このブログと、『のんびる』の10月準備号、11月創刊号に登場していただいている、ひたちなか市にある「くらし協同館なかよし」が篤い信頼を寄せておられる、地元農家、石田さんご一家をご紹介します。
石田さんは、「くらし協同館なかよし」に新鮮な野菜を提供するという形で、地域のまちおこし、福祉にも貢献されています。
生産者としての石田さんは、どの野菜も丁寧に手をかけて作っていますが、とりわけさつま芋作りには並々ならぬ愛情がこもっています。
それにはふかーいわけがあるのです。
石田さんは、干し芋作りの達人なのです。石田さんの作った干し芋は、他の誰も真似の出来ない甘さと柔らかさがあると誉れ高いのです。
それもそのはず。石田さんの曽祖父の石田由松さんは、90年前、はるばる静岡まで研修に行き、干し芋の作り方を習得して来ると、まちに伝えた人なのです。そう! 石田さんは、茨城県の干し芋りの本家本元、元祖なのです。
では、今年の冬に、甘くて柔らかな干し芋になる玉豊という芋の収穫の様子をご紹介しましょう。
さつま芋の種類はいろいろあります。
秋の味覚と称されるさつま芋は、紅い色の「紅東」。天ぷらに煮物にスイートポテトに焼き芋などなどになって、秋の食卓を彩り、さつま芋の王様の名前をほしいままにします。
でも、さつま芋の王様も、干しいもにするにはちょっと不向きです。蒸して薄く切って天日に乾かすという工程に合わず、パサパサしてしまうのです。
干し芋に合うのは、「玉豊」という品種。白い芋です。

収穫が始まるのは、10月の半ば頃からです。
この日は、10月12日。ちょうど玉豊の掘り出しが始まった日です。空は晴れ、芋ほり日和! と言っても、晴れてればいい、というわけではありません。掘った芋は、そのまま三日間ほど置いておくのだそうですが、この間に雨が降るとよくないのです。
そこで、芋ほりは、向こう三日間のお天気とも相談しなくてはなりません。
写真は、青々と伸びたつると葉っぱをまず機械で刈っているところです。

つると葉っぱを刈ったら、今度は芋を地中から掘り出す機械に乗り換えます。颯爽と芋を掘っていく石田さん。

機械から出てくる芋の様子を見ている奥さんの広子さん。芋たちが産声をあげているようです。

掘り終わった畝。玉豊たち、まるで白い宝石のようではありませんか!
広子さんは、「三日後には、この長い畝の芋たちを、手作業で集めるのですよ。たいへん!」と肩をすくめましたが、眼差しは子供を見るよう。

抜けるような青空の下、ピカピカに育っているお芋に満ち足りた表情の石田さんご夫妻。

石田さんのおばあちゃん。今は足の具合が悪く、畑仕事は休んでおられるが、以前は、このおばあちゃんは野菜作りの中心的存在であったそうです。
くらし協同館なかよしに、最初に地元の野菜が入ったのは、おばあちゃんの作った野菜だったそうです。
「大事に心をこめて作り、丁寧に調理をする。」がおばあちゃんのモットー。
DATA
名称:特定非営利活動法人 くらし協同館なかよし
設立:2005年
代表:塚越教子
所在地:〒312-0012 茨城県ひたちなか市大字馬渡2525番地の498
TEL:029(273)8388 FAX:029(274)5127
正会員:2006年3月現在 93名 会費 1口1000円(何口でも)
賛助会員:同じく103名 会費(正会員に同じ)
スタッフ:食の支援チームなど9班あり、総勢70人(有償ボランティア)
サポート料金:有償 1時間 700円(食事の支援など)
アクセス:JR常磐線 勝田駅下車(特急と普通のみ停車)
東口より車で10分(バス:東中根本郷台団地行きー東本郷中央下車 徒歩2分)
リポーターの独言
類は類を呼ぶと言いますが、塚越さんと石田さんご一家にお会いすると、まさにその通りと思います。
こんなに土を愛し、その土からとれる野菜を慈しむ人たちはそうはいらっしゃらないでしょう。この皆さんに会うと、野菜の美味しさ、優しさが一層嬉しく感じます。
(佐々木 和恵)