先日地元のコーヒー専門店に行ってみた。その場で焙煎してコーヒー豆を売ってくれるお店である。
フェアトレードコーヒーを扱っているかどうかを尋ねてみると、「サステイナブルコーヒーは、以前は置いていたけれど、売れないから置くのをやめた。今はスペシャリティだけを置いている」とのこと。店主曰く、フェアトレードコーヒーは味が良くないのだそうだ。
そのお店でフェアトレードコーヒーとスペシャルティコーヒーの飲み比べができなかったのは残念だったが、Ecafe Goldエチオピア(コーヒーのコンペ)2005でランク2位のコーヒーをいただいた。確かにまろやかでフルーティなすっきりした上品な味だった。
店主の言葉が気になって、調べてみた。
1.スペシャルティコーヒー、フェアトレードコーヒー、サステイナブルコーヒーはどう違うの?
2.味に関しては?
3.フェアトレードコーヒーの課題とは?
1.スペシャルティコーヒー、サステイナブルコーヒー、フェアトレードコーヒーとは
スペシャルティコーヒーとは
従来のコーヒーに飽きたらず、より高品質で個性的な味を求める消費者の要求と、より高付加価値の商品を売りたい産地の希求の結果作られた、いわゆるグルメコーヒーのことである。欠点豆0、水分量、豆のサイズ、酸味、香り、コクなどに関し、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の基準でクリアしている豆のことである
また、産地、農園、品種、栽培、収穫、工程などが明確なものというのが条件となっている。毎年、コーヒー産地国のコンペがあり、そこでランク付けがなされ、オークションで売られている。
サステイナブルコーヒーとは
スペシャルティコーヒーの中でも、更に持続可能な営農によって栽培されたコーヒーに当てはめられているカテゴリーのこと。農家に適切な価格を支払い、オーガニック製品にインセンティブを支払い、自然資源の管理を実践することに報酬を支払うことにより、これまでとは異なる市場機会を作る試みである。
フェアトレードコーヒーとは
サステイナブルコーヒーは更に大きく分けてオーガニックコーヒー、フェアトレードコーヒー、シュードツリーコーヒーに分けられ、それぞれ、有機無農薬、公正な交易、環境保護などが認証理念となって、認証団体もそれぞれ異なっている。フェアトレードの認証ラベルに、オーガニックであることは認証条件にはなっていない。しかしフェアトレード農産物の多くは有機無農薬で栽培されていて、この3つのカテゴリーの多くは重複しており複雑化している。
フェアトレードラベルの認証基準は、生産者へのフェアなトレード価格、生産者の社会的発展、経済的な発展、労働環境と労働条件、生産地の環境保全を保証するとなっている。
2.味に関して
フェアトレードコーヒーはサステイナブルコーヒーのカテゴリーの中に入り、大きくはスペシャルティコーヒーの中に入る、という事は、味の保証もあるのではないかということになるが、サステイナブルコーヒーは味の追求とは基本的に異なる試みである。
フェアトレードコーヒーは多くがオーガニックであり、オーガニックが美味しいコーヒーの条件になっていることからすれば、オーガニックではないのが多い一般のコーヒーより美味しいはずである。たしかに美味しいのである。しかし、極上の味を追求する人にとっては、フェアトレードコーヒーはそこまでの競争力はないのだろう。
私はフェアトレードの
ヒマラヤンコーヒーが好きである。入れるときの豊かな香りでゆったりと幸せな気分になれる。
3.フェアトレードコーヒーの課題とは?
「美味しいコーヒーはみな有機無農薬だから、フェアトレードのコーヒーが味のレベルを上げれば、フェアトレードの認証なんていらないんじゃない? ヨーロッパじゃ、極上コーヒーとは別に普段のコーヒーに慈善的感覚でフェアトレードを買うのが当たり前になっているけど、日本じゃ、安いか、とび抜けて美味しくなきゃ売れないね」とコーヒー専門店の店長が言っていた。
衣類、アクセサリーなどの分野におけるフェアトレード商品は、近年デザインも改良され、街着からオシャレ着にもなって、都心にも専門店が出てきている。フェアトレード商品という認識なしに、欲しい人がたくさんいるから売れるというくらいの競争力を持ってきている。
それに対し、フェアトレード農産物は認知度も低く、大学生協や、企業オフィス内でのコーヒーをフェアトレードコーヒーにするといった試みが広まっているが、日本のコーヒーの中でフェアトレードコーヒーのシェアの0.1%にも満たないのが現状である。
日本でフェアトレードコーヒーの認知度を上げて売れるようにするにはどうすればよいのだろう。
消費者側の私たちにできるのは、
フェアトレードの正しい意味を学び、知っているコーヒー店や、スーパーに行って、「フェアトレードコーヒーを置いてくれれば、私の友達もぜったいに買うから・・」と説得してみたり、友達には「これは寄付じゃないからね。美味しいコーヒーが喫茶店の2杯分の値段で何杯も飲めるんだから・・」と勧めることならできそう。 (鈴木由利子)
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