7月12日の記事に登場していただきました、地域の暮らしに根付き、住民の人たちにとって、なくてはならぬ存在になっている『くらし協同館なかよし』。今回、『惣菜チーム』の活躍をご紹介します。

茨城県ひかちなか市東中根本郷台団地にある『くらし協同館なかよし』の前身は、生協の店舗。当時、買い物客で賑わい、顔見知り同士がおしゃべりを楽しむ憩いの場の役割を果たしていたそうです。
ところが、2004年に閉鎖となってしまいました。住民、特に高齢者の方々は、買い物に行くのに坂の多い道を歩いて遠くの店まで行かなければならなくなりました。またおしゃべり仲間と会うこともなくなり、なんだか団地全体が火が消えたように寂しくなったといいます。
「このままではいけない! 団地に活気を取り戻そう! お年寄りの人たちが、自分で買い物に出られるようにしよう!」と立ち上がったのが、塚越教子さんと生協時代の仲間たち。そして、空き家になっていた生協の店舗を借りて作ったのが、『くらし協同館なかよし』というわけです。<詳細は、『のんびる』10月準備号と、11月創刊号をご覧下さい>
さて、今回の主役惣菜チームは、生協店舗があった頃に誕生しました。
店で売られる野菜や魚の一部は、不要な部分やその日に売れなかった物は捨てられます。それを、「まだ新鮮なのに捨てるなんてもったいないなぁ、何か活用できないかなぁ・・・。」と何人もの人が思っていたそうです。
それで、「惣菜にしたらどうだろう。家庭料理なら主婦をやってる私たちにも作れる。それを販売してみよう!」と何人かで話し合って決めたのです。
生協に申し出て許可が出ると、保健所に通って、食品販売の許可をとるための勉強をし資格をとる。そうしてついに、惣菜チームが誕生したのです。
「今は、協同館で働く人はみんな同じ時間給だけど、惣菜チームは最初は出来高制だったの。それで時間給にすると100円ぐらいにしかならなかった。」
「採算をとるために、いろいろ工夫をしたわね。自分の家の庭で野菜を作って、それを使ったり・・・。」
「そういう苦労がまた楽しかった。やりがいがあった。」
この日の調理が終わって、このように話をして下さった皆さん。
そこに、チーフの中村さんが、見事な舞茸を見せて下さいました。
「うちの庭に植菌をして出来た舞茸よ! 今日はこれで舞茸ご飯を作り、喫茶のメニューにしたの。」
惣菜チームは、喫茶室の調理もします。
『安く、美味しく、多品目』をモットーにしたメニューはどれも大評判で、今や協同館の確かな財源のひとつとなっています。
この定食が500円! この日のご飯はもちろん舞茸ご飯。
DATA
名称:特定非営利活動法人 くらし協同館なかよし
設立:2005年
代表:塚越教子
所在地:〒312-0012 茨城県ひたちなか市大字馬渡2525番地の498
TEL:029(273)8388 FAX:029(274)5127
正会員:2006年3月現在 93名 会費 1口1000円(何口でも)
賛助会員:同じく103名 会費(正会員に同じ)
スタッフ:食の支援チームなど9班あり、総勢70人(有償ボランティア)
サポート料金:有償 1時間 700円(食事の支援など)
アクセス:JR常磐線 勝田駅下車(特急と普通のみ停車)
東口より車で10分(バス:東中根本郷台団地行きー東本郷中央下車 徒歩2分)
リポーターの独言
『くらし協同館なかよし』の代表の塚越さんの前向きさ、エネルギー、次々ひらめく知恵、それを実行に移す行動力と独創性には、前回、お話しを伺って感歎しましたが、今回の惣菜チームの皆さんの知恵と行動力にも驚きました。
とにかく、何かをやろうと決めたら、それに対して、「○○がないから出来ない。」などの言い訳は一切ないようなのです。決めたら、マイナス条件には目もくれず、「工夫をして、やれるまでやる!」の姿勢なのです。
発想や考え方が柔軟なのですね。
・朝、みんなが集まって、食材を見てからその日のメニューが決まる。
・そして勤務体制は、完全な自己申告でやっている。
この二点がうまくいってるのも、皆さんの形に縛られないしなやかさとお互いの信頼関係があって成せることでしょう。
とにかく、『やる、と決めたら、やる方向に知恵を働かす!』・・・この姿勢には多くのことを教えられました。
(佐々木 和恵)