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後期高齢者医療制度って?<この制度、どんどん問題が生じていますね>

2008-05-18 04:33:31

後期高齢者医療制度が導入されて一ヵ月半が過ぎ、この制度に対し、新たな疑問の声が出ているようです。

まず、重度障害者の8万人がこの制度に加入しないという、5月15日毎日新聞東京朝刊の記事を見て下さい。

後期高齢者医療制度:重度障害者8万人が加入せず 新たな負担を敬遠http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080515ddm041010069000c.html 

重度障害者(65〜74歳)の未加入者の全国内訳は
※北海道:666 /  ※青森:280 / 岩手:873 / 宮城:2048 / 秋田:1728 /  ※山形:63 / 福島:675 / ※茨城:275 / ※栃木:180 / 群馬:2374 / 埼玉:7527 / 千葉:2313 / 東京:6290 / 神奈川   3961 / 新潟:3370 / ※富山:27 / 石川:1561 / 福井:1622 / 山梨:1034 / 長野:1245 / 岐阜:187 / 静岡:1099 / ※愛知:288 / 三重:2120 / 滋賀:1271 / 京都:2881 / 大阪:16063 / 兵庫:4940 / 奈良:1025 / 和歌山:1983 / 鳥取:499 / 島根:912 / 岡山:1076 / 広島:3034 / ※山口:86 / ※徳島:60/ 香川:1245 / 愛媛:2053 / 高知:1187 / ※福岡:1423 / 佐賀:767 / 長崎:905 / 熊本:356 / 大分:1029 / 宮崎:756 / 鹿児島:559 / 沖縄:1301  計=87217

※は制度加入を医療費助成継続の条件にする自治体

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この記事を書かれた野倉恵記者によりますと『大阪府などの自治体側によると、加入しない理由は、▼本人の加入で、国民健康保険や健康保険の被扶養者の家族それぞれの保険料が新たに生じる ▼子供や配偶者の被扶養者で、保険料負担のなかった人が、加入で負担が生じる、などのケースが多いとみられる。
旧老人保健制度に加入していた同世代の重度障害者は、手続きをしなければ自動的に後期高齢者医療制度に加入する。
このため、制度による変化を熟知した場合、なお加入が減る可能性がある。』となっています。

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次に、各地方で、「後期高齢者診療料」の診療を担う「高齢者担当医」の届出が少ないという現象が起こっているようです。単純に考えても、医療費の負担額が増える上に、診察してくれる医師がいないとなると、高齢者、障害者はいったいどうなるか、と深刻です。

後期高齢者医療制度:診療料、担当医届け出わずか10% 機能不全の危険性も /鳥取-毎日新聞 - 2008年5月15日
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20080516ddlk31010356000c.html
後期高齢者医療制度に伴って創設された定額制の「後期高齢者診療料」で、診療を担う「高齢者担当医」の県内の届け出が4月14日現在42件にとどまっていることが15日、分かった。県内に420ある開業医のわずか10%。厚労省は、全国約3万7400の開業医ほぼ ...


後期高齢者医療制度:担当医届け出数、内科開業医の23% 「患者を争奪」と反発-毎日新聞 - 2008年5月14日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080515ddm002010058000c.html
厚生労働省は14日、後期高齢者医療制度で導入した「高齢者担当医」の届け出数が、4月14日現在8876件で、同省が届け出を当て込む内科開業医(3万7356カ所)の23・7%にとどまっていると発表した。地域別では青森県は届け出が1件もなく、医師会が担当医 ...


「高齢者主治医」 県内ゼロ-読売新聞 - 2008年5月14日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20080515-OYT8T00161.htm
後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で、75歳以上の高齢者がかかりつけの「担当医」を決める「外来主治医制度」の届け出数(4月14日現在)を厚生労働省と総務省がまとめたところ、県内はゼロだったことがわかった。青森社会保険事務局によると、5月1日現在では1 ...


かかりつけ主治医届け出は23・7%-MSN産経ニュース - 2008年5月14日
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080514/wlf0805141959001-n1.htm
厚生労働省は14日、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で導入された「かかりつけ主治医制度」について、4月14日の期限までに届け出た医療機関は、内科を主とする全国の開業医の23・7%にあたる8876施設にとどまったと発表した。 ...


『高齢者担当医』届け出24% 長寿医療制度で新設-東京新聞 - 2008年5月13日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008051402011241.html
後期高齢者(長寿)医療制度で、かかりつけの主治医としてお年寄りの日常的な診療を幅広く担うよう新設された「高齢者担当医」の届け出数が、四月中旬までに全国で八千八百七十六件で、担当医として想定される内科開業医約三万七千人の四分の一、24%だったことが十四 ...

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のんびる公式ブログ「誰でも通る、延命治療、終末期医療」を担当する松尾陽子リポーターも、「後期高齢者医療制度にみる終末期医療」という題目で、この制度の問題点に触れています。
http://secondleague.net/user/012/012/1372.html

同じく中澤まゆみリポーターも、「最新!高齢者福祉と医療&美容」の中で、幅広い視点でこの制度を取り上げています。
http://secondleague.net/user/014/014/1380.html

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このブログに、自民党衆議院議員M氏のメルマガから抜粋させていただいたご意見をもとに、<この制度は正当、という見識も>を出しているのですが、氏はその中に、『そもそもあまりに高齢化社会になりすぎてこれ以上は現役世代に負担をかけることのできない状況になりつつある。現役世代、特に若い世代は膨大な借金を今後背負っていかなければならない運命にある。他方で、今の高齢者は、政治家でも平然と「逃げ切り」を口にする人がいるとおり、私たちの世代に比較すればはるかに良い年金と軽い医療や介護の負担を享受し続ける。払っている年金料や健康保険料(窓口負担を含む)、およびもらっている年金額とを比較すれば一目瞭然である。
今回の保険制度では、75才以上の方のかかった医療費を、5割が税金負担(すなわち基本的には現役および未来世代負担)、4割が現役世代の保険による負担(大赤字になりつつあり、健康保険料が値上げされる可能性大)、残りの一割をお年寄りの皆様にもご負担頂こうという制度である。厳しい負担を余儀なくされているのは現役および未来世代であって』と書かれています。

私は、氏が、この制度が高齢者よりも若い世代こそが負担を背負うものであることを覚悟で、自分のことより国の未来を思うからこそ、この制度を支持する、という真っ直ぐな姿勢で言い切っておられることに心打たれました。

ですが、正直に申しますと、気持ちが躓くのです。
2003年に他界した父が、生前言った言葉を思い出します。

明治43年生まれの父は、第二次世界大戦中、ビルマに赴いた人間です。終戦後帰還し、日本の高度成長の波に翻弄されながらもそれなりの暮らしを営むようになっていました。
ある年齢になり、健康を害し、仕事をやめることを決めてからこんなことを言い出したのです。
「わしらは戦争に行かされて苦労した。だから、戦地から帰ってから、苦労した分、楽な暮らしができるようになって当然だと思っていた。・・・だが、年をとった今、楽をしてはいけないと思うようになった。」

そして、継母が生きてる間不自由しないだろう分を残して他のものは寄付等で処分をし、本当に何もない状態で市営住宅に住み、一切の欲を持たず、そこで人生を終わったのです。

この経緯の中で、父は入退院を繰り返す身体になっていたのですが、医療費が無料の制度の時代がありました。その時代の後、医療費がかかる制度に移りました。この時、やはり巷では老人いじめ、というような不満の声があがり、それに対して、「今まで恩恵を受けてきたじゃないか」と、不満の声をたしなめる声もあがりました。

この時、それを報道などで聞いた父が、苦笑しながら言ったのです。
「やれやれ。わしらは決まった通りに従っただけなのに、まるで恩知らず呼ばわりだ。権力や多数の側がこんなんではろくなことはないぞ。昔も今も」

父親は、戦争に行き、行ってはじめて自分たちが行った戦争の意味を知った、というものを根っこにもっていましたから、振り回されるのはいつも自分たちだ、とそんな皮肉をこの言葉に感じるのですが、今回施行された後期高齢者医療制度に反対する声には、高齢者たちが、もう黙って振り回されるのはいやだ、という思いがこもっている気がします。
それだけに、今回施行して後生じているさまざまな問題や声を無視せず、細部の見直しをしてほしいという気持ちが切に起こります。

リポーターの独言
私は何の問題でも、当事者は自分の意見や思いを率直に出していくのがいい、というポリシーのようなものを持っています。この制度についても、当事者に近い感覚で何回かここで書いてきました。

そうしてきて、自分個人として現在思うのは、『この制度の法案が通った時、私は無関心だったなぁ』ということです。それに気づくと、『この制度、自分は正義、としての主張は恥ずかしい』という気持ちがします。だからといって、黙って受け入れるには問題はあり過ぎるようです。

長い記事になってしまいました。疲れました。疲れたのは、なかなか的を絞れず、とりとめない形になったからです。
読んで下さった皆様も疲れましたでしょう。ご判読下さい。すみませぬ。

(佐々木和恵)

この記事のURLコメント(2)

Posted by 佐々木和恵 at 2008-05-24 01:07:23

ちびくろにゃんさん、こんばんは。
こちらこそコメントをいただき励まされます。ありがとうございます。
音楽の発表会をされたのですか。楽器は何を担当されたのでしょうか。楽器を弾けることに憧れていますので、素晴らしいなぁと思いました。
「情熱大陸」のオープニングテーマを弾かれたのですか。素敵ですね〜。それにしても、私を思い浮かべていただいたとのこと、もお舞い上がっちゃいます〜。(頑張るゾ〜!)

Posted by ちびくろにゃん at 2008-05-23 19:29:39

こんにちは。後期高齢者医療制度シリーズ、勉強になります。先日、趣味の音楽の発表会でみんなと演奏したのですが、そのなかの「情熱大陸」は練習で弾いているときから佐々木さんが浮かんできました。情熱、渾身の力を傾けてのレポートに励まされています。でも、おからだの疲れには気をつけてくださいね(^-^)ノ〜☆

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