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介護の現場から<ケアマネージャー 川村百可さん>

2007-08-31 23:14:13

介護を受けようとする場合、最初にお会いし、お話しするのはケアマネージャー(正式には介護支援専門員という)さんです。ケアマネージャーさんは、介護を受ける人の話を聴き、身体や精神状態、家庭環境などを見て、この人はどのような介護、医療のサービスを受けるといいのか、受けられるのか、総合的な判断をし、その人にあったサービスのプランを立て調整をします。
そして要介護者が介護を受け始めてから、職員さんにはなかなかいいにくい、けど、改善してもらいたい、ということがあった時、ケアマネージャーさんに相談すれば、間に入っていい形になるようにしてもらえるのです。
そうなのです、ケアマネージャーさんは、言うなれば『介護の要』、要介護者にとって、とても頼れる人なのです。

でもこれって、ケアマネージャーさんの方からすると、気苦労の多い仕事ですね。要介護者や家族の中には、気難しいワガママな人もいるでしょうから。(例えば私のような・・・。笑)
そこで、茨城県八千代町の『たけの調剤薬局』に勤務して、多くの介護を受けている人や家族から信頼を受け、溌剌とこの仕事をされている、若きケアマネージャー川村百可さんに、ケアマネージャーの仕事について語っていただきました。
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■ケアマネージャーになった経緯
「最初は医療事務で入ったんですよ。ケアマネジャーのことは意識にもなかった。そのうちどうせ医療事務をやるなら、いろいろ知識があった方がいいと思い、福祉用具専門相談員の資格を取り、事務の傍らお客様の相談を受けていたんです。そうやっていつの間にか五年が経ち、ケアマネージャーになる条件があるとわかったのです。それで、ここではじめてケアマネージャーになろうと思ったんです。その方が、利用者の方により身近に役に立てる、と思ったからです。・・・こうしてケアマネージャーになって、2007年の夏の現在、数ヶ月経ったところです」

参照:ケアマネージャーになるには
http://www.kaigo-shikaku.com/caremanager/
(ホーム=http://www.kaigo-shikaku.com/

■ケアマネージャーという仕事の難しいところ
「まず利用者の方やご家族と会ってケアプランをたてるんですけど、その人その人のニーズを引き出すことですね。最初は、利用者の方や家族の方自身が、何が必要なのか、問題は何なのか、などがわからないことがありますから、何もおっしゃらないのです。そこから、この人に一番必要なことは何だろうと引き出すのですが、判断が難しいですね。また、同じ実状の利用者の方が二人いらっしゃるとしたら、実状は同じでも求めることは違う、ということがあるんです。それを間違えずに、求めていらっしゃる通りに把握するのは難しいんです。こちらがいいと判断したことが、求めていらっしゃらなければ押し付けになりますから」

■利用者の方に喜んでもらえた実際の例
「リハビリを希望されていると聞いて、最初、通所してリハビリを受ける計画を立てたのです。でも、その人は、なんだか浮かない表情をされている。どうしてかなぁと心配していたら、施設に通ってみんなと一緒にやるのはいやだったんですね。それがわかって、訪問リハビリに切り替えたら、とても喜んで下さって、その方の表情も楽しそうになったんです。嬉しかったですね。利用者の方が満足されるように、諦めずにお話を聴くことや、別のプランを考えていくことの大切さを実感しました」
「あるお宅で、トイレがしゃがんで使う形だったんですが、それが要介護者の方には大変で、洋式の腰掛けて使う形になったらいいな、とずうっと思っていらっしゃったようなのです。でもお金がかかりますから、娘さんにそうしてくれと言えないで悩んでいらしたんですね。私はそれを知って、娘さんとお話しし、こじれないで洋式にかえることができ、要介護者の方が明るくなって本当に嬉しかったですね」

■では失敗して困った例は?
「そうですねぇ・・・金銭がからむことは特によく気をつけなければ、と思ったことがありますね。実状によって、介護保険が適用になるものと、ならないものがあるんですが、“これは介護保険が適用にならないから、全額自己負担ですよ”ということを、最初にきちんとお話ししておかなくてはなりません。そこをはっきりしておかなくて、後で利用者の方に、“どうして最初に言ってくれなかった”と言われたことがありました。・・・何事にも、こちらは言ったつもりだったことが、相手の方はその時は内容がよくわからないから、“わかりました”と生返事をして、後で、“聞いてない”となってしまうことってありますよね。それらをふまえて、本当に大事なことは、文書でも伝えるなどしなくてはいけないんですね。それを怠って、何か問題が起こった時は、いくら口頭では言ったことでも、こちらの不備なのです」

参照:介護保険で受けられるサービス
http://www.kaigo-town.jp/guide_map/08_guide.html
(ホーム=http://www.kaigo-town.jp/index.html

■どのようなケアマネージャーを目指していますか
「ケアマネージャーは、要介護者の方や家族の方と施設の側の両方の意見や気持を聴いて、両方がよくなるように調整していく、ということが必要なのですが、その時、どの立場の方にも、よく話しを聴く、ということを大事にしていきたいですね。特に、要介護者の方は、なかなか自分の要望を話されないことが多いのです。自分は世話をされている、という意識もあって、遠慮があるんですね。そういう方の気持や希望をくみ取り、その方にいいように改善していく努力をしたいです。それには、焦らず、ゆっくりと気持を常に開いて話を聴いていくに尽きる気がします。
またお話を聴く時、こちらが思い込みを持って向かうと、どんなに時間をかけても、相手の方の本当の気持はわかりませんよね。だから、どんな立場の方のどんな要望にも、思い込みや決め付けをもって聴くのではなく、いつも心を開いていく。そのことを心がけたいです」

■川村さんが勤務されている「たけの調剤薬局」のホームページ
http://www.h3.dion.ne.jp/~take0/index.htm

リポーターの独言
川村百可さんとお話ししあったのは一時間だったのですが、なんと清々しい一時間だったことでしょう。 
川村さんは写真の通り、爽やかな優しい笑顔の方なのですが、何より印象的だったのは、自分を飾らないいかにも素直な言葉と、その言葉から滲む裏表のない清らかな人間性でした。
そして、最近の言葉でいえば、『男前な素敵な女性』。ほんとさっぱりとした大らかで楽しい方でした。
これからの介護の世界を背負っていくお一人となられる方でしょう。
川村さん、どうぞいつまでもがんばって下さいね。


(佐々木和恵)

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