あくまで我が家の場合ですが、認知症になると、何かと健康な時と違う状態になります。医療を受ける場合もそうです。例えば、先生の質問に、どうしてこんなことを答えるのか、とびっくりするような内容の返事を、いかにも本当のように答えたり、治療を頑固に拒否したり、薬を飲まなかったり、ちょっとしたことですが結構あります。
さて、我が家の夫ですが、今年になって歯がポロポロ欠けてきて、食べるにも困るようになりました。
ある時期まで、かかりつけの歯科の先生は、「食事を柔らかいものにして、口中をきれいにしていれば、このままでいいでしょう」と言われていたのでそうしていましたが、この夏、ついに実の柔らかな果物さえ摩り下ろさなくてはならなくなり、本人はそれが不満で、食べる時間が楽しくないのがわかるようになりました。
そこで、思い切って入れ歯を作ろうと決め、まず私だけが歯科に行って先生に相談しました。この時先生は、「歯の根元は残っているから、それを抜くのは大学病院まで行くようになるかもしれませんね。とにかく一度診てみましょう」と言われました。
そして予約した日に、夫をともない歯科に行ったのですが、この時、前日に脳神経科まで行き、主治医の先生に相談し、服用している薬のことを含んだ診断書を書いていただき持って行きました。
夫は脳梗塞、脳出血をやっていますので、血液関係の薬を飲んでおり、そうしたことが抜歯にどのように影響するか、診断書が必要と思ったのでした。
それを見ていただいた上で、いつもの先生が抜歯もして下さることになりました。大学病院まで行かなくてよくなり、ほっとしました。夫のような認知症の人は、環境はできるだけ変えない方が落ち着くからです。
いよいよ、入れ歯のための診療がはじまりました。

さあ、歯の様子を見ましょう〜。

うがいをしてください。うがいの後、レントゲン室でX線撮影ですよ。

こんなになってます。

抜歯にそなえて血圧を計りましょう。上が105、下が56、随分低いですね〜。
でも夫はもっと低い日があるので、そうお話ししました。

体内の酸素の量を計りますよ。

ちょうどいい数字です。

麻酔をかけますよ〜。
一回目の注射の後、十数分後にもう一本麻酔の注射をしました。その後、抜歯をしたのですが、その前に実は私も歯の清掃をしてもらい、終わった後それに気をとられて夫の抜歯の瞬間を撮影するのを忘れてしまいました。トホホホホ。

これが今抜いた歯です。
先生のお話・・・ご主人の場合、病状や体力の問題がありますから、一本抜いて、次の診察日は型どり。その後の診察日は次の歯を抜き、というようにゆっくり慎重にやりましょう。

終わった、よかったぁ。ほっとした表情の夫。
リポーターの独言
以上のように、入れ歯作りが始まったわけですが、検査も処置も、ゆっくりと焦らずやっていただけるので、緊張していた夫も落ち着きました。この調子でしたら、無事に歯を作ることができるでしょう。
そしてまた美味しく食事がいただけるでしょう。
先生、よろしくお願い致します。
(佐々木和恵)