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ケアする人をケアする―NPO アラジン

2008-09-22 17:18:38

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介護の事、あなたはどれくらい知っていますか?
介護で、困っている事ありませんか?
介護を、一人で抱え込んでいませんか?
専門職であるが故に、見えなくなってしまっている事はないですか?
NPO法人 アラジンが行う『介護者のための文化祭』には、“市民発”の情報があります。
介護の文化を作ろう!
日本の社会に根強い「介護は(嫁・配偶者・子ども)がして当たり前」という考え。
介護保険が出来てからも、ケアの現場は依然として家族に支えられているという現状。
そんな中で孤立しがちな介護者。
それではいけないと、介護者らが日常の憂さを晴らし、情報交換の場として作っている『介護者の会』があります。
そんな介護者の会のネットワークで実現した、2006年の第1回文化祭。

「介護をあたりまえの人生ステージとして考えてもらうきっかけに」という願いを「介護の文化を作ろう!」というスローガンに込めました。

ケアする人をケアする―その潜在的ニーズの発掘こそ大切

代表の牧野史子さんは、介護者自身の問題として
・介護している家族の事ばかり気にして、自分の事を振り返らない
・自分の現状(健康状態や心理状態)がわからなくなっていることがある
と言います。
そして、一生懸命介護して「私じゃないとダメ」という“共依存状態”に陥ってしまうと、その介護している家族が亡くなった時に介護者が受ける心身のダメージも大きいといいます。

2001年の秋、朝日新聞に『ケアする人のケア』と題したアラジンの記事が掲載されました。
牧野さんは、その記事への反響の多さにびっくりするとともに、介護する人へのケアの潜在的ニーズを確信したと言います。
また、この記事を何年も冷蔵庫や壁に貼り、黄色くなった新聞を片手に、電話を掛けてきた人もいるといいます。

ケアする人をケアすること、そして、その潜在的ニーズを引き出す事
これは、会の発足当時からの牧野さんの変わらぬ願いです。

第4回 市民発! 介護なんでも文化祭

介護なんでも文化祭詳細

今年のテーマは「介護を支える・人を支える」です。
ここに来れば介護の悩みも相談でき、疑問も解決できるということを目標に、アラジンがコーディネイトして集まった介護団体。
介護者の会や家族の会が集まれば、それぞれが独自にやってきた事や情報が集まる。それを目にした人々は、介護について知ることができ、そこから何かを学びそして考えるようになる。こうしたネットワークが拡がれば、みんなが介護を自分の事として認識できるようになるのではないかと牧野さんは言います。

「介護を社会に!」実現へ向けて

介護者のネットワークと情報は、市民発の社会資源
平成17年度の介護者養成講座修了後、受講者たちは、養成講座で学んだ情報、自分たちが地域から持ち寄った情報から学び、考え、立ち上がり、一つのパワーが誕生しました。
それが「杉並介護者応援団」です。
平成18年度、杉並区社会福祉協議会の地域福祉活動助成金で、地域に密着した「介護者支援」ボランティア団体として活動を開始。現在、杉並区内にある10ヶ所の「高齢者介護者の会(家族会)」や、介護者に関する講習会を開いています。
杉並介護者応援団HP

介護者を支えるこのような家族の会が、小学校区または中学校区ごとにできるのが理想だと、牧野さんは考えています。
それは「あそこにいいお医者さんがあるよ」とか「あそこのケアマネさんいいよ」という、地域の口コミ情報が集まるからだといいます。

『介護者手帳』―行政への思い
介護における理想的な社会の姿は?と牧野さんにうかがうと、予算などの事を考慮に入れなかったらという前置きの後『介護者手帳』を作ることだと言います。

65歳以上の家庭をローラー作戦的に家庭訪問し、『母子手帳』ならぬ『介護者手帳』を発行する事だと言います。そして、介護者の健康診断を強制し、その費用を行政が負担するなどを盛り込む必要があると言います。

『母子手帳』の始まりは、昭和17年に妊産婦の死亡率を下げるために創設された『妊産婦手帳』。これにより、妊産婦の検診が習慣づけられたといいます。
(母子健康手帳 ―今昔―:参照)

神奈川県秦野市の介護者うつ調査
2005年10月、神奈川県秦野市で老々介護の末の心中事件が起きました。このことをきっかけに、秦野市はうつ調査を実施。結果は、うつ傾向にある人が思った以上に高く、以後、保険師による家庭訪問をしているそうです。
秦野市のうつ調査 報告レポート


市民と行政がそれぞれの立場で介護を支える社会の実現へ向けてのアラジン活動、このような取り組みが全国的な流れになるといいですね。
アラジンHP

(NPO アラジンは、『のんびる』第4号(2007年2月号)と佐々木リポーターのブログでも紹介しています。そちらも、ご参照下さい)

(松尾 陽子)

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