pagetop

リポーターブログトップ > 記事詳細

書物<北欧のエネルギー デモクラシー:飯田哲也 著>

2007-11-14 01:55:45

『1999年11月30日、ついにバルセベック原発が閉鎖された。1980年に行われた原発国民投票から19年という長い期間をかけて。スウェーデン社会が高く掲げてきた「脱原発」という理念を、現実のものとする日がようやくやってきた。大きな技術的なトラブルもなく、平常に運転されていたバルセベック原発を閉鎖した今回の「政治的決断」の意味は大きい。ここ数年の間に、ドイツ、ベルギー、スペインなどの欧州各国で相次いで始まった脱原発への政治的な決断と、それに呼応するかのような自然エネルギーへと傾斜しつつある大胆なエネルギー政策の変化の先頭に立つものといえよう。(略)』(「はじめに」より)
non_bl_iida.jpgクリックして下さい

本の帯に、デンマーク工科大学の博士で、デンマークエネルギー省のアドバイザーでもあるヨアン・ノルゴー教授の「未来は予測するものではない、選び取るものである」という言葉を挙げていらっしゃる通り、このままでは地球の未来はこうなる、という予測を表わした著ではなく、政治的行動も含めて「原発」から「自然エネルギー」に移行した困難な道程と得たものを克明に記した著です。

それだけに、最近日常的に論じられている地球温暖化の問題ひとつをとっても、これは専門家や思想家や研究者が何とかするんだろうということではなく、自分たち一人一人が、社会や身の回りのことや、生活態度を見直し、考え方の転換をするべきところにきているんだ、ということをひしひしと感じさせられました。

そして、そうした転換の勇気をまず一人一人が持ち、それが集約すれば、どんな困難も打破できるのだ、デンマークやスウェーデンの人たちはそれを成し遂げているのだ、という深い感銘を受けました。
そうなのです、この本は、「脱原発派」の人のための本ではなく、日々の暮らしを普通に営んでいる私たち一人一人のためのものであり、地球に生きる全ての命のためのものなのです。
ぜひ読んでみてください。

発行
「新評論」 http://www.shinhyoron.co.jp
定価 本体2400円+税

飯田哲也(いいだてつなり)氏のプロフィール
環境エネルギー政策研究者。1959年、山口県生まれ。
京都大学工学部修了(原子核工学)、
東京大学先端研博士課程単位取得満期退学。
1996年〜現在、スウェーデン・ルンド大学客員研究員。
1992年〜現在、日本総合研究所主任研究員。
2000年4月から(株)自然エネルギー・コム代表取締役社長および京都女子大学現代社会学部教員。
編著書、『光と風と森が拓く未来』かもがわ出版、1999年。
共著書、『環境知性の時代』(「内橋克人 同時代への発言」五巻、対談)岩波書店、1999年。

特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所
http://www.isep.or.jp/

リポーターの独言
飯田哲也氏の講座の記事を書いています。
http://secondleague.net/user/001/001/833.html#more

(佐々木和恵)

この記事のURLコメント(0)

名前
メール
URL
コメント

▲このページの上へ戻る