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NHKスペシャル「脳は何歳でも鍛えられる」

2007-02-26 00:25:21

この番組は、アルツハイマーや脳卒中で認知症になった人が、ある学習で生きる意欲を取り戻していく様子を追っています。

学習とは、「花」「川」などと書いたカードを、認知症の人に見せ、声を出して読んでもらうこと。「5+1=」「2+6=」と書いたカードを見せて、答えてもらうものです。

こうした学習が、認知症の人の脳を鍛えることになり、その人自身が生きる意欲を取り戻す、と主張するのは東北大学教授で脳科学者の川島隆太氏

脳の中のどこを鍛えるのか? それは、頭の前頭部にある前頭前野。前頭前野は脳の司令塔。この司令塔は、複雑な計算などより、簡単な計算や音読をする時に活発に活動することが、光ポトグラフィ測定でわかったというのです。ということは、認知症の人に、簡単な計算、音読を学習してもらうと、前頭前野が活動をはじめ、欠損して認知症になった脳が鍛えられ、活性することになる、ということのようです。

福岡県大川市にある社会福祉法人「永寿会」。ここに入所されている、アルツハイマーや脳卒中で認知症になった人に、音読や計算の学習がされます。

石橋ヤエノさん(105歳)の場合
ヤエノさんは、重度の認知症でずうっと車椅子の生活でした。3年前から、音読と計算の訓練を始めました。川島教授が撮影されたという訓練をはじめる前のビデオで観るヤエノさんは、無表情でいかにも頑なな様子でした。
それが、訓練を開始して三ヵ月後のヤエノさんは、介護士さんに両脇を支えられて、歩行の練習をされているのです。驚いたのはその表情の明るさと、自分の歩行を手伝ってくれた人に、明確に、「ありがとうございました。」と嬉しそうに挨拶をされていることでした。

ほかにも、視聴者は、不安を感じると悲観的になり、「死なせて下さい。」と言い続けるキヲさん(97歳)、夫の死と認知症が重なり、誰とも目を合わそうとせず、見るからに無気力になったフミヨさん(77歳)、施設の中でみんながする体操などにも決して加わろうとしなかった春子さん(83歳)が、スタッフの温かい親身な語りかけとともに促される音読と計算をやっていく中で、次第に変化がおこってくることの目撃者になります。
リポーターの独言
川島教授は、「脳は何歳からでも鍛えられ、鍛えられた脳は、単に明るくなるというだけではない、生きる意欲そのものを取り戻す。人とのコミュニケーションをとれるのもここの働きによる。理性というものは、前頭前野の活動から得る。」の他に、「前頭前野の発達は人間だけのものです。」と言われていました。これを聞いた時、人間の責任や役割りって重いんだなぁと、思わず背筋を伸ばしました。
光ポトグラフィの実験は、若い人にもされていたのですが、ここでも、音読と簡単な計算をやっている時、前頭前野の活動が活発になるんですね。
ということは、普段から音読、簡単な計算を心がけると、いつまでも脳を元気にすることにつながるのではないか、と思いました。
身体のための体操などした折に、音読、簡単な計算という脳の体操をやっておくといいかも知れませんね。
私は、認知症の夫を介護していますから、明日から試みてみようと思います。

(佐々木和恵)

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