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アルツハイマー病を知ろう:絵本<おもいではチョコレートのにおい バーバラ・マクガイア作>

2007-11-14 15:52:21

『真夜中、ぼくとおじいちゃんは、美味しいチョコレートケーキを焼いて、月明かりの庭で花をつんだ。
ぼくはあの夜のことをきっと忘れない・・・。


原作は、子どもたちにアルツハイマー病に対する理解を深めてもらおうと、アールアイシー出版グループがオーストラリア・アルツハイマー協会との共同で制作した絵本です。
前半は、アルツハイマーになり、まもなく病院に入ることになっているおじいちゃんと、おじいちゃんが大好きなベン少年の心の交歓が、叙情豊な美しい月夜の風景のもとで描かれています。
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家族は、ベン少年とお母さんとおじいちゃんの三人です。三人で助け合い信じあい愛し合って暮らしてきました。働くお母さんにとって、おじいちゃんの手助けはどんなに大きなものだったでしょう。そして、ベン少年には、おじいちゃんは何でも受け入れ、必要なことを教えてくれる愛そのものの存在でした。

そのおじいちゃんがアルツハイマーという病気にかかり、日に日にいろんなことを忘れていき、病院に入るのです。おそらくおじいちゃんは、もう二度と家に戻ってくることはないでしょう。
この夜は、そのお別れのセレモニーの夜なのです。アルツハイマーの症状の出ているおじいちゃんにもそれがわかっています。
ベンとおじいちゃんは、互いの寂しさを感じ取りながらそれを隠して、ユーモアいっぱいの会話を交わします。

・・・・・ユーモラスに物語が進みますが、全体を流れているのは何ともいえない哀感です。

絵本の後半は、アルハイマーという病気の症状や接し方が、こどもにもわかるように書いてあります。親子で、家族で読んで欲しい1冊です。

作 バーバラ・マクガイア
税込定価 1,365 円(本体1,300円)

R.I.C出版株式会社 ホームページURL
http://www.ricpublications.com/ja/index.html

リポーターの独言
私は認知症の夫の介護をしているのですが、ふと気がつくと、疲労がつのり、イライラとしてとげとげしい気持で介護にあたっています。
そういう時、この絵本にあいました。読み終わった時、おじいちゃんやベン少年の思いに添って涙がじんわりとわいていました。そして、気持がすうっと優しくなっているのを感じました。

(佐々木和恵)

この記事のURLコメント(2)

Posted by 佐々木和恵 at 2007-12-08 00:51:13

杉本詠美さま
コメントをありがとうございます! 嬉しいです。
私の方こそ、素晴らしい絵本を出して下さって、お礼を申し上げたいです。
子どもにもよくわかるように説明され、そして大人の心に響く文学的な叙情性と哀感があって、読み終わった時、自分の気持が優しくなっているのを感じました。それを感じた時、涙が滲み出てきました。
介護者は、介護に疲れるだけではなく、苛立ちギスギスした気持になる自分にも疲れているのですね。
そのことを知らされた絵本でもありました。

何より、一番、孤独感、寂しさを感じているのは、認知症になっている人本人だ、ということをもあらためて知らされました。
そのことが私にはとても重要でした。
本当にいい絵本をありがとうございます。

Posted by 杉本詠美 at 2007-12-06 23:18:43

佐々木さま

 読んでくださって、また、ご紹介くださって、ありがとうございました。
 この絵本は、子どもたちに病気への理解を深めてもらうことを目的としていますが、同時に、介護の辛い現実に立ち向かっている大人たちの心を癒すものになってほしいという願いをこめました。なので、こんなふうに読んでいただけて、とてもうれしいです。

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