〜自由が丘駅南口駐輪場〜
どこの駅近辺でも迷惑駐輪に悩まされる方は多いことでしょう。歩道まであふれるほど駐輪されているので、子供も高齢者も、障がいのある方はもとより一般歩行者にとっても大変危険な状態になって居ります。それだけでなく、これらの迷惑駐輪は街の景観もとても悪くさせています。そんな状況の中、目黒区自由が丘の東急線の南口にとてもモダンな立体駐輪場を見つけました。場所をとらないし、出し入れが簡単で、おしゃれでスマートな駐輪場です。さすが自由が丘!ご紹介しましょう。
私が訪れたのは学生たちが学校から帰ってくる時間帯でした。駅から降りてきた人たちがこの駐輪場に来てカードをカードリーダーに読みとらせると、十秒くらいで自転車が車庫から出てきます。
本当に瞬く間です。写真を撮る暇もないくらいすばやいのです。それを引き出してさっと乗って、あっという間に帰っていきます。
次々人が来てもあまりのすばやさに渋滞だの待つ行列などは出来ません。いったいどんな仕組みかと調べてみました。
この駐輪場は目黒区立で道路管理課が担当し、管理は民間の会社に委託しています。
敷地に二基の地下駐輪場の出入庫口があるだけで、勿論自転車の姿は全く見えません。
仕組みをインターネットで調べましたら、技研製作所(
http://www.giken.com/jp/st/index.html)という会社が開発したもので、一基に144台の自転車を収容できます。ここには二基あるので288台の収容が可能ということです。地下駐輪スペースは円筒形で直径約7メートル、深さ約11メートル。八層構造で自転車を各層18台収容します。地上には建物と一体化した入出庫口とカードリーダーがあるだけです。コンピューター化されているとはいえ、沢山の自転車から平均十秒ほどで選び出して地上まで送り出すというすごさにびっくりしました。
精密な機械なので利用できる自転車には制約があります。大きさ、タイヤの太さなどの規定のほか、後ろかご、後ろ子供椅子、サイドかごの付いた自転車は利用できません。今流行の電動自転車はよいとのことです。駅の近くなので当然利用者は通勤客と学生が中心となるでしょうからこの程度の規定なら万人向きといえるでしょう。
利用料金も決して高くありません。一般が一ヶ月2,600円、学生が1,300円です。学生割引がある分、むしろ格安といえるかもしれません。わが家の近くでは一般・学生の区別なく月に2,100円なので。
地面の中がどうなっているのか想像もつかないので、技研製作所のサイトを見たら、興味深いイラストを見つけました。この一番下に入っている自転車がどうして十秒前後で上まで上がってくるのでしょうか。しかも完璧な耐震設備にもなっているようです。理系でない私の脳みそは、へぇーとただ感心するばかりです。
迷惑駐輪で困っている自治体はこんなによい地下駐輪場をもっと設置すればいいのにと思いますが、問題は工事費でしょう。目黒区の道路管理課に聞きましたら、「2基で1億7千5百万円かかりました。」とのこと、緊縮財政政策をとらねばならない自治体にとっては、高嶺の花なのかもしれません。もっと量産されて多くの地下駐輪場が作られるようになれば、値段も安くなって、迷惑駐輪は消え、駅周辺の景観を美しくする役にも立つでしょう。早く、そんな日が来ますように。
(徳重 富士子)