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ご存知ですか? 成年後見人制度

2008-02-18 16:21:48

成年後見制度の利用者数
介護保険利用者 年間300万人
成年後見制度(法定後見)利用者  約12万人(2007年3月までの累計)

介護保険に比べ、その利用度は高いとは言えないのが現状のようです。

後見人は家庭裁判所が選任します
 家庭裁判所が,本人の判断能力の程度に応じて,成年後見人,保佐人,補助人を選任します。家庭裁判所は,最も適任と思われる方を成年後見人に選任します。本人の財産状況や、親族の意見が食い違っている場合には、弁護士,司法書士,社会福祉士等の第三者を成年後見人に選任することもあります。
家庭裁判所HPより
成年後見人制度、知っているけれど難しそう……と思っていませんか?
その理由は何でしょうか?
成年後見人制度について問い合わせをしようと思っても、それが家庭裁判所というあまり日常生活において関係ない場所であることであるからかもしれません。
そして、成年被後見人とか選任とか審判とか、普段使い慣れない言葉を多く耳にする事などが、この制度を私たちから遠ざけている一因かもしれません。
けれども、成年後見人制度は、老いてからの自分と財産を守るための大切な制度です。
自分のため、そして家族のためにも、後見人制度を賢く利用しない手はありません。
ここでは、私が母の後見人になった時の話を交えながら、後見人制度を見ていきたいと思います。

成年後見制度の趣旨
『本人(成年被後見人と言います)の意思を尊重して、本人の権利が守られるようにすること』

私が母の成年後見人になった時(家庭裁判所の審判がおりた時)に、家庭裁判所からもらった『成年後見人等の仕事と責任について』という文書の最初に書いてある言葉です。

★成年後見制度とは
認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な人のため、介護などのサービスの契約を結んだり、遺産分割の協議を本人の代わりに行い、判断能力の不充分な方々を保護し、支援する制度

 ●ここで、認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な人のためとありますが、私の母の場合、病気で寝たきりとなり財産管理が難しくなったため、後見人制度を利用することになりました。家族の気持ちとしては、この判断能力が不十分という文言は当てはまりませんが、契約社会という事を考えるとこの制度を利用するのが良いと思いました。介護保険が導入された時も、「他人の世話になりたくない」と利用を躊躇したという話があったように、「判断能力云々」という言葉は、私自身少し抵抗がありました。

★成年後見人の手続きのための費用
申し立てに必要な費用
申立手数料(収入印紙)  800円
登記手数料(登記印紙) 4,000円
その他  連絡用郵便切手
鑑定料 本人の判断能力を判断するための鑑定料(たいていの場合、10万円以下。この鑑定については、必要な場合と、そうでない場合があります。)
この他に、戸籍謄本、登記事項証明書、診断書などの書類を取り寄せるために必要な費用がいります。


 ●登記事項証明書はどこでもらうか
東京法務局(後見登録課)又は各地方法務局(戸籍課)の窓口に申請書を提出するか、又は、東京法務局の後見登録課へ郵送にて申請(切手を貼った返信用封筒を同封のこと)することができます。
問題は、申請書がどこにあるか、です。
パソコンを使いこなせる人は、法務局のHPよりダウンロードできます。そうでなければ、申請書を最寄りの法務局で取り寄せる必要があります。
そして、申請書には手数料として、登記印紙を購入して貼らなければなりません。登記印紙(これまた耳慣れない言葉ですね)がどこに売っているか、です。
収入印紙と混同しやすいので、注意が必要です。(画像で確認できます:http://www.utsumi-sokuryo.com/houmukyoku/inshi/touki-5.htm
登記印紙は、各法務局または郵便局で販売していますが、法務局、郵便局ともに、取り扱っている所とそうでない所があります。電話で確かめてみる必要があります。
なぜ、このようにややこしい事になっているのか、それは『登記印紙の売りさばきに関する省令』の一条で、次のように規定されているからです。

印紙をもつてする歳入金納付に関する法律 (以下「法」という。)第三条第一項 の規定による登記印紙(以下「印紙」という。)の売りさばきに関する事務の委託は、あらかじめ、法務大臣(その委任を受けた者を含む。以下同じ。)と郵便事業株式会社の代表者(その委任を受けた者を含む。以下「会社の代表者」という。)の間で、委託契約書を作成して行うものとする

要するに、法務局自身が販売しているのではなく、委託された「財団法人民事法務協会」又は郵便局が販売しているのです。

★成年後見人には、誰がなるの?
家庭裁判所が選任する」となっています。選任するとは、いったいどういう事でしょうか。

 ●私の場合を例にとると
 私が母の後見人になることを家庭裁判所に申し立てるとは、必要な手続き(書類の提出、面接)を行う事です。
 その後、家庭裁判所が私が母の後見人になることを適当と認めます。
 この一連の流れが、家庭裁判所が私を母の後見人として選任した、ということになります。

 ●選任されたら、家庭裁判所から“後見人として選任した”という旨の書類が届きます。その文書の最初には『後見開始申立事件』と書いてあり、「えっ、事件なんだ」とちょっとびっくり。そして、『次のとおり審判する』と書かれた後に、『主文』とあり、その主文の中に『申立人を選任する』と書いてあります。
なんだか、何かの事件の裁判にでも関わっているかのような文章に、ちょっとどきどきしてしまいますね。

これを私たちが通常つかう平易な言葉にすると
後見開始申立事件後見開始の申立について
次のとおり審判する下記のとおり決定する
主文
申立人を選任する申立人と認める
ということになるのでしょうか?

要するに、『あなたを○○○の後見人として認めたので、通知します』といった内容の文書です。
様々な公的文書がそうであるように、日常聞き慣れない言葉が出てきます。

★後見人に選任された後に『登記済通知書』というものが届きます。
東京法務局の後見登録課が、全国の成年後見登記事務を取り扱っています。
この通知書が届いたという事は、東京法務局に私が母の後見人である事の登記が完了したということです。

★登記事項証明書が必要になる時
成年後見人が、本人に代わって介護サービス提供契約を行う時や財産の売買をする時に、登記事項証明書を提示する必要があります。

 ●私の場合は、各金融機関への手続きでこの登記事項証明書が必要でした。各金融機関で、母の後見人である事を登録し、今後は成年後見人である私の印鑑によりその口座は管理されることになります。
登記事項証明書の他に必要な書類等は、各金融機関で異なるため、事前に電話で必要書類等を確認することをお勧めします。

成年後見人制度について(法務省ウェブサイトより:http://www2f.biglobe.ne.jp/~boke/seinen.htm)

★成年後見人の手続きに必要な期間
●私の場合、ここまでで4か月くらい必要でした。

次週は、後見人の仕事についてです。

(松尾 陽子)

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