二週間のイスラエル旅行中、とても印象に残ったのは町の清潔さでした。日本に来る外国人は、口々に「日本はとても清潔な国だね。」といってくれますが、今回の旅行ではイスラエルが日本に負けずとも劣らない清潔な国と感じました。特に公衆のトイレはどこもすべてお掃除が行き届いていて、実に気持ちがよかったです。
たとえば、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の三大一神教のそれぞれの聖地がかたまっている神殿の丘で、ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を訪れた時、たまたま13歳の男の子たちの成人のお祝い(昔の日本で言うなら元服のお祝い)の日に行き当たりました。ユダヤ教独特のあの山高帽をかぶった人たちでごった返していました。
鐘や太鼓でにぎやかに祝う人もいれば、
嘆きの壁に取りすがらんばかりに一生懸命祈っている人もいます。
他宗教とはいえ、この敬虔さには圧倒されました。その雑踏の中で、トイレに行きました。
勿論とても混んでいましたが、大勢が使っているのに汚れていないのです。
清潔なのです。これには感銘しました。
あちらこちらで旧約聖書や新約聖書に描かれている場所を訪れ、3000年から2000年前の世界に思いを馳せていました。死海が海抜マイナス400メートルということは知っていましたが、キリスト教の初期の伝道地のガリラヤ湖が海抜マイナス213メートルだったことはこの地に来てはじめて知りました。
バスの運転手さんが0メートルの標識のところでバスを止めてくれたので、ガリラヤ湖を見下ろしながらこの看板を撮りました。
その後、ガリラヤ湖へ下りていきました。
ガリラヤ湖畔のペテロの召命教会のトイレに行ったとき、有料トイレの料金箱のほかにお皿が置いてあって、むき出しのままのお金が置いてあるのです。
日本でお寺の境内の片隅にある仏様のご像の前に小銭のお賽銭がじかにおいてあるのは見ますが、有料トイレでそんなのは見たことがありません。私も思わず、一ドル紙幣を置いてきました。勿論、中はきれいにお掃除してありました。
8月26日付けで「マサダ―ユダヤ戦争最後の砦」(http://secondleague.net/user/008/008/)の中でも触れましたが、あんな高い岩山の中のトイレさえも管理が行き届いているので、ガリラヤ湖畔の教会なら当然かもしれないとも思いました。
地中海に面したカイザリア(ヘロデ大王がこの港を開発してからローマ皇帝アウグストゥスに敬意を表してこの名をつけたそうです。)を訪れた時には、清潔、きれいなだけでなく、装飾的に美しいトイレを見ました。三鷹にあるジブリ美術館のトイレはイギリス的なクラシックな色調の壁紙やステンドグラスが使われていてとても美しく、ブログに取り上げたいといつも思っているのですが、撮影禁止なのでできません。そのジブリでさえも便器そのものは普通の白い陶器です。でも、ここカイザリアのカフェ・ポートのトイレは便器が素敵なんです。誰かがアメリカでこんな便器を見たことがあるといっていましたが、私は初めてで、一人で感激していました。
地中海に面したレストランであるのを意識しているのでしょう。便器のふたと便座に‘いるか’などの海の中をイメージさせる景色が描かれているのです。
日本でもどこかにあるのでしょうか?
トイレの印象がいいと私はそこが大好きになります。勿論、それだけではないのですが、やっぱりトイレって大切ですね。巷で考えられているような治安の悪さはなかったし、イスラエルへの旅は、私にとっては忘れられないものとなりました。
(徳重 富士子)