フリーの通訳ガイドとして仕事をしてきた。そこでいつも気になっていたのが、障害者や高齢者たちに対する観光インフラの貧困さであった。町の中の日常生活面では最近でこそスロープやエレベーターなどの整った施設が増えてきているが、観光地は日本人の意識の中に遊びの部分が強くて、そこまでの配慮がなかなかなされてない。
外国人観光客が車椅子で旅行することに何ら抵抗がないのには驚かされる。ただ、日本の観光地で年配者や車椅子利用者が訪れることができるところは非常に限られる。外国人のためだけでなく、日本人自身のためにもっとバリアフリーの観光が推進できればいいのにと長年考えてきた。自分自身も高齢者の仲間入りしつつある今、ガイドの視点のみならず高齢者の視点でもこの問題を考えていきたいと思う。
(徳重 富士子)