「ヘナ」という白髪染め、セカンドリーグ世代ならご存知の方も多いかと思います。
そのヘナが、今のように盛んに使われるようになったきっかけを作った人と言えるのが、これからご紹介する青木房恵さんです。
40代過ぎてからご主人の転勤で、都心から東京の郊外立川市に転居となった青木さんは、通勤が困難となるため、「転居先でまた就職しよう」と、それまで勤めていた広告代理店を退職。
でも、予想に反して立川市近隣では、求めるような職は見つかりません。それで、就職はあきらめ、出版社に本の企画を持ち込んだりしていました。そんな時、知り合ったシンガポール在住の方から、紹介されたのがヘナでした。
ヘナは、ミソハギ科の花木の葉っぱを乾燥させて粉末にしただけのもの。つまり、天然ハーブ、天然素材そのものです。調べてみると、古代エジプトでも髪染めに使ったという記録もありました。
運良く(!?),その頃ご自分の髪も白髪がチラホラ。それに、発がん性もあると言われた化学素材入りの白髪染めには不安もあったので、「これだ! これは売れる」と直感したそうです。
さっそく自らを実験台にして使ってみると、白髪が目立たなくなるだけでなく、ツヤもコシも出てくる。消費者の立場で、ヘナの良さを実感したそうです。
それに、自分が前に働いていた仕事と重なる部分もあり、「これなら自分一人でもできそうだ」という思いが後押しし、ヘナを輸入販売する会社
(有)パン・エフピーを94年に設立。
数年後、マスコミに取り上げると,驚くほどの反響が。
青木さんの実感どおり、多くの人に求められていたものだったのです。同時に、商品の良さが自然と女性の口コミで広がりました。信号待ちで、「つややかな髪、何をお使いですか?」と見知らぬ人から尋ねられたヘナの利用者もいるそうです。青木さんは女性のアンテナの鋭さ、口コミのすごさをあらためて実感したそうです。
今も、環境や身体にやさしい製品、女性消費者の視点で納得した世界の商品を見つけて、拡販をしようと、そして発展途上国との経済的共存を目指し、とくに女性の自立を考えていこうと頑張っていらっしゃいます。
ただ、100%天然のヘナは明るい茶色,人によっては黄色や赤に近く染まるのが弱点。そんな弱点を補うように出ている「ブラック・ヘナ、ブラウン・ヘナは、化学染料が入っているから気をつけて」と青木さんは言います。「黒っぽく染めたいという消費者の要望に合わせて化学染料を混ぜたものがヘナとして扱われています。そういうものを産み出してしまう消費者にも責任がありますね」と。「ヘナ=(イコール)安全な白髪染め」ではないようです。美容院でお使いの方は一度、お尋ねになった方がいいかもしれません。
青木さんの扱っている100%天然素材のヘナは、自分で染めるもの。1回当たりも400円〜800円程度ととても安価です。

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第二の人生は、地域で起業をと思われている方に、青木さんからのアドバイスを。
「起業するならば、まったく新しい分野で始めるというのはかなり大変。自分の今まで経験したものを使える起業がいいと思います」。
さらに、この仕事を始めてから、騙されたり脅迫されたりという経験もしたとのこと。「でも、良いもの(ヘナ)を売りたい」という強い思いが、様々な困難を乗り越えさせてくれた」そうです。
そんな思いにさせてくれたヘナとの出会いを、チャンスとしてしっかりつかんだから、自分の仕事を自分で作ることができたんだなと,思いました。
以上のお話しを,ご本人から直接聞くことができたのは立川市にある
「ミニコミ広場」(特定非営利活動法人 市民活動サポートセンター アンティ多摩主催)で行なわれた「市民活動おはなし箱」という催しです。毎月1回、さまざまな活動をされている方を囲んで、6畳間の小さな部屋で、ざっくばらんにお話しを聞くことができます。
(有)パン・エフピー
http://www.pan-fp.co.jp
特定非営利活動法人 市民活動サポートセンター アンティ多摩
http://homepage2.nifty.com/auntytama/
吉田和子