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知的障害者通所授産施設『はぐくみ園』3<森正子施設長と橋本誠一さんに聞く>

“福祉にロマンを”
これは『はぐくみ園』の森正子施設長が、高等学校の教師を経て福祉活動に身を投じられて後、日々切に感じる思いだそうです。
「ロマンというと抽象的で、福祉とは結びつかないですが?」とぶしつけに問い直しますと、「障害を負ってる人たちの限りない可能性を引き出すこと、またその人を含めた世の中がより生き易くなるために、“ロマン”を抱くことは大切なのです。」と施設長は大らかな笑顔で答えられ、傍で主任支援員の橋本誠一さんも、当然という笑顔で頷かれました。
そのお二人にお話を伺いました。


森施設長に聞く
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”はぐくむ”に寄せる思い
知的障害授産施設『はぐくみ園』『第二はぐくみ園』は、福祉法人『はぐくむ会』が運営しています。いずれも“はぐくむ”という名前ですが、私はこの言葉に、特別な思いと意味を持っているのです。

羽ぐくむ
 
   旅人の宿りせむ野に霜降らば
           わが子羽ぐくの天の鶴群(たづむら)

                  万葉集よりー遣唐使随員の母


この羽ぐくむは、遣唐使の随員として選ばれ、遠い唐の国まで旅立たなければならなくなった息子の無事を祈った母の歌です。
旅の途中には外敵や飢え、寒さなど辛いことがたくさんあることでしょう。為す術を知らない母としては、ただ空を飛ぶ鶴の群れにさえ、その大きな暖かい羽でかばい守ってやってほしいと祈るばかり・・・そんな心情を歌にしたものです。

育む
この育むは、生命を持つものみな、その身に、“育つ要素”を持っていることを信じ、その育ちの要素が、うまく発芽し、伸びていけるよう、周りで水をやったり、陽の当るところに出したり、肥料を施したりするのと同様に、子供の育ちを支えていく、という意味です。
最近、”羽ぐくむ”と”育む”どちらの意味も、“子育て”から少しづつ忘れられてきているような気が致します。
『はぐくむ会』『はぐくみ園』は、その大切な意味を、高齢者や障害をもつ人たちの自立を目指して、大切にしているところです。


主任支援員 橋本誠一さんに聞く
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娘が安心して生きれる環境をつくりたいんですよ
橋本さんは、この仕事に就かれた理由をこのように答えられました。
「お嬢さんが、安心して生きれる環境をつくりたいからこの仕事に?」
問い直しますと、「娘が自閉症なのですよ。」と穏やかな微笑を浮かべて再び答えられました。

橋本さんは、国立大学の理系を出られて後、ある企業の技術者として働き、その後技術サービスとして営業を受け持つサラリーマンだったといいます。やがて結婚し、娘さんに恵まれ、幸せな生活を営んでいました。文字通り順風満帆だったそうです。
娘さんが、四歳になられた頃です。「何かおかしい・・・。」と感じるようになったそうです。
娘さんの様子が、他の同年齢の子供と様子が違う。個性や性格の違い、というものと違う違和感。
思い切って病院へ行き診察を受けました。
「自閉的な傾向があります。」と診断されました。

自閉症と診断され
しばらくは、子供さんは奥さんにまかせ、忙しいサラリーマン生活を続けます。だが次第に、自閉症の子供さんを奥さんだけにまかせておくのはよくない、奥さんの負担が大き過ぎる、と感じるようになります。
その頃、奥さんは、自閉症という言葉を聞き、高校時代の担任だった先生が、「はぐくむ」という本を出されていたのを思い出し、実家から引っ張り出して読み返すのです。そして、「まるで、うちの娘のことを書いているようだ。」とため息をつかれていたそうです。
奥さんは、「はぐくむ」を書かれた昔の担任の先生が、教師は辞められ、福祉の仕事に取り組んでおられるのを思い出し、娘さんの相談をするようになりました。
この先生が、森正子施設長です。
橋本さんも、森施設長の著書、『はぐくむ』を読むようになりました。
そして、著者の障害を持った人たちへの愛情や考え方が、ピンと心に響き惹かれるものがあり、2000年、はぐくみ園に職員の欠員ができたのを機に、会社を辞め、この仕事に飛び込んだのでした。

妻を心配する
私は、「それまで打ち込んでこられたお仕事を辞められた時というのは、人生の転換を余儀なくされたわけで、深刻なお気持ちだったでしょう。」と訊きました。
「いえ、子供がかなり重い自閉症だと知った時の衝撃に比べたら、それほどではありませんでしたよ。」
橋本さんの表情にはこの時、少しだけ動揺が走ったように感じました。だがすぐに、穏やかな微笑を浮かべて、「まだまだ勉強中ですが、娘や障害をもった人たちが、安心して生き、暮らしていける環境をつくれるようになりたいと思っているんです。」とさっぱりとした表情で言われました。
この取材の後日に、私が、”動揺された”と感じたそれは、娘さんが自閉症とわかった当時、『妻は大丈夫か』と心配でならなかった、そのことを思い出されたのだと言います。

2006-07-11 23:00:37 この記事のURL自分も幸せにする福祉活動

知的障害者通所授産施設社会福祉法人『はぐくみ園』<歩み・概要・活動>

はぐくみ園は、『はぐくむ会』の発足をスタートとして、通所の知的障害者授産施設『はぐくみ園』をはじめ、老人保健施設『逍遥の郷』、生活サポート『のびる』、グループホーム『はぐくみ寮』、『第二はぐくみ寮』、女性専用のグループホーム『第三はぐくみ寮』が、埼玉県の緑の町、寄居町に根付いている。

『はぐくみ園』『第二はぐくみ園』の心<パンフレットより>
緑、青空、澄んだ空気、湿った土・・・。ウグイスが鳴き、ホタルやトンボが飛び交う・・・。ぜいたくに自然をとりいれた仕事をしながら、大地に足をふんばって生きる力をはぐくみます。「おいでよ」と仲間が誘います。
炭焼きの材料を刈りに、畑のジャガイモを掘りに、木の匂いに満ちた木工室に、香り立つ製菓室に、草花の植え替えに、機織り機の前にと・・・知的ハンディのある人が、自分たちで生きていく知恵を、みんなと共に伸ばそうと、がんばっています。


『はぐくみ会』の歩み<発足から各施設ができるまで
1978年8月  はぐくむ会発足(15家族)
1980年4月  両神村に宿泊所として『はぐくみ寮』開所
1989年10月  社会福祉法人はぐくむ会認可
1989年11月  社会福祉法人登録完了
1990年5月  『はぐくみ園』開所
1992年4月  知識障害者生活ホーム『はぐくみ寮』開所(2005年4月よりグループホーム)
1992年4月  老人保健施設準備手続き開始
1995年11月  理事長森繁樹 厚生大臣賞受賞
1997年8月  さいたま川の博物館にミュージアムショップ『コパン』開店
1997年11月  老人保健施設『逍遥の郷』開所
1998年10月  生活サポート『のびる』開始
2001年4月  『第二はぐくみ園』開所
2002年10月  グループホーム『第二はぐくみ寮』開所
2003年4月  居宅介護事業『のびる』開始
2005年4月  グループホーム『第三はぐくみ寮』開所

『はぐくみ園 』『 第二はぐくみ園』の概要
設置者:社会福祉法人『はぐくむ会』 
理事長:森繁樹
所在地:〒369-1234 埼玉県大里郡寄居町折原2482
TEL:048-581-8855 FAX:048-581-8861
設立認証状況:http://www.fukushi-saitama.or.jp/saitama16/shougai/shougai7/217hagukumien.htm

『はぐくみ園』(運営・問い合わせ先)
施設長:森正子
所在地;〒369-1205 埼玉県大里郡寄居町大字末野2044
TEL:048-581-8050 FAX;048-581-8850

『第二はぐくみ園』
施設長:森瑞栄
所在地;〒369-1205 埼玉県大里郡寄居町大字末野509
TEL:048-580-2211 FAX:048-580-2212

ホームページはこちら。

アクセス
・寄居駅より車で10分
・関越自動車道花園インターから車で15分
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利用時間
・9:00〜16:00(休日―土、日、祝祭日)

送迎
・施設―寄居駅 無料送迎バス(寄居駅:秩父線、東武東上線、八高線が乗り入れ)

年間行事
04月  入所式
05月  ボーリング大会
06月  収穫祭
08月  サマーキャンプ
09月  園旅行(一泊)
10月  ふれあい広場
12月  クリスマス会
01月  初詣、餅つき大会
03月  生涯学習祭り
*行事は、町の人々との交流を心において計画されている。

2006-07-11 22:21:49 この記事のURL自分も幸せにする福祉活動

ブログのテーマ・選択理由

望するテーマ  「コミュニティビジネス
選択理由  
 パルシステムのカタログ[Kinari2003年6月1回号]の表紙に
 片岡勝さんが紹介されました。
  「これからは、暮らしをベースにしたコミュニティこそ
                         おもしろい。」


片岡さんが提唱された「コミュニティ発想」 が ずっ〜と気になっていました。

2006-06-16 16:42:47 この記事のURLコミュニティビジネスでまちを元気に!


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