新聞やTVでも報道されている「バナナ品薄」騒動。
朝バナナダイエットがマスコミに紹介されると、その手軽さと「我慢しなくていい」ダイエット法ということで、バナナがいきなり売れすぎて品薄状態になったそうな。
通常夏にはバナナの売れ行きが落ちるそうですが、今年はとんでもないことになっているようですね。
バナナの産地は中南米・アフリカ・東南アジアで生産量はほぼ1/3ずつですが、日本に輸入されているバナナの殆どがフィリピン産。1960年代にバナナの輸入が自由化され、それ以来高価だったバナナは手に入れやすい果物になってきました。
フィリピンのミンダナオ島周辺が主な生産地ですが、従来あった米やココナッツ、パイナップルなどは根こそぎ引き抜かれ、多国籍企業による輸出用バナナの大プランテーションが作られました。
これに対して現地の生産者と直接つながるフェアトレードによるバナナ輸出も増えてきました。パルシステムで扱うバナナたちも勿論この民衆交易によるもの。無農薬で安心して食べられる、味の濃い美味しいバナナたちです。
日本人にとって馴染みのある輸入果物の筆頭バナナが「ダイエットに効く」トいう情報で売り切れ状態という事態は何か変だと思いませんか。ダイエットに効くかどうかはともかく、バナナは「食べ物」です。「美味しい!」と思って食べられるなら良いのですが・・・。
納豆騒動のときも情報に踊らされる消費者の姿がありました。納豆の増産に踏み切った生産者はその後大変な目にあったそうです。
これも一つのフードファディズムではないでしょうか。
多くのバナナプランテーションで働く労働者達は、低い賃金で過酷な労働をしていると聞きます。
飽食の果てのダイエットのために彼らが生産したバナナが先を争って買われている・・・どこかグロテスクな感じさえしました。
せめてバナナを食べるとき、その先にある生産者たちのことをちょっと思い、ゆっくり味わって大切に食べたいものです。
(浅越 美枝)