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国際養子縁組事情

2007-02-01 11:17:55

国際養子縁組事情について
和泉短期大学で児童福祉を教えておられる平田美智子さんにお尋ねしました。

このところ海外のセレブ達の肌の色の違う子どもの養子縁組が話題となっていますが、セレブとまでいかなくても、私のアメリカの友人にも実の子(男の子)が生まれたとき、同時にインドからひとりの男の乳幼児を養子に受け入れ、二人目の実子が生まれたとき、再びアジアから養子を受け入れた人がいます。一人目の時、一人を育てるより養子をとって二人同時に育てた方が互いによい影響を持つと信じていることに当時の私は驚きましたが、二人目の実子が生まれた時に二人目を受け入れた理由が、インドの養子が二対一となってはかわいそうだからとのこと。これにも驚きました。彼女は一人目の時が当時27歳くらいで、弁護士をして、夫とは国際結婚で、もともと国境などあまり気にしていない人でした。私が当時アメリカの彼女を訪れた時、二人の子供を育てることに特に気負った様子もなく、家事も他人に任せずテキトーにこなしているようでした。アジアの貧しい地域から養子に出る子は出生の時点から病弱だったり、栄養が行き届いていなかったため、知能の発達が遅れ気味という場合がよくあるとのこと。彼女のインド生まれの養子も病弱だと言っていましたが、兄弟仲が良くてうれしいと言っていました。

日本においては、積極的に海外養子を受け入れやすくしている状況にはないということで、海外からの子を養子にするというケースはあまりなく、日本人の子を海外に養子に出すというのも実態はよくわからないが、アメリカの移民局の調査ではおよそ年間40人〜50人がアメリカに養子に出されているのではないかとのこと。そこで、養子縁組がさかんなお隣、韓国の事情について平田さんに話を伺いました。
養子縁組ビジネス
養子縁組の機関の一つにHolt 氏が始めた「Holt」http://www.holtintl.org/flash/index.shtmlという機関があります。韓国にはたくさんの養子縁組組織があり、中でも大きな組織が4つあり、Holtはその中のひとつ。Holtは韓国全土に10もの施設があり、その内の一つ、ソウルにあるHoltの施設を訪ねた平田さんによると、大きなビルが2棟あり、スタッフが100名ほど、産婦人科、乳児院、他のクリニックもあり、その規模の大きさに驚いたとのこと。

養子縁組み成立の手順は、大雑把に、まず養子縁組組織に申し込み、それから、受け入れる親としての研修を受け、収入、健康状態などが調査され、手続きのお金を支払うことになるのですが、韓国の子を養子にするのは高額なのだそうです。

背景
日本と違い、未婚の母に対する母子手当がなく、未婚の母は受け入れられていないため、若い人たちの恋愛の結果生まれる子供達をどうするかという問題と、アメリカ、ヨーロッパからの養子縁組の要求とが合致してビジネスになっているとのこと。未婚の母の出産費用などはHoltから出るとのこと。

元々は第2次世界大戦の戦災孤児の問題と朝鮮戦争で米軍兵との間に生まれた混血児の問題から始まったとのこと。Holt氏自身も韓国に居たとき8人を養子にし、アメリカで、引き取って育てる人を探したとのこと。当時は年間何万人もがアメリカに引き取られていましたが、現在は政府の方針転換もあり、少なくなりましたが、それでも年間2000人ほどの子供が養子としてアメリカ、やヨーロッパの人々に引き取られているとのこと。

世界全体の流れ
養子をとる際には小さい乳幼児から育てたいという要求が多く、自国では実現させるのが難しいため、外国からということになるとのこと。しかしビジネス化には疑問も多く、受け入れる国も、出す国も国として規制する流れにはなっています。それでも世界全体では国際養子縁組は増えてきているとのことです。

最初の頃に養子としてアメリカに渡り、十分な教育を受け、米国で名誉職についている人のグループの中のひとりの方の、「アメリカで十分に幸せな暮らしをさせてもらったことにとても感謝している。しかし、韓国人として、韓国で育ちたかった。生まれた国の文化から切り離されて育てられるのは辛いことだ」と米国人でもなければ韓国人でもないという、アイデンティに不安を持つとの発言は、善意に始まった国際養子縁組に波紋を投げかけたとのこと。

養子縁組をめぐる問題は、人道的、宗教的な問題まではらみ、単純な問題ではないようですが、子供達が生まれた国で、その国の文化の中で幸せに暮らせるのが一番良いのではと思いますが、そうそう簡単なことではないですよね・・・

養子縁組ではない方法
私たちにできることとして、子供を引き取るのではなく、子供が生まれた国で、学校に行ったり、その地域の衛生環境を整えたりするのを支援するという方法もあります。私も自分の子の義務教育期間、インドの同じ年齢の女の子に組織を通じて支援しました。子供をどのような方法で支援していくかはいろいろあり、お金を送ればそれでいいということでもありませんが、引き取るほど時間も、体力も、気力もなければ、このような方法も一定期間、一人あるいは複数人数が学校に行ける支援をすることはできます。私が参加したのは日本フォスター・プラン協会のプログラムです。
http://www.plan-japan.org/home/about/

子供達が「遠いところで自分たちを知ってくれている人がいる」ということが励みになるとのこと。それは誰にとっても、うれしいことですよね。

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