地域デビューの頼もしい指南役--東京都東村山市の「懇団塊」
「懇団塊」…… 漢字で見ると画数が多くて、何やらいかつい感じ。
でも、音で聞くと「懇談会」を連想して、なんだかなごやかで楽しそう。
その名はまさに「懇談会」と「団塊」を合体させたという、東村山市の市民ボランティアグループです。メンバーは、8人(男性5名、女性3名)。団塊世代とちょっと手前の50代後半で構成されています。
団塊世代シンポジウムの企画運営をするスタッフ募集という、市からの呼びかけに応募した仲間が立ち上げたグルーブです。
退職後の団塊世代に、充実した生き方や地域デビューをサポートしたいと、同世代の立場から、市と市民をつなぐ架け橋として活動しています。
ただ、2008年問題として騒がれた団塊世代の地域デビューも、ふたを開けてみればまだまだ働きたい人と、働き手を求める企業も多く、どこの地域でも地域に戻ってくる団塊世代は少なく、肩すかし状態のようです。
なので「懇団塊」メンバーがこの2年間、呼びかける企画も今ひとつ盛り上がらず……。
そんな現状にもめげずに打ち立てたのが、「東村山手づくり小物雑貨市」市民企業支援プロジェクト(1)でした。

【チラシも、イラストの上手な知り合いに頼んで手作りしたそうです】
【地域に眠る財産を掘り起こそう】
市内に眠っている財産を掘り興して起業のきっかけづくりをすれば、市民も市も活性化するはず。「市の財政がマイナスと嘆いていても始まらない。じゃ、市民に税金を払ってもらえるように市民の起業をバックアップする企画をしよう、という思いからです」と中心メンバーの金子茂生さん。
懇団会の中で起業支援実行委員会を作り、まずは隣の小平市商工会で行なっているレンタルボックス
(4月5日付、本ブログご参照)をと検討しましたが、場所的な問題などあり、それなら1日だけのショップをと、4月20日(日)に「東村山手づくり小物雑貨市」を開催し、当日は朝から大にぎわいの1日となりました。
出店は15店舗。刺子の手袋、はたおり小物、アートクレイ、ガラスアクセサリー、ハワイアンキルト、押し花絵、エコバック、陶芸、天然石のアクセサリー、布製小物、子供服、帽子、ポストカード、トールペイント、ヨーロピアン木工品、人形、シルクブローチ、散歩道DVDと、それぞれに個性的な作品があふれています。
ただ、こちらの出店者たちも団塊世代前後が多いのは、ちょっと残念。

【できることからやれば、なんとかなる】
実行に移すに当たっては、個人の利益につながるという理由から、チラシの配布などは市の公民館など公共の場に置いてもらえず、それなら自分たちでと7000枚以上のチラシをメンバー5人で市内全域にポスティング。
今回の会場となった市の商工会館も、市民ボランティアだからということでようやく借りることができたそうです。「できるところからやっていけば、なんとかなるんですね」と金子さん。
乗り越えた苦労が多かっただけに、会場のにぎわいにとても満足気です。

【受付を担当するメンバーたち。達成した充実感から笑顔が輝いている。左から熊谷尚子(ひさこ)さん、金子茂生さん、中山やい子さん】
中には、せっかくいいものを作っているのに、今回の出店に躊躇してしまったという残念な方もいたそうですが、もしかしたらそっと見学に来て、「今度こそは」と思いを新たにしているかもしれませんね。
【地域デビューの頼もしい指南役】
出店している人たちは、みな自分の作品を前に少し恥じらいながらもお客さんが来ると目をキラキラ、頬を紅潮させながら対応されています。
きっと出店者たちも「やればなんとかなる」を実感したでしょうし、新たな課題や今後の目標も見えて来たことでしょう。
何よりそれをいっそう強く実感したのは、今回のプロジェクトを成功させた「懇団塊」メンバーだと思います。地域デビューを自分たちで模索、実践しているこのメンバーがこれからも、いろんなことにメゲずに1つ1つの実績を積み重ね、今後あらわれる地域デビューに戸惑う人たちをきっとしっかり受けとめてくれるんだろうなと、頼もしく思いました。
市民ボランティア 東村山懇団塊(こんだんかい)
電話 042-391-1040(オフィス K内)
E-mail: shigeo-kk@krc.biglobe.ne.jp
懇団塊ブログ
http://higasimurayamasi.seesaa.net/

【「屋号を付けよう」という金子さんの発案。他にも「心楽うらたのし」「tha's SASIKO」など、それぞれにユニークでした】