キャンペーンセミナーシリーズ 「貧困のなくし方」
第3回 「児童労働と貧困:世界の次世代をまもり育てる」に参加しました。
主催 グローバル・ヴィレッジ
http://www.globalvillage.or.jp/
全部で5回あるセミナーはすべて当日前に参加申し込みが終了になり、この日も100席ほど用意されていた会議室はほぼ満席でした。若い方が多かったようですが、年配の方もいらっしゃいました。
この日の講師:
ピア・コーベラ氏 プレダ基金スタッフ
中島早苗氏 (特活)フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
http://www.ftcj.com/ の副代表理事・事務局長
白木朋子氏(特活)ACE
http://acejapan.org/ 理事・事務局長
児童労働とは
子どもの成長を助けるいわゆる子どもの仕事とは異なり、危険で有害な仕事をすることによって、教育の機会や人間らしい成長を奪われること。5歳〜 17歳でこのような仕事をしている子どもは、全世界で2億1800万人、世界の子どもの7人に1人に当たります。(ILO 2006年発表)
その中でも「最悪の形態の児童労働」とは、
劣悪な環境での長時間労働 (工場、炭坑、水中、危険な高所や閉所、路上など)
化学物質や高温、騒音にさらされる労働、危険な機械を扱う仕事
借金の肩代わりとしての債務労働、強制労働、農奴
売春やポルノ、人身売買
兵士として戦闘への参加 で1億人以上がいます。
フリー・ザ・チルドレン

この組織は、1995年、当時12歳だったカナダのグレイグくんが新聞の記事を読んだことに始まりました。その記事とは、「同じ年のパキスタンのイクバル・マシフ君が幼い時にじゅうたん工場に売られ、一日12時間労働を強いられていたところをNGOの助けられて、工場から脱出に成功、その後児童労働反対を唱える活動家として海外にも出かけて運動していた。ところが母国に戻ったとき何者かに暗殺されてしまった」という内容の記事でした。
その記事に強いショックを受けたグレイグ君は同じ子どもたちの問題なら自分たち子どもで取り組もうと、友達と一緒に「フリー・ザ・チルドレン」を設立しました。現在この運動は国際的ネットワークとして広がり、20カ国以上で多くの子ども他たちが「子どもの代弁者」として声をあげ、様々な活動を展開しています。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンも全国に20の子どもを中心としたグループがあり、募金活動、勉強会、チャリティコンサートなど、自由に活動しています。またフェアトレード品も販売しています。
http://www.ftcj.com/lets/fairtrade.html
今回のセミナーでは1997年に「フリー・ザ・チルドレン」のグレイグ君がフィリッピンのプレダ基金の設立者カレン神父を訪ね、性産業に従事する子どもたちの実情を一緒に調べるドキュメンタリービデオが上映されました。ビデオの中で性産業から保護された少女たちへのセラピーのシーンで大勢の少女達が床に転がり、どの子も激しく床を叩いて号泣していました。こんな大人達の蛮行が今でもずっと続いているのです。
プレダ基金
1974年にアイルランド人のカレン神父とフィリッピン人のヘルモソ夫妻が設立したNGOで、生虐待を受けた子どもの救出、保護やストリートチルドレンや逮捕された少年の救助と保護活動などを主に行っています。その他、職業訓練やフェアトレードの製造、販売も行い、子ども、女性、貧困層の人々が虐待や搾取に苦しむことのない社会を目指して、現在約50名のスタッフが活動しています。
この日の講師ピア・コーベラさんは早くに両親に置き去りにされ祖父母の家で育てられましたが、貧困と叔母からの虐待を受け、次第に路上で生活するようになりました。路上で働きながら暮らす中、8歳の時、女性の売春斡旋業者に騙され、売春(買春)の世界に引きずり込まれました。12歳の時プレダ基金で保護され、同じ体験をもつ子ども達の支えなどで、深く傷ついた心も少しずつ回復し、現在22歳の彼女は自分の体験を話し、子どもの権利保護を訴えてスピーチをしたり、基金の中で虐待や被害にあった子どもたちをサポートしています。この日、彼女はこれまでの経緯を淡々と語ってくれました。
ACE の白木さんのお話から
ACEはAction against Child Exploitation (子どもの搾取に反対する行動)のことで、1998年
107カ国で実施された「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本で行うことがきっかけに設立されました。
児童ポルノを世界に発信している不名誉ランキング
1位 アメリカ 50%
2位 ロシア 15%
3位 日本 12%
日本は児童ポルノを容認している国ということになります。
また児童労働に関係している産業にコーヒー・カカオ・綿花・タバコが挙げられますが日本はこれらの産業に児童労働が関わっている事態をなくす努力がなされていません。
私たちにできることは

*(ACE)
http://acejapan.org/modules/tinyd5/ や
(フリー・ザ・チルドレン・ジャパン)
http://www.ftcj.com/lets/donation.html などで児童労働についての情報を知る、ボランティアをする、会員になるなど
*フェアトレード商品を買う
チョコレート・コーヒーなどは児童労働がされていないことが明確なフェアトレード商品を選ぶ
http://www.peopletree.co.jp/06aw/06aw_f_c.html (チョコレート)
http://www.peopletree.co.jp/06aw/06aw_f_t.html (コーヒー)
また、企業に対し、児童労働が関わる原料を使わないようにとメール、はがき等で働きかけることもできます。スターバックスコーヒーは持ち帰りの豆に関し、フェアトレードコーヒーを扱うようになりました。これもこういった運動の成果です。
写真上:フリー・ザ・チルドレン設立者グレイグ君の本
写真中:ボリビアの有機カカオとフィリピンで有機栽培されたマスコバド黒糖 (一部除く)を使って、スイスのチョコレート職人たちが丹念に仕上げたこだわりのチョコレート。純度が高いので、夏にはすぐ溶けてしまうので、これからがシーズンになります。
写真下:「ブレダ基金」のフェアトレード商品−ジュースバッグ。不当に拘留させられて刑務所から助け出された少年がジュースのバッグを洗って、性虐待から救出された少女たちがミシンで縫い合わせて作られたものです。私も愛用、丈夫で使いやすいです。ジュースバックのお求めは
http://www.ftcj.com/lets/fairtrade.html
(鈴木由利子)