先日、神奈川県小田原市根府川の
ホテル・ヒルトン小田原に一泊してきました。かなり前に友人で足が痛むので、陸上より水中のほうが身軽になって動きやすい人のことをちょっと書きましたが(8/8 水の中のバリアフリー)彼女は月に一度はこのホテルへ来てリハビリ運動をしています。
このTさんは、数年前にC型肝炎で肝硬変まで進んでいることがわかりました。40年ほど前、ご長男のお産で帝王切開を受け輸血をしたことくらいしか原因は思い当たりません。そして、足の静脈瘤で手術を受け、あまり歩けないので体重が増え、又、足が痛くなるという悪循環となりました。肝臓のためにはたんぱく質が必要ですが、とりすぎるのはよくないし、栄養を摂れば運動して消化しなければなりません。お医者様に、足の負担にならない水泳を勧められ家の近くのプールで泳いでいました。最近は原因不明のめまいがひどくて、プールへの往復もままならず、このホテル滞在のリハビリを入院したと思って行きなさいとご家族から励まされてがんばっているのです。私は今回、もう一人の友人と一緒に誘っていただいて、大喜びで行ってきました。
ホテル・ヒルトン小田原・リゾート&スパ(http://www.hilton.co.jp/odawara)はバブル期に旧労働省が保養施設として建設したものを、平成5年に小田原市が買収し、ヒルトンが経営にあたっているとのことです。大きなリゾートホテルならプールやジムが完備しているところは珍しくありませんが、ここまでリハビリや障害のある顧客を考慮しているところがユニークなので、お知らせしたくなりました。
友人のTさんはいつも同じ3階の部屋に泊まります。3階は本館宿泊棟からそのままバーデゾーン(各種スパ、サウナ、25mプール)につながっています。バリアフリー・フロアと呼ばれるだけあって、部屋もトイレも浴室も車椅子が自由に動けるスペースがあり、廊下もたっぷりと幅があります。どこにも段差はありません。唯一気になったのは、トイレ、浴室を除いて部屋と廊下にはどこにも手すりがなかったことでした。
ホテル内の施設はリゾートホテルらしく特にクリスマス前だったので、どこもかしこも、おしゃれにムード作りがなされていました。ロビーも空間がたっぷりあってホテルらしい贅沢な気分を味わえます。
さあ、肝心のプールへ行きましょう。宿泊客はバーデゾーンを無料で使用できます。ロッカーのキーをもらって更衣室へ。宿泊棟から(本館へ回らないで)直接バーデゾーンへくる場合は、部屋から水着に着替えてバスローブを羽織って来れるので、実に身軽です。
25mプールのほかに流れるプール、気泡プール、屋外温泉プール、サウナなどなどさまざまなスパがあります。25mプール以外はすべてぬる目のスパでやや塩味の温泉です。
大き目のスパで、インストラクターが水中ストレッチ指導を始めました。誰でも無料で参加できます。水深120cmなので背の低めの人は胸の上まで水がきます。その中での手足のストレッチなので慣れないとなかなか難しいです。10分ほどで終了。
25mプールへ移動します。各コースを上級者用・初級者用・歩行用・フリーと指定してあります。上級者コースでは、プールサイドまで杖を離さないTさんが水中ではクロールですいすいと泳いでいます。
歩行コースではもう一人の友人のNさんが根気よく水中歩行を続けています。彼女はひざが少々痛むので水中歩行を重点的にしているのです。水泳初級者の私はプライベートレッスンを受けることにしました。バタ足から始めてクロールの手をつけるところまで習ったのですが、右の肩が硬いことが分かりました。あまりに腕が回らないので「隣のコースで泳いでいるTさんの腕のまわし方を見て御覧なさい。」といわれてしまいました。そのTさんは、はじめは腕が上がらなかったといいます。息子より若そうなインストラクターのお兄さんはなんて忍耐強く教えてくれたことでしょう。模範的な泳法も見せてもらいました。人間も魚みたいにきれいに滑らかに泳げるのですね。45分間の規定を30分もオーバーして、まさしく手取り足とりで教えてくれました。「又やりましょう。」といわれて見捨てられてないことにほっとする情けなさでした。こんなに懇切丁寧に教えてくれて45分間2,100円です。
冷えた身体を温水のスパで温めたときの気持ちのよさたるや、言葉になりません。その後、サウナに入ったり相模湾を一望できる屋外のスパを楽しんだりと子供みたいに夢中になって時間が経つのを忘れました。もう一度、25mプールへ戻ってさっきの復習をして今日のレッスンはおしまい!シャワーを浴びて、バスローブのままエレベーターで二階へ降りて今度は普通の温泉大浴場へ。こうして館内をバスローブで移動出来るのはとても便利です。
今回は車椅子の人には会いませんでしたが、プールのシャワー室、更衣室、トイレにはすべて車椅子用がありました。
ホテルのホームページを見れば施設の詳細が分かるので書きませんが、スパや温泉以外でも、たとえばリラクゼーションルームなどはマッサージチェアが何台もあったり、ゆっくりと好きな音楽を聴けるヘッドホンつきリクライニングチェアがあったりと、宿泊客なら無料で使える施設がたくさんあります。ライブラリー・カフェで読書をしたりコンピューターを使うことも出来ます。
これらは日帰り客も利用できますが、すべて有料になるので、私たちのように平日のオフシーズンに泊まればかえってそのほうが経済的です。この時期に来れるのは、リタイヤーして時間のある人なのでしょう、お客様の平均年齢は60歳以上に見えました。せっかく来るなら数泊とも思いますがそれはちょっと贅沢かな?ちなみに今回の宿泊費はツインベッドの部屋にエキストラベッドを入れてもらって3人で泊まって一人10,500+入湯税450円(和洋食バイキングの朝食付き)でした。この三階の部屋なら、車椅子のお年寄りでも自由に動けますし、インストラクターに頼めばプール指導もしてくれます。そんな運動はしたくなければ相模湾のいい景色を見ながらのお散歩だけでも空気が良いので楽しめるでしょう。ホテルから根府川に降りる途中の道端で売っていた伊豆のおみかんは味が濃くてとても美味しかったです。電車でも車でも東京方面からのアクセスのよさは最高です。三世代が楽しめる施設でしょう。
(徳重 富士子)
ホテル情報:
ホテル・ヒルトン小田原・リゾート&スパ(http://www.hilton.co.jp/odawara)
〒250-0024 神奈川県小田原市 根府川 583-1
電話: 0465-29-1000 / ファクス: 0465-28-1233
eメール: Odawara@hilton.com
注: 小田原駅/西口」(月曜日〜金曜日・但し、祝日・特定期間を除く)又は、東海道本線「根府川駅」(毎日)より、無料送迎バスを運行。