
最近私の友人、知人が次々に「おばあちゃん」になっています。少子化の世でありながらこうした知らせを聞くのは嬉しい限りです。
そんな中、先月NHKTV放送「地域発・どうする日本」の“とまらない少子化”という番組を見ました。
この中で産科医の減少が取り上げられていました。北海道根室市の具体例で、私立病院での分娩中止の影響の報告。近くに産科がないという不安で、第二子の出産を躊躇するという若いお母さんがいました。
■産科医の減少・多摩市の場合
私の友人の多くは多摩市にある大学病院で出産を経験しています。さほど大きなリスクはないがいざという時にすぐ対応してもらえるから、という理由が多かったと思います。
近年の少子化に伴い東京都の出生数は年々減少していますが、多摩地区では年間出生数約3万3千(東京都の1/3)となっており、出生率も東京都平均を上回っているということです。一方、多摩地区の産院等は減少を続け、産婦人科医師数は東京都区部で1000分娩あたり約15名ですが、多摩地区では1000分娩あたり約7名と東京都区部の半数に満たない状況です。
2005年に多摩市で開業したある産婦人科医師は「高齢や肥満、病気などで出産リスクが高い妊婦が知識を持たずやってきたりするが、診療所では限界もある。“自分で自分のリスクを知って、低リスクなら診療所、高リスクなら高度医療の可能な大病院と、自分で選んでほしい”」といいます。正常出産の可能性の高い妊婦がおおぜい受診し、本来扱うべきハイリスク出産に手がまわらない、ということです。
これらの問題解決のためのひとつの方法として、日本医科大多摩永山病院(多摩市)が昨年3月より「母と子のネットワーク」を立ち上げました。
このネットワークでは毎月の妊婦検診は診療所で、出産は病院でという分け方をする「セミオープンシステム」を導入、初診で病院を訪れた出産時のリスクの低い妊婦に、市内で連携した約30か所の診療所で定期健診を受けてもらうように紹介します。2005年からは都立府中病院でもこのシステムを導入したとの事。
利点としてあげているのは、ハイリスクの妊婦を時間をかけて診察できる、普段から病院と診療所が顔の見える関係を築くことで地域医療の質が保てる、の2点です。
産科医の減少は少子化の影響もあると思いますが、当地域では診療所の医師の高齢化で閉院したところもあります。私が出産でお世話になった医院も、先生の高齢化のため分娩の取り扱いををやめたと聞きました。24時間体制の産科は体力的にたいへんだということです。
その他にも厳しい訴訟問題の増加なども、産科医が敬遠される一因との情報もあります。
いずれにしても、女性としてまず安心して出産できる体制を切に望みます。
(07.4/27読売新聞、日医大HPよりそれぞれ引用)
(山崎礼子)