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専門家と一緒に考える、中高年のための健康でキレイな肌づくり:その4 紫外線本番。どう気をつける? どう肌を守る?

2008-05-29 11:13:29

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■紫外線、どうつきあってますか?■

5月から10月にかけては、紫外線がピークを迎える季節。昔は夏になれば日焼けは当たり前と、タンクトップ姿や水着になって、肌をこんがり小麦色に焼くのがちょっと誇らしく思えたものでしたが、今や、「紫外線はお肌の敵」と、日傘に帽子に手袋にサングラス姿の、完全防備で外出する人も増えてきました。


でも、私は完全防備で日差しから隠れて歩くよりは、少しくらいシミができてもいいから、まぶしい太陽を思いっきり浴びたいほう。紫外線は、私たちの骨を強くするビタミンDを合成するし、太陽の光がなければ作物だって花だって育たない・・・・。とはいえ、紫外線は確実にシミやシワのもとになるし、最近の研究では、1日に必要とされるビタミンDがつくられるためには、15分間太陽に当たるだけでいいそうです。おまけに過度の紫外線は白内障の原因になるとか、体全体の免疫力を低下させ、ヘルペスを引き起こすこともある、なんてこともわかってきたりして・・・・。

ふむ〜。では、どうしたらニンジャのような完全防備をせず、効果的に夏の肌を守れるのか。肌の専門家、折出恭子さんと一緒に考えてみましょう。
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■紫外線には3種類あります■

七色のプリズムを見せてくれる太陽光線。そのいちばん端にある紫色の隣にある目に見えない光が紫外線です。

1.「生活紫外線」UV−A (長波長紫外線)
日常生活で知らず知らずのうちに浴びる紫外線。地表に到達する紫外線の95パーセントはこのUV−Aです。「サンタン紫外線」とも呼ばれ、その35〜50パーセントが真皮にまで達するので、長期に浴びるとシミやシワなど、肌の衰えや老化の大きな原因となります。
2.「レジャー紫外線」UV−B(中波長紫外線)
残りの約5パーセントが、「サンバーン紫外線」とも呼ばれ、海水浴などのレジャーや、テニスやハイキングなどのアウトドア・スポーツをしたとき、日焼けの原因となるこの紫外線。真皮まで到達する量は少ないのですが、炎症を起こして皮膚の細胞を傷つけるため、シミやソバカスばかりか、皮膚がんの原因をつくることもあります。
3.「破壊型紫外線」UV−C(短波長紫外線)
オゾン層に守られているため、地球には到達しないとされている紫外線。しかし、オゾン層の破壊によって注目されるようになってきました。皮膚がんを引き起こすなど、人間の体に対して強い破壊力をもつとされています。病院などでは、スリッパの殺菌灯にこれが使われています。

■紫外線防止効果「SPF値」と「PA値」って何?■

「SPF20PA++」なんて表示を見たことはありませんか? 「UVケア」をうたった化粧品には「SPF値」と「PA値」の2種類の表示があります。「SPF値」というのはSun Protection Factor(サンケア指数)の略で、UV−Bの防止効果を表す数値。日焼け止めにはSPF50の表示も珍しくありませんが、日常生活だけを考えた場合、日本人のような黄色人種にとってSPF値は15程度あれば十分だといわれています。最近のUVファウンデーションにも、この程度の数値のものが多くなってきました。

15ではちょっと心配、という人は20〜30。汗さえかかなければ、これで1日もつそうです。ただし長時間外にいる場合は、もう少し数値の高い日焼け止めを使うか、塗りなおしを頻繁にしたほうがいいかも。ただ、SPF30を過ぎると紫外線の防御率はあまり変わらなくなるともいわれています。オーストラリアのSPF値の上限は30です。

「PA値」というのは、Protection Grade of UVA、つまり、日常的に浴びるとシミやシワの原因となるUV−Aの防止効果を表す数値。こちらのほうが重要ではないか、ということで、日本化粧品工業連合会が12年前から使っている日本だけの基準です。PA値は「+」=効果がある、「++」=かなり効果がある、「+++」=効果が非常にある、の3段階で表示され、同連合会の統一基準では「SPF50+++」が上限値となります。

■紫外線を防止する「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」はどう違う?■

UVケア製品に入っている紫外線防止剤も2種類で、「紫外線吸収剤」入りと「紫外線散乱剤」入りがあります。「紫外線吸収剤」は紫外線を吸収し、それを熱や光などのエネルギーに変換して、紫外線が皮膚細胞の内部に浸透し、悪影響を及ぼすのを防ぎます。いっぽう、「紫外線散乱剤」は肌の表面で、受けた紫外線を乱反射させて散乱することで、紫外線が肌の内部に浸透して、悪影響を及ぼすのを防ぎます。

このふたつの紫外線カット剤には、長所と短所があります。

「紫外線吸収剤」を使用した製品は、紫外線を吸収させるさまざまな有機化合物を使っているため、継続して使用すると、アレルギーやシミなどの肌トラブルを起こす可能性がある、という欠点があります。しかし、白塗りにならない、伸びが良い、高SPFを実現できるといった長所も備えています。

「紫外線散乱剤」を使用した製品は、肌に優しくニオイが気にならないのが長所ですが、白さが出る、伸びが悪いなどの欠点があります。

肌が敏感な人やかぶれやすい人には、紫外線散乱剤を使用した製品がベストですが、「私の肌は丈夫」という人は、レジャーやアウトドア・スポーツ時には紫外線吸収剤使用製品を、日常は紫外線散乱剤使用の製品を利用するというように、ケース・バイ・ケースで使い分けたほうがいいでしょう。

以前は、紫外線吸収剤と散乱剤の両方が配合され、紫外線防止効果を高めていたものが多かったのですが、最近は『紫外線吸収剤不使用』と表示されたものが増えてきました。肌のことを本当に考えるなら、このほうがいいかもしれませんね。

■ところで、加齢とシミの関係は?■

中高年になるにしたがって、体重をはじめ、必要のないものがいろいろ増えてきます。その代表格が肌のシミとシワ。それは体のほかの部分と同じように、肌も加齢とともに代謝が悪くなってくるからです。

では、どうやってシミはできるのか。

人間には太陽を浴びたとき、体に害のある紫外線をカットする力が備わっています。そして、これ以上、皮膚の下に紫外線を通さないように、脳下垂体から「メラニンをつくるように」という指令が出て、メラニン細胞が色素をつくって防御します。つまり、メラニン色素は肌を守る「日傘」のようなものなんですね。

若いうちは代謝がいいので、増えたメラミンはターンオーバーとともに角質とともに剥がれ落ちていきますが、長い間紫外線を浴び続けたり、加齢やストレスで皮膚の代謝が悪くなると、メラミンが部分的に残ったり、さらにメラニン色素をつくり続ける、ということが起こります。この残ったメラニン色素の集合体が「シミ」なのです。

シミをつくらないためには、紫外線ケアも必要ですが、もうひとつ、必要なのは皮膚代謝を上げて、シミができにくい肌をつくること。それには日々のスキンケアで肌に水分を十分与えるとともに、ストレスを防ぎ、ターンオーバーがスムーズに行われる健康な肌を育てることが大切です。つまり、ストレスのもとになる、寝不足、運動不足、精神的なトラブルなどを避け、バランスのいい食事を取るのが、「美肌」の条件ということになります。

■UVケア化粧品の上手な使い方■

日常の紫外線が気になって、冬でも日焼け止めやUV効果のある化粧品を使う人が増えてきたようです。とくにこの季節になると、まずは化粧下地にUV効果のある化粧水や日焼け止め乳液、その上にUV効果のあるファウンデーションと、いくつかを重ねながらメイクアップする人が多いのではないでしょうか。

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紫外線ケアを上手にするメイクアップ、折出さんに聞いてみました。

Q 単品で使うよりも、重ねて使ったほうが効果的ですか?

A 重ねた方が効果的です。SPFの数値は、日焼け止めを1平方mあたり2mg塗布した値です。ところが、実際の塗布には1mg程度しか使っていないとされていますので、外出時には日焼け止め製品を下地にし、その上にリキッドファンデーション+パウダーファンデーション(ルースパウダー)を重ねるのがいいでいいでしょう。

Q 日焼け止めには、白いものと肌色のものがありますが、違いはありますか?

A ほとんど同じと考えていいのですが、厳密には肌色は紫外線を吸収しますので、幾分、紫外線をカットします。紫外線吸収といえば、有機化合物の吸収剤を想像しがちですが、無機のものにも吸収作用はあり、散乱と吸収を合わせ持っています。黒色は紫外線を吸収して熱くなりますね。紫外線のエネルギーを熱に変換しているということです。

Q 汗に強い「耐水性」タイプの日焼け止めや、UVファウンデーションがありますが・・・・

A 汗をはじいてくれる「耐水タイプ」は、化粧が崩れにくいというメリットがあるので、愛用者も増えているようですが、「耐水性」タイプの長所と短所をよく考え、ご自身のライフ・スタイルや肌に合わせて選択してください。

私の場合はアウトドアが好きで、汗をよくかきます。ところが、汗で流れてしまっては日焼け止め効果はなくなってしまいます。頻繁に塗布すればいいのでしょうが、顔にはお化粧をしているし、汗も出ているので、その上に日焼け止めを再塗布することは不可能に近いものがあります。

そこで、私は紫外線散乱剤のみのウォータープルーフ(耐水性)の日焼け止めを使い、その上にファンデーション+パウダーファンデーションを使います。こうすると、汗は肌表面に留まることなく、するりと流れます。日焼け止め効果を持続させるには、顔に水をかけ、タオルで押さえて、パウダーファンデーションで化粧直しをします。散乱剤が肌に残っていれば効果は持続しますので、これでOK。腕や足には、洗い流せるタイプのものを使い、塗り直しをします。


Q 日焼け止めによっては、顔がやたら白くなったり、白く浮き出てしまうものがあります。上手な使い方はありますか? どのくらい使えば効果があるのでしょうか。

A 昔の無機の紫外線散乱剤は白くなりましたが、現在では技術の進歩で超微粒子になったため、白浮きしなくなっています。それでも白さが気になるようでしたら、紫外線吸収剤の日焼け止めということになります。日焼け止めはたくさん使うほうが効果的です。使える範囲でお使いください。

Q 日焼け止めが嫌いです。ファウンデーションだけでも、紫外線防止効果はありますか?

A ファウンデーションにも無機顔料が使われていますので、紫外線防止効果はあります。日焼け止めがお嫌いでしたら、ファンデーション+帽子や日傘を併用しましょう。

Q 日焼け止めとファウンデーションを混ぜて使っていますが・・・。

A とくに問題はありません。ただし、日焼け止めの設計とファンデーションの設計が違うので、均一に塗布できずムラになることもあります。日焼け止め効果やメイクの仕上がりを考えると、日焼け止めを下地にし、ファンデーションでメイクされたほうがいいと思いますが、日常生活で簡単にお手入れしたい場合には、混ぜて使ってもいいでしょう。

Q 紫外線を浴びる量と、防止効果指数の目安を教えてください。

A 日常の散歩や買いもの程度なら「SPF15以下、PA+」、戸外での軽いスポーツやレジャーの場合は「SPF15〜30、PA++」、炎天下のレジャーや海水浴などをするときには「SPF30以上、PA+++」といったところでしょうか。

Q うっかり日焼けしてしまいました。どんな手入れをしたらいいですか?

A 日焼けは火傷ですから、よく冷やすことが大切です。それから、刺激の少ない化粧水で、たっぷり水分補給をします。水分補給の際には、パタパタと強くパッティングをしないように、優しくスキンケアをします。もちろん、こするなど刺激も加えないようにしてください。水泡ができた場合には冷たいオシボリで冷やすだけにし、皮膚科に行きましょう。お薬が必要になります。

Q シミができてしまいました。レーザーで取ったらダメですか?

A 日焼けによるシミでしたら、まずは美白効果の高い化粧品を使い、最低でも1ヶ月は様子をみます。年齢とともにシミは取れにくくなりますので、どうしても気になるようでしたらレーザー治療という方法もありますが、完全に取れるとは限りません。皮膚科で相談してください。

【折出さんのひとことアドバイス】

紫外線の害をまとめると

 1.サンバーンと呼ばれる赤く腫れるやけど
 2.サンタンと呼ばれる日焼け後の黒ずみ
 3.肌のターンオーバーのリズムのくるい
 4.肌の乾燥
 5.シミ・ソバカスの増加(メラノサイトの活性)
 6.シワ・たるみの一因(コラーゲンやエラスチンの変性)
 7.肌老化の一因(過酸化脂質を増やす)
 8.肌免疫力の低下(DNAやランゲルハンス細胞の障害)
 9.皮膚がんや日光角化症(皮膚がんの前がん症状)、白内障の助長

こわいのは、紫外線を浴びた総量によって、これらの症状が増えるということです。肌の回復力が高い子供のころに浴びた紫外線は、年齢を重ねたときに、そのつけが回ってくるといわれていますので、紫外線対策はしっかりとしましょう。

最後に、日焼け止め製品の購入にあたってのアドバイスを。製品は2種類または3種類のを揃えます。1つは化粧下地用として、紫外線散乱剤のみのSPF30までのもの。もう1つは手足用として、紫外線散乱剤+紫外線吸収剤のSPF50のもの。手の甲や腕にはシミができやすいものです。また、夏のミュールやサンダルは、意外と焼けた跡が残りますので、足の甲にも塗布してあげましょう。汗をかくレジャーがお好きな方には、ウォータープルーフタイプも必需品です。



先日、「肌にやさしい」「超微粒子なので白くならない」、それに加えて「SPF50+」という日焼け止め乳液を見つけたので、購入してみました。最初のうちは「おお、さすが超微粒子!」と、肌へのノリの良さに満足していたのですが、2週間ほど使っていたら、あれれ、かゆみが出てきました。おかしいなと思っているうちに、顔のあちこちに久々の赤ポッチ。日常使いができる、肌にやさしい製品ということで、シメシメと思ったのですが・・・。

使用をやめたら、すぐに赤ポッチが出なくなり、数日で消えました。いくら「肌にやさしい」とうたっていても、肌には個人差があるので、やはり、パッチテストは必要なようです。顔以外なら大丈夫かもしれないので、腕・足用にしようっと。

(中澤まゆみ)

■折出さんの診断■

無機の散乱剤だけではSPF30が限界といわれていますので、SPF50ということは、私の認識では超微粒子+紫外線吸収剤が配合されていると思います。紫外線吸収剤は、時間がたつと刺激が出てくることが多いので、それが赤ポッチの原因となったようですね。紫外線吸収剤入りのものは結構ニオイがします。いかがでしたか?

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