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視覚障害のある子どもたちに、手づくりの絵本を届けるボランティア 「あじさいの会」

2008-01-31 23:46:49

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きょうは、目の不自由な子どもたちのために、手でふれてわかる絵本をつくっている、「あじさいの会」をご紹介します。

横浜の港南中央駅から程近い、「港南区福祉保健活動拠点」の一室。
この日は10人がテーブルを囲み、世界地図や「あいうえおカード」のひらがなの型をとったり、接着剤ではりつけるなどの作業が行なわれていました。


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◆「あじさいの会」のこれまで
「あじさいの会」は、1992年9月に代表の山本京子さんが社会福祉協議会の「点訳・誘導・音声」の講座を受けたことをきっかけにスタート。
東京の団体から講師を招き、最初のメンバー20名が基本を勉強しました。

しかしその後、絵本づくりのたいへんさという壁にぶつかるなどでだんだん人が辞めてしまい、最後に残ったのは山本さんたち2人だけになったり、盲学校の図書館に届けた絵本のほとんどがダンボールに入れて置かれたままの状態だったり。

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が、山本さんは時折気力を失いかけそうになりながらも、あきらめませんでした。
活動の目的は、目の不自由な子どもたちに実際に絵本をさわって楽しんでもらうこと。それを実現するために、盲学校の図書館に出かけていってお手伝いを続けました。また、手づくりのクリスマスカードが評判となり、先生や生徒たちからカードを要望されるように。やがて、図書館に贈った本もたくさんの生徒たちの手で読まれるようになっていきました。
その間メンバーをふやすために絵本づくりの基本講座も始め、1999年の第1回講座に参加した人たちのうちずっと活動を続けてきた5人が、いまのこの会の中心的存在となり、会員も20名を超えました。

◆現在の活動
現在、「あじさいの会」では横浜市立盲学校の生徒への教材や絵本などの作製、横浜訓盲学院での絵本の読み聞かせなどを行なっています。
昨年は、横浜市立盲学校からの要望で『盲導犬アンドリュー』という一般の絵本から、目の不自由な方のための絵本をつくりました。できあがった絵本にふれた全盲の作者、松井進さんは感激してくださったそうです。

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【左側ページ:大きな文字の上に点字を打ったタグペーパー(シール)がはられています。右ページ:目を閉じてさわると、布地のやさしい感触にほっとします。キャンディーは、まさに本物そのものの手ざわり】


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【「盾」3点:朗読コンクールなどで入賞した生徒に「トロフィーは学校に返さなければならないので、もらえるものを贈ってあげたい」と「あじさいの会」が考えたもの。空いているところに生徒の名前などを点字で入れる。これがほしくてコンクールにエントリーする生徒がふえたという、人気の作品。それぞれに持たせた花束に、「おめでとう」の気持ちをこめたそうです】

◆絵本づくりの基本講座
毎年6月に開かれており、まず基本を学びます。会への参加を考えている方には、この講座を受けてもらいます。
受講後、毎年数人が入会するそうです。

点訳ができるのでボランティアをしたい、という人もときどきあるのですが、「まず絵本をつくってみてください、とお願いしています。絵本をつくるためには、もとの文字数を限られたスペースで点字にしなくてはいけないわけですから、点訳だけできればいいというわけではないんですね」と山本さん。
ただ、作業が始まるとだんだん楽しくなってくるそうなので、興味を持った方は、あまり心配しないでまず体験してみるといいのではないでしょうか。

◆参加している方たちの声
この日集まっていたみなさんに、お話をうかがいました。

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・手仕事が好き。
 喜んでくださる人がいるのがうれしい。これからもこの活動を自分
 自身の励みにしたい。
・しばらく家庭の事情や病気などで休んでも、再び顔を出しやすい
 ファミリー的な雰囲気がある。
・メンバーのみなさんとの共同作業がいい。自分だけで背負い込まず
 知恵を出し合い、絵本ができあがると「わあーっ!」とみんなの歓声
 があがる。そのときは苦労がふっとび、達成感がある。
・やってみると、すごく奥が深いと感じる。
・いろいろなものに興味を持つようになった。スーパーでは感触を確か
 めるために、目をつむってくだものをさわってみることも。いままでな
 ら捨てていたものも絵本の材料になるので、取っておくようになった。
 「本物みたい」と言ってもらえると、うれしい。
・ずっといなくてもいいので、ふらっと来て自分の作業をして帰ることも
 できる。
・最初は作業に挫折しかけたけれど、できるものからつくっていけば大
 丈夫だった。
・点字もやっているが、絵本は色があるので作業していて楽しい。

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目の不自由な方への絵本、『盲導犬アンドリュー』は当初、絵本のことをよく知っている方々から「つくるのは、むずかしいのでは」と言われたそうです。
それを見事に完成させた「あじさいの会」のみなさんの心意気には感服です。
と同時に、読みたい本があっても実際には手で読めるものがつくられていないために、視覚障がいの人たちの多くが、さびしくもどかしい思いをしているのでは、と胸が痛みました。
もっとふつうに視覚障がいのある子どももおとなも、自分の好きな本を“読める”ようになってほしい……。そう思いながら、帰り道を歩きました。


今回、「あじさいの会」にうかがって、みなさんひとりひとりの地道な努力の積み重ねの結集が、1冊の絵本なのだと知ることができました。
すっと入っていけそうな、なごやかで居心地のいい雰囲気も魅力的です。
そして、「メンバーみんなが豊かな感性やアイデアを持っていると思います。できないことがあるときには助け合える関係ですし。そして、自己満足に陥らないで、目の不自由な方の身になって考えることを大切にしています」という山本さんの言葉が心に残りました。

きょうも、「あじさいの会」のみなさんが時間をかけ、心をこめてつくった絵本を、子どもたちが手でふれて楽しく読むことでしょう。

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<あじさいの会>
http://e-town.ne.jp/kaminagaya/shop/328/index.html
活動日 原則第2・第4木曜日 10::00〜15:00
連絡先 TEL 045−843−8254 (代表 山本京子さん)

<横浜訓盲学院>
http://homepage3.nifty.com/kunmou/index.html 
*「横浜訓盲学院では現在、職員を募集しています。関心のある方は、
  ぜひお問い合わせください」(「あじさいの会」の山本さんより)
問い合わせ先 TEL 045−641−3939


                             (成相陽子)

この記事のURLコメント(2)

Posted by 成相陽子 at 2008-02-25 09:03:09

midoさん、はじめまして。あじさいの会さんの活動についてのうれしいコメントをありがとうございます。midoさんが書いてくださったとおり、あじさいの会さんの魅力ある作品は、メンバーのみなさんの豊かな感性があればこそですね。midoさんの、子どもたちへのあたたかい思いも伝わってきました。関心のある記事のときには、また感想をお寄せくださいね。お待ちしています♪♪

Posted by mido at 2008-02-24 10:13:56

「け」は「けむし」なんですよね。あじさいさんの この感性は素晴らしいと思いました。
子どもたちの「分かった!!」時の顔は輝いています。触覚から情報を得る力を育むのは、周りの大人たちの責任ですよね。・・・いかにたくさんの物を触らせて貰えたか、触って分かるための支援をどれだけ受けてきたか・・・あじさいさんの作品は芸術ですね。子どもたち、幸せです♪♪♪

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