「高齢者、障害者施設で車いすを利用している方のお散歩の手伝いをしてみませんか」
小平市社会福祉協議会ボランティアセンター(以下センター)が、地域デビューの第一歩にと、呼びかけたこの企画に、参加してみました。
これからの自分の生き甲斐や居場所を見つけようと思っている私にはボランティアという方向は、想定外でしたが,やってみないうちに自分でそれを排除しているのは可能性を狭めているな…と思えたし、「体験」という言葉に、未知の世界へのハードルの低さを感じました。
【飛び入りの男性と3人でスタート】
2人の男性が出席の予定でしたが、現場で待っていても私以外に参加者は現れず、ではマンツーマンでと、センターの中静さんと私で講習がスタート。
やはり、いざとなると腰が引けちゃうのでしょうか。と、そばで見ていた50〜60代の男性が飛び入り参加。参加者がたった私一人という現実に半泣き状態だった、企画者の中静さんに、みるみる元気が出てきました。
【初めてバリアを実感】
まずは自ら乗って、自走を体験。両手で前後のハンドリム(車輪を回すところ)を手でこぐと、思いのほか軽く前後に進みます。
次に片半身が不自由という想定。片手でこぐとくるくる回るだけ。
それに同じ側の足を添えてこげば、あら不思議! 今度はまっすぐに進めました。
【次々に現れるバリア】
「では電話をかけてみて」と言われ、電話のそばにいきます。
直進すると、車いすの前部が邪魔になり,結構受話器が取りづらい。その場合は脇から電話のそばに寄るのがコツとのこと。
なるほど!でした。
この位の高さの電話ならば、いいけれど、街にはもっと高い位置の電話もあるし、ましてや車いすに乗って入れる電話ボックスもそう見かけません。
今では、携帯電話がそういう点を解消してくれるから、助かりますよね。
今度は、自動販売機を使ってみます。高い位置にある飲み物は、買いたくても買えない。選択が狭められてしまいます。それに落ちてきた商品を取るにも、屈みづらい人にとっては、これまた大変。お金を入れる部分も、手に震えがある人のことは考えられていない。次々とバリアが目についてきます。
【少しの配慮で違う乗り心地】
次に、外に出て押してもらうことを体験します。
ほんの少しの傾斜でも、乗ってる私には怖い感じです。
最初は後ろ向きで降りてくれ、こちらは安心。
今度は前向きで前輪を上げて降りてみる。
「上げますよ」というかけ声とともに前輪を上げてくれるのですが、慣れた人と慣れない人がやるのとでは、身体に与える振動が違い、不安感が増します。
今度は、逆に介助する側に。介助者の持つハンドグリップと平行の位値で足下についているティッピングバーを、ぐいっと踏み込んで前輪を持ち上げます。
力をかなり入れても腰に負担がかかり、なかなか持ち上がりません。肘を曲げずにテコの応用で前輪を上げる、それを聞き実行すると、なるほど! それほど力は要らずすんなり上がるのですが、これにはコツを覚える練習が必要。
簡単に操作できそうだと思っていた車いすですが、少しの坂でも、前に滑っていきそうで、怖い!
それに、人命を預かっているという責任感もぐぐっと増してきます。
【次回に続く】