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取材で出会った熱き心

2008-03-10 11:15:27

『のんびる』3月号取材より
今月の取材は「ふじしろ福祉の会」
地域で、障がい者や高齢者の困り事のお手伝いをしている茨城県の団体です。

今月のキーワードは『ありがとう』

ありがとうの語源
釈迦(ブッダ)の言葉をまとめた『法句経(ほっくきょう)』の一文
「ひとの生をうくるはかたく、死すべきものの、生命あるものありがたし」
人としてこの世に生を受けるというめったにないこと(かたく:難く)、有り難いこと。
有り難い命への驚きと感謝を説いているとされています。
地域の困り事
『ふじしろ福祉の会』が、定年後の男性が始められる地域ボランティアとして、自分の車(白ナンバー)で障がい者の送迎サービスを始めたのが2003年の事。
活動を続けるうちに、高齢者の方が移動手段に困っている実状を知り、高齢者の送迎も始めました。
2007年、道路運送法が改正され、このようなサービスが許可制から登録制になりました。それとともに、運転者は2種免許を持つことが原則とされました。
2種免許を持たない人がサービスを始めるためには、講習会を受講しなければならなくなり、その費用が2〜3万円必要になりました。
そして、改正の影響は利用者側にも及びました。
「一人で公共交通機関を利用できない人で、要介護認定を受けていること」という利用者への制限が設けられたのです。
公共交通機関が少ないこの地域での移動は、たとえ要介護認定を受けていない“元気な”高齢者にとっても、大変な困難が伴います。ふじしろ福祉の会でも、この改正により移動サービスを受けることができない高齢者が出てきました。
また、2006年の介護保険の改正でも、同居家族の食事作りや散歩の見守りがヘルパーさんに頼めなくなりました。
そこで、介護保険でとりこぼされた人たちの手助けのため「お役に立ち隊」では、身の回りの事をお手伝いしています。

『ふじしろ福祉の会』が直面している問題
ボランティアの新規登録がない事です。
2007年の道路運送法改正で、2種免許がない人が移動サービスを始める場合に必要になった講習会の費用(2〜3万円)が一因となっているようです。
茨城県では「茨城県福祉移動サービス団体連絡会」が、低価格で講習会を行っています。(2日間の講習で、講習費用(8000円)+テキスト代(1500円)合計9500円)

 「ありがとう」 endou1.jpg
障がい者や高齢者の日常に深く関わるこの活動。
「いろいろな人との関わりのなかで、人の生き様を教わり、自分の生き方を深く考えるきっかけができた」と、遠藤さんは言います。
そして「自然に思いやりの心が芽生えてくる」とも。
活動をしていて何より嬉しいのは「ありがとう」と声をかけられた時。
「本当に何とも言えない気持ちだなぁ」
少し伸びをして何かを思い出している様子の遠藤さんが、とても印象的でした。
けれども、遠藤さんの耳には、時折会員からの苦情が入ってきます。
いろいろな原因があるだろうけれど、利用する側・される側双方の意思疎通がうまくいかず、心がすれ違い不満となっているのではないかと、遠藤さんは考えています。
お互いに「ありがとう」と声を掛け合えればと、遠藤さんは言います。

取材の帰り道、遠藤さんのにこやかな笑顔に、瀬戸内寂聴さんの講演会で聴いた言葉を思い出しました。
「人は笑った表情が一番美しい。誰に会っても優しく笑いかけましょう」

にこっと微笑み、ありがとうと声を掛け合う事の大切さを感じた取材でした。

NPO法人 ふじしろ福祉の会:http://www.aa.alpha-net.ne.jp/fujifuku/index.html

(松尾 陽子)

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