沢山のカニや野鳥にあえる盤洲(ばんず)干潟へ行こう!
「わあ、このぼつぼつはなんですか?」見渡す限り広がるアシの原と干潟。その砂浜の無数の小さな穴に驚きました。
「このあたりには、沢山の種類のカニがいるんですよ。」と今日の案内役をしてくださる御簾納(みすのう)照雄さん(小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会の事務局長)は持参したスコップで砂浜をざくっと掘りました。
出てきました。1センチ足らずの砂と同じ色をしたカニ。更に今度はアシの中に倒れている丸太を持ち上げてその下を掘ると、倍くらいの大きさの薄茶のカニが出てきましたがこちらは手足を縮めたままじっと動きません。
「手のひらで暖めてご覧なさい。動き出しますよ。」と御簾納さんは私の手のひらに乗せました。冬眠していたのです。そーっと暖めているうちにごそごそし始めました。
御簾納さんは動き始めたカニのお腹のところを見せながら「これはメスですよ。卵を抱えるところがあるでしょう。」と教えてくれます。御簾納さんは高校の化学・物理の現役の先生で、子供たちを小学校の頃から自然に親しませて的確な指導をすればもっと理科が好きになるはずと考えておられます。「カニさん、ごめんなさい。せっかくいい気持ちで寝ているところを起こしちゃって。」といいながら放してやりました。砂浜に20センチほどの高さの富士山のミニチュアのようなこんもりした山が沢山できています。これはゴカイの巣と知りました。まるで観察会で個人授業を受けているみたい。
ここは千葉木更津の小櫃川(おびつがわ)河口にある三角州、盤洲(ばんず)干潟。JR木更津駅から車で20分ほどのところです。東京湾に向かってはるか前方には新日鉄の工場群、右手にはアクアラインが見えます。
1400haもの広大な面積を持つ日本最大の砂質干潟です。後ろにはアシ原が広がり、大昔からの自然干潟の原風景をとどめています。豊富な植物、野鳥、魚類、昆虫などで、学術的にも貴重な干潟です。
アクアラインの千葉側出口に高い建物が見えるのは開通後建設された温泉施設とホテルです。この地域に開発の目が向けられて10年足らずのうちに干潟の地形が変化してきました。御簾納さんたちは貴重な自然を失ってからでは遅すぎると、同じ思いの団体を集めて干潟を守る連絡会を結成し、活動しています。ラムサール条約リストへの登録も目指しています。
御簾納さんが三脚付の望遠鏡をセットしてくれました。
「川のほうを見てご覧なさい。カモがいますよ。」肉眼ではわからなかったカモがレンズを通してはっきりと見えました。ハマシギもいます。群れをなして空を飛んでいるのはカワウです。「アシのなかのねぐらに帰ってきたのです。」「ピーピー鳴いているのはヒドリガモです。」とさまざまな野鳥も観察できました。長靴なので水のある砂浜でも大丈夫。貝殻も沢山拾いました。湘南の海では貝拾いもほとんど出来なくなりましたが、ここにはツメタガイ、マテガイ、ムラサキイガイ、カキなどの貝殻が沢山あります。
御簾納さんたちは観察会を開いて大人も子供も自然の中での楽しい時間を体験させてくれます。そしてこの貴重な自然をみんなで守ろうと呼びかけているのです。
観察会の行われる4月の終わり頃は暖かくなっているので、この自然の中の命はもっと活発に動いていることでしょう。楽しみですね。
(徳重 富士子)
「盤洲(ばんず)干潟自然観察会」参加者募集。
※どなたでも参加できますが、小学生以下は保護者の同伴が必要です。
■活動場所■ 小櫃川河口・盤洲干潟(千葉県木更津市)
■日時■第1回:4月20日(日)10:30〜12:30
第2回:8月17日(日)10:00〜12:00(変更の可能性あり)
※雨天・荒天の場合中止します。
■集合場所・時間■ 木更津市金田 金木橋 袖ヶ浦側
第1回10:00
第2回 9:30
・JR内房線各駅停車で「巌根(いわね)駅」へ。
巌根駅前の道路を200mほど行くと、右前方に「よこすか医院」が見え てくるので、 そこを右折する。「よこすか医院」を左側に見て道なり に直進する。1.5kmほど歩くと、県道に出るので右折する。直進して 金木(かねき)橋。(徒歩20分)
・JR木更津駅西口2番バス乗り場から小湊バスの金田・中島行きのバスで 「畔戸高洲入口(くろとたかすいりぐち)」で下車。
それが金木橋(かねきばし)のたもと。(但しバスは本数が少ないから小 湊バスに連絡して事前に調べて下さい。)
■参加費■ 200円(資料代)
■応募方法■ 電話またはEメール
昼:0438-23-1357(小関 公平)
夜:0439-27-2245(御簾納(みすのう)照雄) ※22時まで
E-mail t.misunou@gmail.com(御簾納 照雄)
■募集定員■ 各回30名(先着順。実施日の2日前まで受け付けます)
■持ち物■ 長靴 帽子 水筒 タオル あれば双眼鏡など