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まちの駅「たまり場」たろう<小松崎光正さんと登美子さん>

2006-07-13 02:25:49

まちの駅「たまり場」たろうは、茨城県筑西市(旧下館市)にある、二階建て民家の小さな駅である。
駅と言っても、電車やバスが発着するわけではない。
福祉や助け合いの活動をしている人たちが集まる駅である。言うなれば、『思いやり、助け合いの心が行き来する駅』なのだ。


■駅長は小松崎光正さん 助役は登美子さん

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駅長の光正さんは、15年前の1991年、44歳の時、食事中に急に身体の力が抜け、救急車で病院に運ばれた。脳出血だった。九割がた危ないと言われたほどの重症であったが、幸い命は取り留める。だが、仕事復帰には至らなかった。
助役、妻の登美子さんは、懸命に夫の介護に尽くすが、光正さんの脳出血から5年後の1996年に、自らも腎臓癌に倒れる。しかも、自分の手術が終わって退院すると、休んでいる間もなく光正さんを支える生活に戻ったのであるが、なんと、お母さんが骨折し自立ができない状態になってしまった。登美子さんは、抗がん剤を打ちながら、光正さんとお母さんの二人を介護するという、壮絶な生活を余儀なくされたのである。
■下館地域在宅介護を支える会
普通なら人の多くは、ここで、「自分はなんて運が悪いんだろう。」「もうやっていけない。」などの悲嘆に落ちるのではないだろうか。
だが登美子さんはこう思ったのである。
「月に一回ぐらい、病気と闘っている人や、家族の介護をしている人たちが集まり、お互いに支えあい、元気付ける会のようなものを持てないかなぁ。ただの井戸端会議でいいのだ、おしゃべりをし合うだけで、気持ちが晴れて元気になるんじゃないだろうか。作りたい! 人のためになる会を。何より自分のために!」
思っただけではない。登美子さんは、即行動に移し、あっと言う間に、『下館地域在宅介護を支える会』を立ち上げたのである。恐るべし、登美子さん!

■五つのグループ
恐るべしはこれに留まらない。登美子さんは、ひとつ会が出来上がってみると、「こういうものがあったら、もっと充実するのではないだろうか。」とより進化を求める気持ちが膨らみ、具体的な形がひらめき、それの実現に尚行動するのである。

こうして五つのグループが出来た。
★下館地域在宅介護を支える会
★レディスピア・県西
★ほっとひと息ステーション
★たろう案山子の会
★もったいない倶楽部

■”まちの駅「たまり場」たろう”誕生

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登美子さんのひらめきと行動力は、尚続いた。
「グループが出来て、それぞれ活動が始まっても、集まる拠点がなくては心もとない。必要な時に、すぐに集まることのできる場所が欲しい。」
そして、空き家になっている我が家を、みんなが集まって、会の話し合いや、活動をする場所にしたのである。
まちの駅「たまり場」たろうの誕生である。駅長は小松崎光正さん、助役は登美子さん。すぐ近くには市の美術館もあり、下館駅に近く、いろいろな活動をするには格好の場所である。

現在、まちの駅「たまり場」たろうは、登美子さんたちが作ったグループの拠点となっているが、将来は、全国の助け合いの心を持つ人たちや団体の、ネットワークの拠点となるようにしたいと思っている。

■はと地蔵

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それを視野に入れて、登美子さんは、乞われればどこにでも講演に行き、自分の思いや考えを伝えている。また下館が生んだ陶芸界の巨匠、板谷波山が福祉の心に篤く、高齢者の方々にはと杖を贈り続けたことを敬愛し、波山の心を受け継ぐべく、自分たちの活動のシンボルキャラクターを、波山のはと杖にちなんで『はと地蔵』にし、会員のみんなで手作りしている。
このはと地蔵は、最初は、「思いやりを持ちましょう。」という気持ちをこめて、無料で人に配布していたが、現在は商店の活性の一助にしたいと、たまり場やいくつかの商店で一個300円で販売している。
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+小松崎登美子さんのひとことプロフィールと活動予告
・財団法人 さわやか福祉財団 インストラクター
・11月26日に、財団法人『さわやか福祉財団』の福祉のイベントを開くべく、実行委員会の代表として現在準備中である

リポーターの独言
お会いするまで私は、登美子さんを、『見るからに、何事にも懸命に打ち込むひたむきさの滲む人に違いない。』と思っていた。この日、実際にお会いしてびっくりであった。ファッション誌に登場してもおかしくない華やかな存在感。そしてあっけらかんとした爽快な軽味。この軽味は、自分の価値観に固執しない心の広さを顕しているのだ。だからこそ、さまざまな活動に怖れなく取り掛かりひろげていけるのだろう。
とにかく素晴らしき特性をいくつも内包したスーパーウーマンであった。


(佐々木 和恵)

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