先週
グローバルビレッジ・ピープルツリー の主催するフェアトレードデーのイベントに参加しました。
ピープルツリーは、フェアトレード専門ブランドで、アジア・アフリカ・南米の約20か国、60団体の生産者パートナーを支援し、日本とヨーロッパでフェアトレード商品を販売しています。
フェアトレードデーの今年のテーマは「フェアトレード+エコロジー」。ピープルツリーが支援しているインドのオーガニック・コットンの生産者支援組織「アグロセル」とフィリピンのNGO「サフィー・ハンディクラフト」の代表から、活動内容や、エコロジーへの取り組みが紹介されました。
インドでは1993年〜2003年の間に10万人以上の農民が自殺に追い込まれたそうです。自殺の原因は、弱い立場の農民が一方的に農薬を買うように勧められ、そのために高金利で借金して買ったものの、収穫は低価格でしか売れないため、借金を返すことができなかったことが大きな原因とのことです。
インドのオーガニック・コットンの生産者支援組織「アグロセル」は、農民をこの罠から救う手段としてオーガニックコットン栽培を指導しています。この組織のもとで働く農民はフェアトレード認証を受け、収穫物は国際市場価格が上下しても一定基準で安定した公正な価格で買い取られます。オーガニックの生産品に対しては割り増し金が8%あり、そのお金はコミュニティの共同設備導入、女性向けの職業訓練、井戸、飲料水の設備、学校の制服支給、灌漑用の小さなダム(これによって1回の収穫が2回になり、収入が2倍になった)に使われるそうです。
個々の農家にとってアグロセルのもとで働くことは、高品質の種、肥料などが適正価格で手に入れられ、低金利の融資、技術指導、生産物市場販売支援などが得られます。オーガニックコットンの生産に参加するようになって確実に生活が安定し、子供達も学校に通えるようになったとのこと。そして何より農薬を使わない農法により、農民の健康も改善されとのことです。
エコロジーの観点からも、有機農業による環境保護、動植物の多様性の保護にもなります。オーガニックコットンは石油から作られる農薬や肥料を使わないので、従来の農業と較べると、CO2が48―66%削減されると試算されているそうです。(FAO 国連食料農業機関 2002年の報告)また、生産過程でも手仕事で織るため、電力を使いません。これも機械で生産することに較べるとCO2の削減に貢献しています。
次回につづきます。 (鈴木由利子)