「ボランティア」に対して、このブログを読んで下さる皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「ボランティア、と聞いて真っ先に浮かぶ言葉は?」と、30代から50代の何人かの人に訊ねてみました。
すると、「う〜ん、そうねぇ・・・ヒマ・・・かな?」「ボランティアねぇ・・・昔は熱心にやったけど、今はやめたの。残ったのは疲れだけ」「立派だとおもうけど、私はやらない。イマイチ心が動かない」「生活を維持するのにいっぱいいっぱい、とても出来ない」などという言葉が返ってきました。中には、「善意の押し付け」「規約が堅苦しい」「偽善」など取り付く島もない言い方をする人もいました。
『へぇ、ずいぶんネガティブでイージーなイメージなんだなぁ・・・』と私は驚きとともにちょっとガッカリしました。
現代のボランティアは、「社会参加」「自立あっての活動」など、社会的にも明確な位置づけと評価があり、人々の意識は、ボランティアに重要性と充実感を寄せているものだと思っていたからです。
そこで、このブログで、ボランティア活動を実際にやっている人たちに時々登場していただき、その人その人のボランティア観を伺ってみようと思いました。
自由に語っていただく中から、「ボランティア」の意味が見えてきて、「自分もやってみよう」と誰かの意欲をほんの少しでもそそることができましたら、こんな嬉しいことはありません。
「私のボランティア」一番バッターは、介護老人施設や保育所で紙芝居のボランティア活動をしている、「あじさいの会」の伊藤節子さん、木崎由美子さん、松本妙子さんの三人です。
伊藤節子さん:楽しんでくれる人がいて 出会いがあって
<腹話術のナナちゃんとの掛け合い紙芝居は伊藤さんが生み出されました。声の使い方、掛け合いの間の取り方が絶妙で本当に楽しいですよ>
「私は特に”ボランティアをやっている”という意識を持ったことはないんですよ。以前に共同保育をやっていて、その中で紙芝居をやりだしたんです。すると、上手になってこどもたちに喜んでもらいたい! と思うんです。それで『あじさいの会』に入ったの。そして、ただ、紙芝居が上手になりたいって一心で活動を続けてきた。」
「紙芝居を楽しんでくれる人がいて、出会いがあって、それが私の喜びにつながる。」
「腹話術の人形のななちゃんとやろうと思ったのも、みんなの笑顔や笑い声に会いたいから。」
伊藤さんのコメントより2007/8/11追記
「3人の子育てをしながら紙芝居に出会い、すばらしい仲間に恵まれてもう20年間も紙芝居実演を続けてこれました。今は母になった娘やお嫁さん達に私は言います。子育て中に自分の好きなことに出会ったら少しずつでも続けなさい。仲間にも出会えるし好きなことがもっと上手になったら今度は誰かに喜んでもらえるかもしれない。人生楽しくなるよ。と。
ボランティアやろうと気負わなくても好きなこと見つけるだけで生き生き生きられると思います。ママやパパが生き生きしてるのはステキな家庭だなあ。」
紙芝居仲間の井出さんから
伊藤さんとは創立以来の仲間です。普段は大人しいですが、紙芝居や手品、腹話術になるとイキイキします。ずっとパートで働き、最近は止めて、中国語、太極拳に一生懸命です。
木崎由美子さん:自分の人生が見える
<木崎さんは言葉を飾りません。単刀直入でわかりやすくお話しされます。でもそこに人生観の深さが滲んでひき込まれます>
「私はいろんな活動をやっているんですよ。民生委員、公民館での高齢者の方のためのいきいきサロンの主宰、花咲く乙女座の立ち上げなどなど。」
「こうした活動を、えらいねぇなどと言われると、違うと思う。評価を受けるためや、やってあげようという意識ではないんですね。」
「誰かの役に立てれば、誰かが喜んで下されば、そして自分が楽しい・・・とも言えるのだけど、もうひとつ言えば、高齢者の方々と、活動を通して親密に交流していく中で、『自分が通る道が見える、自分の人生が見える』んですよ。そこに、自分が人間としての立つ位置があるような気がする。」
「沢山活動して、苦しいことや、やめたいと思ったこともあるでしょ、と言われることがあるけど、私は一度もないんです。」
紙芝居仲間の井出さんから
木崎さんは10年と少しになります。ハッキリ物を言う(年齢的には)お姉さんですが、頼まれたことをきちんとこなす人です。歌がとても上手いお料理、手芸の達人専業主婦です。
松本妙子さん:舅の長い介護が終えて・・・そこで出会った世界
<穏やかな温かい語り口に、いろいろなことに実力のある方だという風格が感じられて、よりお話を聴きたいという気持にさせられます>
「私は長い間、舅の介護をしてきた。その間は、世界は家で介護をする、というだけだった。・・・この世界が嫌だったというのではないですよ。一生懸命心から尽くして清清しいものでした。・・・それが終わって、ふと扉を開けたら、そこは「あじさいの会」だった。・・・というようにしてあじさいの会と出会ったんです。」
「紙芝居は、直に、観ている方の反応が見えるでしょ。喜びとか。それを感じながら演じていくのは凄い嬉しい。次は何をしよう、こうしよう、とどんどん考えていく。」
「仲間との以心伝心の妙がこれまた素晴らしく楽しい!」
「現在は、失語症の方と一緒に紙芝居を楽しむ活動もしています。言語聴覚士のグループの活動は素晴らしいですよ。」
紙芝居仲間の井出さんから
松本さんとはその後からです。長いこと、舅姑に仕え、産婦人科の婦長さんでした。やっぱりハッキリ物を言います。
リポーターの独言
三人の方の爽やかなボランティア観、いかがでしたか。
本当はもっともっと素敵なお話が盛りだくさんだったのですが、私の記事力が貧しくて充分に書ききれませんでした。
また機会をみて、お三人の活動をご紹介したいと思います。
(佐々木和恵)