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街に生きる馬

2008-10-05 23:15:56

     nonbl_uma.jpg

     その馬は、
     国道と川に挟まれた囲いの中でよくみかけた。

     馬は見るからに老いて、いつものんびりと草を食んでいた。
     
     その姿に、私はこんなことを思っていた。

     <あの馬、若い頃は、この街の中で、何か役目を担わされて
     人間のために働き、今は悠々自適の暮らしなのね、きっと>
    


     秋晴れのある日の午後、久々に馬に合いに行った。
     馬は変わらず、のっそりと草を食んでいた。

     <あ、いたいた。老後を平穏に生きる馬を写真に撮ろう>

     私はそう思い、車を止めた。

     ドキリとした。
     馬は、カメラを構えた私に気づくと、
     やにわに屹度して、じいっとこちらを凝視した。

     その目と全身に、孤独が、
     瘡蓋のように張り付いているのを感じたからだ。



           (佐々木和恵)

この記事のURLコメント(3)

Posted by 佐々木和恵 at 2008-10-18 11:44:27

―MZ さん、すみません、名前を間違っていました。ならい、というのはこのブログのリポーター、私(佐々木和恵)です。ならいというのは、当ブログ内で使っているハンドルネームでした。(バレちゃった。なにをぼんやりしていたのかなぁ、名前を間違うなんて・・・。トホ)

Posted by ならい at 2008-10-18 07:30:57

―MZ さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
ほんとはもう少し表情が見えるように撮りたかったのですが、カメラを構えると、急に馬が感情を見せたのでビビッてしまい、長くいてはいけない気がしてピンボケの写真しか撮れませんでした。
でも、このように言っていただき嬉しいです。

人生は”切ない”方が多いかも・・・。

Posted by ―MZ at 2008-10-17 17:21:29

不思議な光景なのに、何だか優しい気持ちになれる写真ですね。

馬の物語を想像せずにはいられなくなります。
切ない?幸せ?

あれっ、何だか自分に見てきました・・。

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