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フェアトレードとスローフード

2007-03-15 15:20:45

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フェアトレード商品は、最近では、「ロハス」と結びつき、自然素材でできた服や小物、アクセサリーなどがファッションとなり、「オシャレ」な商品になっています。しかし、フェアトレードは、服飾だけではなく、農産物もあります。このブログでも取り上げている、コーヒー、バナナ、チョコレート、ドライフルーツ、砂糖、オリーブオイルなどがあり、ご存知の方も多いと思いますが、これらのフェアトレードの農産物を食べることは、残念ながら「おしゃれ」にはなっていないようです。

ところで、「国内でのフェアトレード」というと、 聞いたことがないとおっしゃる方が大部分ですよね。でもフェアトレードの考え方で、日本のこれからの「食」文化を考えていこうという取り組みが始まっています。

〜あらためてフェアトレードとは〜
フェアトレードとは文字通り、公正な取引のことで、発展途上国の貧困な生産者の自立を支援するために、市場価格の変動によらず、最低水準以上の価格で長期にわたり、持続的に買い上げることを保証する民間貿易のことです。これは通常の貿易で中間に入る業者を省き、海外先進国のNGOが現地の支援組織と協力して製品、作物を買い上げます。これは買い上げる側が支援する側、生産者が支援される側といった支援の仕方とは異なり、海外NGO、現地の支援組織と生産者がお互いの自立を支え合う関係での支援です。1940年代、アメリカのNGO活動から始まりました。

フェアトレードは、また、消費者側から見ると、真に価値のある商品を手に入る手段であることを意味します。産地の様子や、取り組みの理念、生産方法などが、消費者に詳しく伝えられ、「顔の見える貿易」であるとも言われています。フェアトレード商品を買うことは、寄付ではなく、農産物に関しては、安全な食品であることが保証されている食品を手に入れるということ、生産者の生活向上に何らかの役にたつということ、フェアトレード商品を買うことで、児童労働などを含む劣悪な環境で労働に従事させている企業に対し、ささやかながら不買の意志を示すことにもなります。
〜農産物について〜
農産物の安全に関しては、フェアトレードの農産物は、ほとんどが、自然栽培=有機農法、無又は、減農薬です。自然農法を選択することは、小規模でも人手のかかるため、多くの雇用が生まれ、従事する一人一人の生活を向上させるともに、安全な労働環境と地域の活性化につながっています。大量生産を目指す効率より、雇用に重点が置かれているのです。大規模農場に於いても、やはり多くの人手を必要としますが、労力は児童労働を含む、過酷な労働状況での雇用であり、作物の安全性、地域の発展、労働者の生活向上とは何ら関係していないところが多いのです。

消費者にとって価値ある安全な作物は、実は、生産者にとっても、生産者本人の健康と、農地の土を健康維持の為にも、そして、その地域の環境を守るとともに、作物を持続的に作る上でもとても大切なことです。ただ、問題は、手のかかる農法ゆえに大量生産される作物との値段での競争はできないため、こういった価値ある作物は、消費者がその価値を理解して買うことでしか成り立ちません。

〜国内の農業をめぐって〜
農業は本来、その土地の自然を尊重する形で働きかけ、上手に利用し、循環させながら恵みを享受する生産活動です。しかし、現在は大量生産と大量消費、経済、効率が優先され、食べ物を与えてくれる自然をどんどん壊して行っている状況です。少し前にも、苺への信じられないほどの農薬使用が問題になったばかりです。
また、食べ物に関する本来の「感覚」も失いつつあるように思えてなりません。自分にとって気持ちのよい食べ物、その時々に体が欲している食べ物は、TVで「やせます」と言っている食べ物とは必ずしも一致していないはずですよね。「自分の体に聞く」感覚も呼び戻したいです。

〜スローフード運動〜
スローフード運動とは、「ファーストフードを食べない」運動でも、単に「ゆっくり食べましょう」運動でもありません。
私たちが、失いつつある、食の安全、食べることの意義、地域社会、自然環境など、食を中心にしたあらゆる歪みを修復させていこうという、実践的な哲学で、イタリアに生まれました。未来を担う子ども達の体と心の問題、農業の衰退、免疫力の低下など、様々な問題を提起しています。

そこで、近年、国内でもこの「スローフード」と「フェアトレード」の考え方を取り入れ、食をめぐる文化を立て直そうという動きが出てきています。有機、無農薬で作物を作る小規模農家を消費者が支えていこうという取り組みです。まだ多くはありませんが、静かに熱く始まっています。次回に続きます。                      鈴木由利子

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