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取材で出会った熱き心

2008-02-11 14:51:19

今月のキーワードは『気骨』

『危機を目の前にすると、気骨ある人は自分を拠点に戦う。
 彼は作戦命令を自分で発し、自ら指揮をとる。苦難は気骨ある人の心をとらえる。
 それをしっかり抱きしめることにより、自分の真の姿を自覚するからだ。』
−シャルル・ド・ゴール (1890〜1970)、フランスの軍人であり政治家。第五共和制初代大統領―
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日本のクラシック音楽の質の向上を願う気骨の人:宮島さん

今月の取材は、日本のクラシック音楽の未来のために、若い音楽家の演奏場所を提供している“未来から来る演奏家を聴く会”です。
若い演奏家は、人前で演奏することにより実力をつけていくと言います。また、自分でプログラムから考えるリサイタルは、若い演奏家にとって得難い経験となるのです。


★この活動の基礎になっているもの、それは、宮島さんが30年ほどまえに作っていた『私の音楽会』というテレビ番組です。当時の邦人音楽家の中にも、外国の音楽家にひけをとらない実力者がいるにも関わらず、在京オーケストラですらその存在をほとんど知らない状況。そこで、実力派の邦人音楽家を紹介する番組を制作したのが宮島さんでした。
11年間続いた番組で、藤田さんとの出会いがありました。

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新人発掘と育成が目的の「ABC新人コンサート・オーディション」の審査員:藤田さん

★ここで演奏するのは、ABC新人コンサート(NPO法人ABC音楽振興会)が行う新人オーディション。審査員として参加している藤田さんが“才能を伸ばしてやりたい”と思う新人が多いと言います。何かきらりと光るもの、自分というものを持っている演奏家は、人をひきつける魅力がある。そのような人材を探し出したり見つけた時、この若者がどのように成長するだろうかと想像したりするのも、藤田さんの楽しみの一つだと言います。

★この活動をしていて何とももどかしい事、それは、この演奏会に出た後の若手演奏家の道が、なかなか拓かれないということ。その原因の一つに、日本人の『ブランド志向』、音楽界においては『外国の演奏家志向』があるのではないだろうかと宮島さんは言います。
実力も才能も外国の演奏家に引けを取らないのに、日本人それも若手という事だけで見向きもされないとなげきます。
また、高けりゃ安心という考え方もあるのではないかと言います。高い料金の演奏会=上質な音楽という思いこみです。

★話は広がり、政治や経済の話に。
地方にも良いホールは一杯あるのに、そこで真に文化的な活動が行われているとは思わない。そこでは、観客動員数などの数字が重視されていると言います。
これって何だか、視聴率に右往左往しているテレビ局とどこか似ていますね。
若手の実力が認められる機会であるコンクールも、商業主義で行われ、時に、その目的が町おこしである場合もあると言います。

★お二人の共通の思い、それは『日本人の日常生活に文化がない』という事です。文化を特別なものにしてはいけない、もっと日常に引き寄せたいと、お二人の思いは止まるところを知りません。
この演奏会で、多くの若手演奏家の音楽にふれ、自分のお気に入りの演奏家を見つけ、その人を応援していく。たとえ、その演奏家が世界的音楽家にならなくても、自分の好きな演奏家としてず〜っと応援していく。それが、自分たちの手元に文化を引き寄せるということではないか。(宮島さん)
演奏家じゃなくても、「あのコンサートホールが好き」というような、素敵なコンサートホールが出来るって事でもいいね。(藤田さん)

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お洒落な小ホールMUSICASA
http://www.musicasa.co.jp/


★我々の生きているうちには、若手演奏家たちの花は開いていないかもしれないけれど、どんなふうになるかな〜って夢を見ることができるってのは、いいね。(両氏)

未来からくる演奏家を聴く会HP
http://www.ne.jp/asahi/mirai/ensoka/main.html


★宮島さんのもう一つの顔:「アリババと15人の盗賊」
http://www.ali-baba.cc/


サントリー小ホールで行われたそのコンサートの様子を覗いて見ると……

『年寄りの逆襲』と銘打ったコンサートは、宮島さんのユーモラスな司会と、替え歌で場内は笑いが。
白髪まじりの紳士達が、コーラスで、アカペラで歌い上げる人生謳歌。コンサート最後の曲『アンパンマンのマーチ』を歌う頃には、隊員達の顔もほほ・ほんのりと紅潮。
その明るい歌声に、聴いている私も、気分ウキウキ。
帰り道では“長生きしたからこそ分かる 生きているすばらしさ”と替え歌アンパンマンマーチを口ずさんでいました。

(松尾 陽子)

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