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高齢化・わが街の場合(多摩ニュータウン)NO.1

2007-10-22 12:00:00

Nagaoka_sanjaku_20041114.jpg■診療所から見えること
(朝日新聞 シリーズ「街をつくる、まちに生きる」より)
 9月。諏訪・永山地区の80代の女性宅を、永山団地に診療所を開く医師、斉藤宣照(のぶてる)さん(62)が往診した。
 永山で開業して19年目。斉藤さんは、高齢化が急速に進むのを目の当たりにしている。 毎年、70歳以上に出す敬老祝いのはがきは、開業後数年のころは150枚ぐらいだった。今は、約600枚に上る。
 認知症や高血圧、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の患者が目立ち始めた。通院できないお年寄りを往診する回数も増えた。エレベーターのない5階の部屋で、3年間、一歩も外に出なかった患者も診た。寝たきりになるお年寄りは、この先もっと増えるだろう。
 7、8年前から、在宅の寝たきり患者に指圧を勧めている。治療効果に加え、マッサージ師と連携してお年寄りを見守ろうという取り組みだ。人と接する機会を増やすことでセーフティーネットが広がる。
 諏訪・永山地区では、街開き当初に入居した「ニュータウン1世」の多くが、70歳を超える。ここを「終(つい)のすみか」と決めている人が多い
一方、「故郷で最期を」と願う人たちもいる。ニュータウンやその周辺に暮らす娘や息子に呼ばれ、最近になって地方から越してきたお年寄りに多い。
 懐かしい景色、おいしい食べ物――。往診すると、望郷の思いを切々と語られることがある。斉藤さんは、その言葉をひたすら受け止める。
 「でも、聞いてもらえるとうれしい気持ちになるようで、心静かに療養の時を過ごせる。治療と同様に大事なことかもしれません」
 診療所には、ふだんは誰とも話すことなく、「言葉を忘れた」ように暮らす人も来る。診察室で会話をすると、「あぁー、良かった」というような表情で帰っていく。
 斉藤さんは今、診療所の待合室を「交流の場」として改修するアイデアを練っている。畳を敷きつめ、健康器具を置いて使ってもらう。
 「閉じこもりがちの人が、診察のついでにくつろいでいける場になればいい。ささやかなことでも、時代に合わせ、できることを探っていきたい」
■我が家のかかりつけ医
この斉藤(内科呼吸器科)医院は我が家のかかりつけの病院です(歯医者以外ほとんど病院通いとは無縁の夫は例外ですが・・・)。特に喘息を患っていたわが子は本当にお世話になりました。10歳を過ぎるとその喘息もすっかり治まり、今ではほとんど掛からなくて済むようになりました。ここは高齢者の患者さんが多く、風邪の季節になると、朝わが子の診察の予約の連絡を入れても夕方になることもしばしばでした。
団地集会所に隣接する小さな診療所ですが、助手の看護士が一人、事務方が二人でテキパキと仕事をこなしています。待合室も夏は冷たい麦茶、冬は暖かい麦茶が用意され、待合室の隅々にまで気配りがなされています。
若いお母さんたちのなかには、ちいさな近くの診療所よりも駅前の大学病院を選ぶ人もいますが、日常の診察は身近の診療所で、それこそ顔なじみになった方が安心なんですけどね。
小さな子を連れて行くとよく高齢者の方から話しかけられました。ご自分のこそだて時代を思い出されるのでしょうか、入居当時の団地の様子を伺ったりしました。
一人住まいの高齢者の方が多くなったと実感します。5階の我が家からダッダッと慌しく駆け下り会釈だけですれ違う日々ですが、たまには立ち止まっておしゃべりしようかしら。

※多摩ニュータウン 
 都心の住宅難解消を目的に1965年、都市計画決定された。多摩、八王子、稲城、町田の4市にまたがる約2900ヘクタールの面積は、国内のニュータウンで最大。総面積の約8割は都、都市再生機構(旧日本住宅公団)などが土地買収をして新住宅市街地開発事業で、残りは土地区画整理事業で整備した。計画人口は34万人だが、現在は約20万5千人。都の事業は03年度、同機構の事業は05年度で終了したが、土地売却を受けた民間業者によるマンション建設などが続いている。
(同上朝日新聞記事より)

 いわゆるオールドタウンのイメージが強いとされるのは、最も早い時期に入居が始まった多摩市の諏訪、永山地区。高齢化率は20%を超える。入居時に30、40歳代だった住民が70、80歳代になった計算だ。
 多摩市全体では特に団塊の世代(1947〜49年生まれ)が多く、現在の約15%の高齢化率が、2016年には30%近くに達すると見込まれている。同市は、避けられない高齢化であればそれに応じたコミュニティー形成が必要だとして、各種対策を検討中だ。
 一方、比較的後期に開発が始まった八王子、稲城市の高齢化率は10%前後。八王子市の一部では14歳以下人口が5人に1人を占めており、新しく開発された地域がニュータウンの若々しさをリードしていることが、居住者の年齢からもわかる。
(読売新聞 シリーズ40歳のニュータウンより)
(山崎礼子)

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