何回か<後期高齢者医療制度って?>と記事を書いてきたのに、なかなか明確にわかった、と言い切れるようになりません。
なにはともあれ、世帯主の夫が74歳で私が66歳の年金暮らしの我が家の場合、来年、夫が75歳になると栄えある(ジャーン!)後期高齢者医療制度に移行しますから、そうなった以後の保険料の支払いはいくらになるのか、を町の担当の部署を訪ね計算していただきました。制度の高邁な(?)概念を読み積むより理解しやすい、と考えたのです。
我が家の場合、夫が後期高齢者になると、現在支払っている夫と私の国民健康保険料のうち、夫の方は新制度の保険料になり、差し引くと、わずかですが安くなる、とわかりました。
これがわかった時、一瞬、「お、安くなるのか」と思いましたが、制度そのものへの疑問と不信は消えませんでした。
新制度は、年金の受給額によって、これまでより負担が多くなる人がいる、ということですね。そんな制度に納得がいくわけないですよね。収入額が少ない人ほど負担が多くなるなんて、ほんとに、死ねというのと同じでしょう。
経済能力のある息子や娘の扶養家族となっていて、年金は自分の小遣い、という高齢者ばかりではないのです。わずかの年金で暮らしを立てている高齢者がどれほど多くいらっしゃるか。
年金の天引きがはじまった15日に、テレビの街頭インタビューで、「年金から1万円ひかれていた」「3000円少なくなっていた」と応えておられる人を見て、「なんだ、たったそれだけ少なくなるだけか」とネットの掲示板などで書いている人がいるそうですが、絶対数が少なければ、たとえ1000円でも暮らしに大きく影響し深刻です。
我が家の場合、保険料の納入額は少し減るようですが、ある事情を抱えて暮らしが逼迫していますから、1000円の重さは身にしみて知っています。
国は、「たった10000円か、3000円か」と言う人の感覚と同じなのですね。そのことへのやりきれなさも身にしみます。
私の親しい友人は、これまで二度あったかどうか、とにかく顔も知らない、施設で暮らしていらっしゃる高齢の遠い親戚の方の医療費を支払わなくてはならなくなったそうです。
それは今回の制度で、施設で暮らし病気がちの親戚の方の少ない年金が一層少なくなり、施設から、友人に、今後はあなたが後見人になり、医療費の支払いをしてほしい、と告げられたというのです。
「夫も私も一生懸命働き、ボランティアや人のためにできることはしてきて、自分たちのために蓄えておくなどあまり考えてこなかったけど、贅沢を望まないから年金でぎりぎりにやっていけると思っていた。でも顔も知らない親戚の多額の医療費を払わなければならなくなり、老後にさしかかってこれから不安」と、いつもは明るく穏やかな友人が、珍しく沈んだ声になっていました。
冒頭に、『なかなか明確にわかった、と言い切れるようにならない』と書きましたが、このニュアンスには、「後期高齢者」などという名称に見える、この制度を作った人々と自分(国民)との距離と冷たさから受けるダメージが含まれるんですね。そして、説明がなかったことへの反発も。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
重度障害者が後期高齢者医療制度に不安の声ー陸奥新報
http://www.mutusinpou.co.jp:80/news/2008/04/1663.html
4月から始まった後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で、65―74歳の重度障害者の待遇をめぐり、障害者から不満や不安の声が上がっている。加入しない場合、各市町村の重度心身障害者医療費助成を受けられないという本県の事情があるほか、重度障害者で社会保険の被 ...
後期高齢者医療制度ーしんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-18/2008041801_01_0.html
天引きが十五日に始まった後期高齢者医療制度の保険料が、多くの自治体で国民健康保険料より高くなっている――。日本共産党の小池晃議員は十七日の参院厚生労働委員会で、独自調査結果を示し具体的に追及しました。舛添要一厚労相は「七―八割の人は保険料が下がる」という ...
(※地域別に、高くなっている負担額が出ています)
「後期高齢者医療制度」実施は2年前に決まっていたのだが・・・ーPJニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/3602381/
4月1日から始まった「後期高齢者医療制度」だが、保険証が届かない、保険料額を間違って徴収した、などトラブル続きだ。ところが、この制度がスタートするまでに“2年間の準備期間”があったことをご存知だろうか?
死亡者からも保険料徴収・・・後期高齢者医療制度ー読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080417-OYT8T00166.htm
保険料が年金から天引きされる「特別徴収」が15日から始まった後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で、制度開始直前に死亡した人の家族から、保険料を年金から天引きされたという問い合わせが相次いでいる。制度を運営する県後期高齢者医療広域連合は、「事務手続き ...
国保離脱で助成対象外に 後期高齢者制度、75歳以上に不利益続々(04/17 01:56)ー北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/87707.html
一日に始まった後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の導入に伴い、国民健康保険から外れた七十五歳以上のお年寄りが、国保加入者を対象にした自治体の助成制度を利用できなくなる事態が道内で相次いでいる。四月からがん検診などの自己負担が増え、新制度下で保険料が ...
後期高齢者医療制度 舛添厚労相「負担上がったか下がったかは今はわからない」ーFNN
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00131091.html
トラブル続発の「後期高齢者医療制度」。閣僚の発言をめぐり、波紋が広がっている。民主党は連日、厚生労働省の担当者らを呼び、後期高齢者医療制度についてヒアリングを行っている。最大の関心は保険料が上がるか、下がるか。厚生労働省は、「全国平均での保険料は ...
後期高齢者医療制度:「患者、医療機関とも益なし」 西部医師会が会員に文書 /鳥取ー毎日新聞
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20080416ddlk31010421000c.html
後期高齢者医療制度に伴って導入された「後期高齢者診療料」について、県西部医師会(魚谷純会長、496人)が、「患者にも医療機関にもメリットはない」などと定額払いの新たな料金制度を選ばないように呼び掛ける文書を会員に送付していたことが15日分かった。 ...
<後期高齢者医療制度 に関する Google ニュース アラートより>
後期高齢者医療制度 住民、天引きに怒り 各自治体、問い合わせ殺到ー読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20080415-OYT8T00834.htm
後期高齢者医療制度で、保険料の年金からの天引きが始まった15日、県内の各市町村役場の窓口に、高齢者が次々相談に訪れた。問い合わせの電話も相次ぎ、「なぜ年金から天引きするのか」などと制度への不満や質問が多く寄せられた。職員は対応に追われ、「国がもっと説明 ...
【主張】後期高齢者医療 冷静に制度を理解しようーMSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080416/wlf0804160244001-n1.htm
75歳以上が原則全員加入する後期高齢者医療制度(長寿医療制度)が、出だしから大きくつまずいている。保険証が届かないことや保険料の徴収ミスなど混乱続きだ。制度導入決定から2年も準備期間があった。厚生労働省はこの間、何をしていたのか。猛省を促したい。 ...
後期高齢者医療制度:自民に「見直し」議連 17日発足ー毎日新聞
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080416k0000m010155000c.html
後期高齢者(長寿)医療制度の混乱拡大を受け、自民党中堅議員らによる議員連盟「後期高齢者医療制度 を考える会」(仮称)が17日発足する。6人の呼びかけ人のうち平沢勝栄衆院議員は15日、「(混乱の原因は)説明不足では済まない。議連で制度をしっかりと見直さない ...
後期高齢者医療制度が「現代の姥捨て山」と批判される本当の理由ーダイアモンド・オンライン
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10024/
だから、今回の後期高齢者医療制度は、別々だった加入と給付(負担と受益と言い換えてもいい)を一体化して“新しい健康保険”を作った、ということになる。加入と給付、負担と受益の一体化は、本来の健康保険のあるべき正しい姿である。給付費が増えれば、当然保険料は ...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リポーターの独言
新制度、要は75歳以上の高齢者全員から、保険料を徴収し、膨大な医療費を肩代わりしている都道府県市町村の負担を軽減し、かつ今後団塊の世代が高齢者になった時に、一層肩代わり額が膨らむことことのないようにする措置である、ということですよね?
税金の無駄遣い、年金問題の解決も忘れないでもらいたいですね。
それにしてもこの制度をエントリーに立ててきて疲れました。
舛添大臣が、「この制度は誇れるものだ。払うべきものは払ってほしい」と言っておられましたが、確かに新制度が必要な事態であること、払うべきものは払うのは当然だ、と頭では理解しつつ、「気の遠くなるような額の税金の無駄遣いや私物化の現状をあいまいにして、よく言うよ。自分でゴミを捨て続けて、ゴミの山ができたら、けしからん、早く片付けろ、と言うようなもんじゃないかィ?」と傷ついてしまうんですね。
このような記事を書く才がないことにも疲れました。(笑)
アジテーションのようになっては嫌なので、個人の思いを綴っただけの記事にした、というよりそうするしか書けなかったのですが、そんな私でも、一回書くごとに、新しい医療制度の必要性がわかってきつつ、それ以上に国の無策や展望性のなさが見えてくる。そして、それを棚に上げ、弱者から命をむしるような形のこの制度の不実も強く見えてくる。・・・虚しくもあり、本当に疲れました。
今一度見直して、切捨てではない制度にしてほしいと祈るばかりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
町の担当の方は、大変誠実にお話し下さいました。ありがとうございました。
制度の施行をされる方々は、直接、町民の声を聞かれますから、気持ちは町民側に寄られるところもあり、辛い立場であることが伝わってきました。
お疲れ様です、と申し上げたいです。
(佐々木和恵)