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グリーフケアとしてのお葬式

2008-08-16 14:28:34

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お葬式は亡くなった人をあの世へと送り出し、この世の人ではなくなった事を遺族が認識するための儀式です。精神的に混乱しどん底にある遺族には、多くの人が故人のために集まってくれる事が慰みにもなり、人々と悲しみを共にすることで癒しにもなるのではないでしょうか。
このようなお葬式に本来備わっていたスピリチュアルな面が忘れられ、形式化されたお葬式への疑問の声があがり、近年ではお葬式も「家族葬」「お別れの会」「自由葬」「生前葬」など多様化しています。

また、最近では葬儀社でも“グリーフケア”に注目しているようです。
今回は、私の行った父の葬儀から、葬儀におけるグリーフケアを見ていきたいと思います。
(1)元気なうちから家族と葬儀について話し合っておくこと
家族が亡くなった時、あわてふためき葬儀社に連絡をし、悲しむ間もなく葬儀の準備やら、親族への連絡。故人や家族の関係者や自治会への対応と、遺族は心休まる間がありません。
少し前の日本では(特に経済成長期)に多く見られたお葬式ではないでしょうか。
そしてそのような葬儀の後、家族には疲れと不満が残ることも多かったのではないでしょうか。
このような事を避けるには、まずお葬式についての情報集めをする事です。そして、自分がどのようなお葬式をあげたいと思っているのかを整理してみましょう。
そして、何より大事な事を、その意思を家族へ知らせておく事です。

(2)故人の意思を大切にしながらも、自分たちが行いたいお葬式をあげることも必要
故人が「お金を一切かけるな」「葬式はあげるな」と言っていたとしたら、あなたならどうしますか?
何もしないまま荼毘に付すだけで、あなたは日常へ戻れるでしょうか?
何もお葬式にこだわる必要はないと思いますが、そこに何かが必要ではないかと思います。
故人の好きだった花や木を庭の片隅に植えるといった事や、ごく近しい人だけを自宅に招いてのお別れ会、故人との思い出の場所への旅行など、何か自分の心に区切りをつける事が必要ではないかと思います。
私の場合、父は「直葬」でもと言っていました。が、実際に「直葬」の事を葬儀社で調べた時、あまりにも寂しすぎるという気持ちがあり、家族葬を行う事にしました。

※「直葬」は、通夜も告別式もせず、参列者は直接火葬場へ行き、そこで簡単な式をするというものです。

(3)お葬式についての自分の意思を家族に伝えたなら、できれば、葬儀社へ連絡を
父が入院して間もなくの頃、私は葬儀社へ連絡をし、父の意思を伝え、どのような葬儀にすれば一番いいのか、という事を考えました。
けれども、家族がこのような事(本人がまだ生きているのに葬儀の事を話し合うという事)を行うのは精神的にもかなりハードルが高い(縁起が悪いという思いなど)と思います。
できれば元気なうちに葬儀社と連絡をとり、家族も一緒に話を聞くというのがいいのかもしれません。

(4)父の葬儀でグリーフケアとなったもの
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☆ 自宅での通夜。
☆ 三枚のパネル。今も大切な思い出の品。
☆ 「六甲おろし」(葬送の曲)
☆ 「馬刺し」(棺にそっとしのびこませたもの)

自宅で家族だけ通夜。
子ども達(父にとっては孫達)が、枕元に座り珈琲を飲んだり、そっとおでこをなでたりしてお別れをしている姿を見ることができました。
孫たちが別れを惜しんでいる様子に、心癒されました。

遺影とパネル用の写真は、最初に葬儀社と連絡を取った時に必要なものとしてリストされていました。
事前の葬儀社との話し合いで、このパネルを是非作りたいと思い、ゆっくりと時間をかけて選ぶ事ができました。
最初は一枚のパネルという予定でしたが、パネルにしておきたい写真が一杯で、結局、3枚のパネルになりました。

「六甲おろし」と「馬刺」は、阪神ファンだった事と、グルメだった父が入院前に食べたいといっていた馬刺しの話を聞いた葬儀の担当者が用意してくれたサプライズ。一般常識ではとてもじゃないけれどNGなお葬式ですね。けれども、私にとってはとても心休まる思い出となっています。

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葬儀の打ち合わせで言った「父と言えばゴルフ」という一言で、祭壇にゴルフボールが飾られました。こんな小さな事にも私の心は癒されました。
 
グリーフケアとしてのお葬式とは
ずばり“遺族の心に寄り添ったお葬式”ではないでしょうか。
そしてそれが、故人の意思を反映したものであれば、遺族の心も癒され、日常を取り戻すきっかけともなるのではないでしょうか。

今、お葬式は変わりつつあります。
けれども、その変わりつつあるお葬式に自分の意思を反映させるには、やはり事前準備が必要な気がしますが、いかがでしょうか?

『のんびる』9月号では、お葬式を特集します。


これを機会に、自分や家族のお葬式の事、考えてみませんか?

参考にしたHP
お葬式消費者相談.com
http://www.sogi-annai.com/index.htm
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表現文化社 雑誌SOGI
http://www.sogi.co.jp/index.htm


アーバンフューネス
http://www.urban-funes.co.jp/style/index.html


海や山への散骨から、遺骨で作るメモリアルダイヤモンドまで、供養の方法も様々です。

手元供養協会
http://www.temoto-kuyo.org/


エターナルジャパン
http://www.eternal-p.com/


手元供養方丈
http://houjou-temotokuyou.jp/syoukai.html


みかげのたま
http://mikagenotama.jp/


(松尾 陽子)

この記事のURLコメント(2)

Posted by 松尾 陽子 at 2008-10-19 10:28:09

古賀様、コメントありがとうございます。のんびる9月号を手元においていて下さるとの事、ありがとうございます。お父様の葬儀でのフルート演奏は、みなさんが心静かにお別れできたのではないかと想像しています。音楽は、時を超え、空間を超えて、大切な思い出とつながっている事がありますね。私にとって「六甲おろし」は、今では父そのもののような気がしています。

Posted by 古賀俊江 at 2008-10-18 12:20:17

2008年9月号の「のんびる」は、一読して終わるものではなく、「生きている」意味を考えるためにも私は手許においています。今まで沢山の大切な人達との別れがあり、そのつど自分なりに乗り越えてきましたが、私にとって一番効き目があったのは詩を書くことでした。でも皮肉なことに、一番悲しかった父の死に際しては、涙も出ず辛さが内向して血圧が急上昇、父に連れて行かれるかという症状になり、周囲は大変だったようです。(そのため通夜には出られませんでした。)出棺のとき、父の好きだった歌「火の山」を娘のつれあいがフルートで演奏しましたがそれが何よりのはなむけであり、グリーフケアであったかと思っています。

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