【難民の人々に故郷の料理を教わろう】
私の所属しているメーリングリストに、こんなメールが届きました。
今回は、第2回「ミャンマーの少数民族・シャンの夏向き料理」です。参加しませんか?
というお誘いでした。
メールを読んで、まず最初に
「難民の人々が身近に住んでいるの?!」ととても驚きました。
次に、シャンという少数民族の人ってどんな人たち?
どんな家庭料理を食べているのかしら? と興味がわき、参加させてもらうことに。場所は、東京都国分寺市立本田公民館でした。
ちなみに、今年の春に行なわれた第1回目は、クルドの人が作るクルド料理をみんなでわいわい作って、大好評だったそうです。で、今回の2回目は、シャンの方たちの代表的な家庭料理3品です。
ヌーサー(ひき肉味噌のサラダ)
カオソイタイ(シャンの代表的麺料理)
パクチョー(甘酸っぱい野菜の煮込みスープ)
1回目にも参加した女性は、「前回もおいしかったです。レストランでエスニック料理を食べることはできるけど、習えるなんて嬉しいですよね」
どんな材料を使い、どんな味の料理ができるんだろう。期待に胸がふくらみます。
【シャンの人って?】
シャン族は、ミャンマー、タイ、ラオス、中国などの国境にまたがって暮らす山岳民族です。豆腐や味噌、醤油、漬け物などの発酵食品を食べて、米作りをする農耕民族。まさに日本人の原風景と重なる暮らしぶりです。
見た目も、ほとんど私たちと変わりません。彼らが暮らしていた故郷、ミャンマーという国は、今年5月初め、最大級のサイクロンが襲い膨大な被害がクローズアップされましたね。この国にはシャン人、カチン人、カレン人など独自の文化を持つ多民族が集まっています。
アウンサン将軍(スー・チーさんのお父さん)が暗殺されてから今まで60年以上も内乱状態が続き、シャン人のような各少数民族の人々は民族語はもちろん民族教育を一切禁止され、国民としての権利も保障も与えられていない状況です。
「サイクロン級の被害と不幸が、内乱によってこの60年間ずっと続いているのが現状」と在日シャン人文化友好協会の方が語っていました。
そんな中、軍政府の弾圧を逃れ、安住の地を求めて日本に来た方たち約200名が東京を中心に暮らしています。
彼らが作る在日シャン人文化友好協会では、お互いの交流だけでなく、母国に残された同民族への支援活動も活発にしています。

【難民申請等の関係で顔をぼかしてあります】
彼らにとってこの日本も、賃金差別や難民認定の厳しさから、決して安住の地ではありません。
「健康保険がないので、病気や事故にあったらものすごく大変」と、小さい子どもを持つ夫婦は言います。ふだん、私たちが当たり前と思っている権利や保障もない彼らは、どんなにか不安な毎日だろうと思いました。
でも、彼らが見せる明るい笑顔と人なつこさから、そんな暗い部分はみじんも感じません。

【民族衣装姿で、お料理を教えてくれました】
【手早く、おいしい料理が完成】
上手な日本語とシャン語を使い分けながら、快活に話し、手早く野菜を刻み、炒め、味付けをします。参加した日本人は、ただただ手際の良い彼らの動きに見とれ、元気に圧倒され、ひたすらメモを取るばかり。たちまち3品が出来上がりました。おいしそう!です。
ヌーサー(ひき肉味噌のサラダ)
炒めたひき肉に、レモングラス、パクチー(すごい量!)、レモン汁を入れるので、かなり強烈な味?!かと思いましたが、エスニック風でありながら、意外にあっさりしていて香りもそれほど強くなく、日本人の口にも十分合います。おいしい〜!
一緒に盛られた生野菜に、肉味噌を包んでいただきます。
同じ材料でも、盛りつけ方がこんなに違います。
カオソイタイ(シャンの代表的麺料理)
スープで煮た麺を盛り、その上に炒めた肉や野菜の具を盛りつける麺です。具と麺を混ぜていただきます。つるつると喉ごしのよい麺。鶏ガラでとったスープもとても美味。
パクチョー(甘酸っぱい野菜の煮込みスープ)
豚バラ肉、黒糖、トマト、小松菜を煮込みます。こちらは、日本の味噌汁のように、家庭で作られる代表的なスープ。夏向きの味でおいしい。
使うハーブの量の多さに、驚きましたが、それでも、味としては違和感がないのにビックリです。そのおいしさに「今晩、さっそく作ってみます」という参加者も。
食事や、ミャンマーの国の現状についての紹介があったあと、シャンの民族舞踊を見せてくれました。
【ミャンマーという国がより身近になった】
3品とも、中華料理ほど油っぽくなくて、少しスパイシーだけど、なじみやすく、どれもとても美味しかったです。
シャンの人たちが働くこちらのお店で、シャン料理が食べられます。
ぜひ一度食べてみてください。
高田馬場にある
「ノングインレイ」と
「マイソンカー」
今回、私は始めて難民の人と接しました。
見た目も私たちに近いし、明るく人なつこい彼らをとても身近に感じ、難民の人たちの置かれている日本での現状も少しだけ知ることができました。
身近な地域に暮らす難民の人々に接するこんな機会を持つことが、難民の人々への理解を深める一歩なんだと思いました。
今、セカンドリーグの情報ボックスのオススメ記事では、「
ミャンマー難民キャンプの子どもたちに出会う旅」の参加者募集の記事もご紹介しています。興味のある方はそちらもご覧ください。
次回は、難民の方々と地域の人たちをつなぐこんな料理教室を企画されたYaoyaoさんをご紹介したいと思います。