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取材で出会った熱き心

2008-01-01 10:35:15

のんびる1月号取材より

『のんびる』はじめる!情報の取材を通して巡り会った“人”
そこには“支え合う心”がありました。

1月号のキーワードは『熱き心』です。
山梨ホスピス協会の取材の帰り道、遠い昔に読んだ詩の一節が浮かんできました。

くるみ(北原白秋訳)―マザーグースより―
ちいさな緑のお家がひとつ。
ちいさな緑のお家の中に、
ちいさな金茶のお家がひとつ。
ちいさな金茶のお家の中に、
ちいさな黄色いお家がひとつ。
ちいさな黄色いお家の中に、
ちいさな白《しィろ》いお家がひとつ。
ちいさな白《しィろ》いお家の中に、
ちいさな心《ハアト》がただひィとつ。

ちいさな心《ハアト》がただひィとつ
DSC00268.jpg
山梨ホスピス協会は、電話相談をしている佐藤さんの“小さなハアト”に揺り動かされた仲間達の活動でした。




山梨中央病院で、ケアボランティアをしている仲間達
山梨中央病院で募集したケアボランティアに参加。当初は50名ほどの人が集まったけれど、今では、このホスピス協会のメンバーだけ。
それは、仲間がいたから。不安や悩みを相談しあい、協力しあう仲間がいたからこそ、続けられているのだと言います。

緩和ケア病棟の患者さんは、病や死を受け入れてこの病棟に移ってきます。
「死」を覚悟しているとはいうものの、そこにある葛藤。このどうしようもない状態から一歩踏みだすために、「患者さんがしたいという事をかなえてあげる事」を第一に考えるのだと言います。
一緒に“死”を直視し、残された時間を有意義に過ごすために一緒に考え、活動するという共通の体験が、患者さんとのより深いつながりを作るといいます。

“自分のために続けている”活動だとメンバーは言います。
それは、患者さんやご家族からパワーをもらえるから。

小児病棟に、自分も人の役に立ちたいと点字を習っている母親。病の子どもの世話や家事の合間に勉強するパワーは、ボランティアの人への感謝と、今受けている恩を他の人へと返したいという思いのあらわれでした。
その姿に、周りの自分たちも励まされたといいます。

ペットロスで、もう活動を続けられないかもしれないと思うほど落ち込んでいたあるメンバー。DSC00267.jpg
仲間に励まされ少しずつ活動を再開するうち、いつしか自分のペットロスが癒されていたといいます。

人は“死”を直視して初めて“生”を考える事ができると言います。
ホスピスボランティアを通じてもらえるというパワーは、“生”を感じることからくるものかもしれません。

山梨ホスピス協会の“ちいさな心《ハアト》”
取材中に、看護師の若い女性が、ホスピスでのボランティアをしたいとやってきました。
しばらく女性と話をしていた佐藤さんは、「あなた、お昼食べた? 一緒に食べましょうよ」と、昼食をすすました。
その様子を見つめていた私に、「これが私のやり方。ホスピスに興味のある人は誰でもWelcome!」とにっこり。
その微笑みの奥には、取材中「病に苦しむ人々に、ホスピスを知ってほしいんです」と言った佐藤さんの真剣なまなざしがありました。

山梨ホスピス協会 http://www.eps4.comlink.ne.jp/~yhospice/index.html

あけましておめでとうございます。
昨年の「偽」の字に象徴される一年を吹き消すような、雲一つない日本晴れの元旦です。
よく、世の中だんだんおかしくなっている、と聞きますが、世相は人が作るもの。
住み良い世の中を作るために、まずは、限りある命を見つめ、自分を見つめてみませんか。
とは言うものの、何も難しい顔をして考えなくてもいいんです。
まずは、先人の智慧がつまったお節をつつき、初詣に初笑い、数ある日本のお正月を楽しんで、二度と来ない2008年お正月を楽しみましょう。
では、『のんびる』ともども、今年もよろしくお願いいたします。

(松尾 陽子)

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