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お正月飾りを作る・その2

2006-12-17 19:21:07

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もう「迎春飾り」を準備されている方も多いと思います。私も玄関飾りを購入しました。12月16日に明野町で「茅ヶ岳歴史文化研究所」の主催した「お正月飾りつくり」教室を見に行くまで、私は日本で売られている正月用玄関飾りは藁(ワラ)で出来ていると当たり前のこととして思い込んでいました(写真はその教室で作ったお正月飾りの見本。稲藁で出来ています)。


今の農業は稲を刈り取るとき、ほとんど機械で行うので、藁束を作りません。藁は粉砕されて田んぼにまかれているような光景が一般的ですね。ですから、「茅ヶ岳・・・」で藁を使ってお正月飾りを作る企画のためには、その趣旨に賛同した農家が、機械を使わず手で刈り取って、干した藁束を用意してくれてあり、それを使うのだなと思っていました。
実際、聞いてみると、藁を提供したのは、今回のお正月飾りつくりの講師をされていた五味さんでした。
「茅ヶ岳・・・」では11月18日に「わらでぞうりを作ってみよう!」という教室も開催していますから、この時も五味さんの提供の藁を使ったのだと思います。
明野町は見渡すと田んぼも多く、五味さんのような篤農家が多い感じです。ちなみに都会から新たに入植した農家も多いと聞きます。
一枚の田んぼの広さはさして大きくないので、機械を使うけれども、手で刈り取る部分もあるだろうと想像します。つまり、藁を残して活用しようとすれば軽く応じられる風土であると見ました。

「お正月飾りつくり」の見学を終え、家に戻った私は、フト、我が家に買ってあった迎春飾りを手にとって見ました。すると「おやっ?」と、なんか変に思いました。昼間、「茅ヶ岳・・・」で見てきた藁と違うのです。注連縄(しめなわ)の色が緑色なのです。「これは藁じゃあないっ!」と思わず小さく叫びました。あわてて、包装の裏を見ると材質に「乾燥した水草」と書かれていました。そうだ、葦のような・・・あの、お盆に仏壇に葦ズ(ヨシズ)を飾る、あの色ではありませんか!!
慌てて、これを注文したカタログを見ると、「中国製」と書かれていました。私は毎年、この時期このカタログで迎春飾りを買っていたのですが、一度も、その材質について日本製の稲藁で出来ていることを疑ったことはありませんでした。一体いつから中国製の、それも水草に、取って代わったののでしょう・・・。しばし、声も出ませんでした。

日本人の、お正月を象徴する迎春飾りに稲藁(いなわら)が使われていなかったとは!トホホな感じとはこのこと。同時に、カタログにある「手作りのため、サイズ・形状等が多少異なる場合があります」とのことわり書きを目にして今度はしんみり。・・・そうか、中国の人が、懸命に手でヨリをかけて注連縄を作ってくれたんだな・・・と。
日本の農文化は今や中国の人が、材質は違うけれども方法は受け継いで行ってくれるのだな・・・と思いました。

・・・で、ここで昼間の五味さんの顔を思い出し、今の時代、農家が藁を残して活用出来るようにする稲刈りの農法だって簡単なものではない。機械でやればすむことをワザワザ手で刈るのは、誰だって大変なのだから・・・と思いました。だから、稲藁で作られた迎春飾りが消えていくのです。
改めて五味さんのような農家や、「茅ヶ岳歴史文化研究所」の人たちのやろうとしていることの意味の大きさを思いました。(山本豊美)

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