ふと気づくと、咲いていたハナミズキ。その名をタイトルにした曲を小さく口ずさみながら、駅へむかいました。
みなさんのお近くでも、咲いているでしょうか。
きょうは、ちょっと昭和にタイムスリップ、だけどいまの暮らしにも役立って、ほっとするぬくもりを感じるような、すてきな本をご紹介します。
暮らしの手帖社の『エプロンメモ』です。

この本は、ご存じの方も多い雑誌『暮らしの手帖』に連載されていた、家事や人とのつきあい方など生活の知恵を書いた“メモ”みたいな短い文章をまとめたもの。
昭和59年初版だから、白黒フィルムとかレコード、ハイカラ、ブドー酒、なんて、いまじゃめったに使わないことばもときどき出てくるけれど、そこがまた、いい感じ。生活のペースがもっとゆっくりしていたころにもどったようで、なんだかこころがなごむのです。
それに24年前に出た本なのに、料理に関してなど、いまでも十分参考になることがたくさん載っています。
実はこの本、昨年、パルシステムのカタログ
“Kinari(きなり)”に載っていたのを見て、うれしくなって注文しました。『えっ、この本、まだ売られてたんだ』。22刷になったそうです。
初めて買ったのは、まだ昭和のころ。色とりどりのフライパンややかんたちが踊っているような表紙が楽しく、印象的でした。“メモ”の1つ1つについている、編集長の花森安治さんが描いていたというちっちゃなかわいいイラストに、色鉛筆で色をぬりながら読んでいたものです。大事にしていたつもりでしたが、何度か引越しているうちにどこかへ行ってしまいました。
『エプロンメモ』が版を重ねていることに、さりげなく季節やものを大切にし、日々の生活にちょっとした工夫や心配りをしながら、身の丈で楽しむ・・・、そんな暮らし方に共感する人たちが、いまでもけっこういるんだな、とうれしくなりました。
それに、めまぐるしくて気持ちにあまり余裕がなくなってしまったこの時代だからこそ、どこかすがすがしくてゆったりした、こんな本が必要とされているのかもしれません。
ずっと読み継がれていってほしい本です。
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朝のえがお
前の晩おそくなって、ねむくてたまらない朝は、だれでも仏頂面になっています。
さっさと顔を洗って、鏡の中の自分にむかって、ニッコリしてみましょう。ふしぎに、はっきり目がさめて、気持がよくなります。
(『エプロンメモ』 初夏の章 より) (成相陽子)