『エスカル』って、なんだかご存知ですか?エスカレーターやエレベーターのない駅の階段などで、壁際の手すりの傍に取り付けてある車椅子用階段昇降機の呼び名です。使っていない時は折りたたんで壁際にくっつけてありますが、使用時には車椅子をすっぽり囲むような箱型に広がって手すりを動いて昇ったり降りたりできるのです。
最近の公共交通機関の駅はかなりエレベーターも完備され、バリアフリーのハード面はよくなってきているというのが一般的な状況です。先日、『車椅子ユーザーの旅を考える』(今月2月23日(土)に開催・・・詳細は来週のブログで、お知らせします。)というフォーラム準備のお手伝いで、会場となる戸山サンライズ(全国身体障害者総合福祉センター)の下見に行ったとき、最寄り駅が都営大江戸線の若松河田か東京メトロ東西線早稲田となるので、念のために、駅のハード面も確認してきました。
若松河田は新しいだけあってエレベーターもばっちり立派なのが出来ていました。ところが早稲田駅は大手町方面へ行く入口にはエレベーターがあるのに、高田馬場方面への入口にはエレベーターもエスカレーターもなく(もっともエスカレーターは車椅子では無理ですが)あるのはエスカルだけです。駅員さんになぜ両方の入口にエレベーターがないのか聞いてみました。
「大手町方面の入り口は住宅地に面していて、地主さんとの交渉がたまたま更新時でもあったので、エレベーターを設置することが出来ましたが、高田馬場方面の入り口は商店街で全く余地がなく、エスカルの設置しか出来ませんでした。」という説明です。
駅員さんの話では、車椅子ユーザーが駅に到着してエスカルをセットして乗って地上に出るまで約6〜7分かかるそうです。早稲田駅のエスカルのレールは二層になっています。真中の踊り場でセットしなおすのです。いろいろ親切に話してくれた駅員さんはこの駅にはもう10年近くいるので、エスカルの扱いに慣れているようですが、もし慣れない人がお当番だったらもっと時間がかかります。「(車椅子ユーザーが)沢山いっぺんにくると長くお待たせしてしまいますので、出来れば時差で来てほしいです。」というのももっともな話です。
この近辺には今回の会場となる戸山サンライズのほか国際医療センターもあり、普通の駅に比べて車椅子ユーザーの数は多いはずです。この状況は何とかならないものかと、すっかり考えてしまいました。
駅そのものからは話がそれますが、フォーラム終了後の懇親会会場探しもかなり大変でした。結局、車椅子が7〜8台入れて、有志だけとはいえ合計で20人くらいの人が座れる(段差のない)広めのレストランを見つけましたが、問題はトイレです。車椅子対応にはなっていません。「はあ〜!」とため息が出ました。バリアフリーについてハード面はかなり整備されてきてると一般的には言われていますが、こうして細かく見ているとまだまだなのですね。もっと声を大にして改善の必要性を訴えなければとつくづく思います。
先程のトイレ問題ですが、レストランが早稲田大学前にあり、今回のフォーラム責任者が早稲田出身なので新装成った大隈タワーのトイレを借りるのはどうかと検討中です。上手くいきますように。
(徳重 富士子)