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『のんびる』取材より―日本そらまめ会

2008-04-28 13:20:12

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5月号は、日本そらまめの会。
今月のキーワードは、“柔らか”です。


若者が中心の団体という事で、楽しみ半分とまどい半分の私へ、「打ち合わせできるカフェ……」とのメール。

大阪でのOL時代「喫ちゃ店、行こか」と誘われていた事をふと思いだし、ジェネレーションギャップを感じながら取材に向かいました。(“喫ちゃ店”このもっちゃりした言い方は、エリアギャップ?)
旬に惹かれて
代表の杉本健一郎さんと、理事の千葉昇さんの出会いは、あるビジネススクールでした。その頃、杉本さんは鹿児島から北海道のそら豆の味を楽しんでいました。そしてそら豆の旬に、日本の食文化を感じていました。
その話を聞いた千葉さんは、夏の夜空を彩る花火を思い出し、はかなさを重んじる“和の心”を感じます。そして、相撲の桟敷弁当に注目。弁当箱の片隅で「そろそろ夏ですねぇ」としっかり自己主張するそら豆に、心奪われ、どんどん引き込まれていきました。

旬を楽しみ、大いに飲もう
そら豆のおいしい店での第2回目の会合。口コミでメンバーも8名になりました。薩摩弁で「召し上がれ」という意味の宮崎料理の店『たもいやんせ』で食べたのは焼きそら豆。そのおいしさに感動したメンバーは、次から次へ焼きそら豆を追加注文。

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「すみません。もう食材がありません。」


店のそら豆を食べ尽くしてしまったのです。
こうして、そら豆を食べては旬の話で盛り上がり、食文化に思いを馳せるうちに「自分たちでそら豆を作ってみよう」と、若者達の興味は発展していったのでした。

そら豆栽培に挑戦
千葉県が、そら豆収穫高日本2位という事を知り、畑を借りられないかと千葉県や農協に問い合わせ、大網白里町の片岡農場でそら豆畑のお手伝いをすることになりました。
「都会の若者が……」と思っていたという片岡さんは、若者達の熱心さにびっくり。初めての収穫祭(2007年)で、「若者達が一生懸命育てたそら豆です。感謝して食べて下さい」と挨拶されました。その挨拶を聞いて千葉さんは、豆だけではなく、自分たちの事もちゃんと見て考えていてくれた片岡さんの気持ちに、心がじ〜んとしたと、その日を振り返ります。
杉本さんも、農作業の大変さを思いだし、やりとげたという充実感など、いろいろな事が思い起こされ、やがて、目には光るものが……。

そら豆収穫祭
収穫の頃、150cmほどに育ったそら豆畑はジャングルと化します。
その中に潜り込み、いざジャングル探検に出発!
さやの形で3粒入りか、4粒入りかがわかるそら豆。お二人のお目当ては4粒入りの大物です。
栽培指導の片岡さんは、2粒入りの粒の大きなそら豆がおいしいと言いますが、お二人のお目当てはあくまで4粒入り。
ジャングルの茂みに紛れ、こっそりと小さなそら豆を生食するのも楽しみの一つとか。
収穫祭の楽しみは、何よりもその採れたての味。
「弾力があって、しゃきしゃきして、甘いんです」
「塩を付けなくても、そのままでとてもおいしいんです」
眩しい笑顔が、おいしさを物語ります。

さまざまな取り組み
そら豆を育てる時に一番大変なのは“あぶらむし”対策です。
昨年は片岡さんの指導のもと、低農薬で育てました。
今年のそら豆は、減農薬・無農薬、そして一般的な農薬を使ったものと3種類を育てました。これを食べ比べるのも今年の収穫祭の楽しみだと言います。
そして、品種による味の違いも味わいたいと、山武陵西(千葉県のそら豆)と、あまえくぼ(宮城県のそら豆)を植えています。
宮城県村田町の町おこしにも一役買っているというあまえくぼは、甘みが強く、香りも良い(そら豆独特の香りが少ない)のだそうです。どんな味か、収穫祭が待ち遠しいですね。

自給率1%
食料自給率が話題となる事も多い昨今ですが、そら豆自給率はたったの1%。そら豆は、そのまま食するよりも加工される事が多いもので、9割が中国産で占められているのだそうです。
そして、農家の減少とともに、地場品種がなくなっているという事も知りました。
かつて東京にも「中川そら豆」という品種があり、葛西にある中川流域で栽培されていたことを突き止めます。けれども今では、栽培する農家がなくなり、幻のそら豆となってしまっているのです。
さっそく「東京そら豆プロジェクト」をうち立てて、種を探しました。
農水省に東京原種の「中川そら豆」の種が保存されていることを知り問い合わせてみると、「分けるほど残っていない」という理由で種を分けてもらうことは出来なかったのです。
が、そんな事にはめげない、弾力ある若者です。「東京そら豆プロジェクト」は、密かにそして確実に動きつづけているようです。

広がる輪
NPO法人となり、人のつながりが広がったからこそ得られる情報も多いそうです。
環境問題に取り組むNPOとの、そら豆による屋上緑化の話。
繊維と糖の多いそら豆がバイオ燃料に出来る可能性がある事を聞くと、大量に廃棄するさやを利用した「バイオ燃料」ができないかなど、夢は広がります。

柔らか
旬を知った青年の和の心が、そら豆畑やさまざまな人とのつながりをうみました。
若者らしい柔軟な心と頭は、さまざまな情報をスポンジのように吸収して、自らの夢と活動を広げていきます。
取材を続けるうち、天へ向かって今をひたむきに生きるそら豆と、この若者達の姿がだぶって見えました。

mameaka.jpg2008年4月21日のそら豆
(日本そらまめの会HP:http://www.nihon-soramame.com/index.htmlより)

今年の収穫祭は、2008年5月17日です。
若者達とそら豆の元気を、分けてもらいに行きませんか。

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