撮影/堂本ひまり
南武線谷保駅から歩いて5分。
富士見台団地の完成とともに、隣接して昭和40年に開業したダイア街は、
お茶に青果、肉、魚、豆腐、家具、瀬戸物、靴、薬局に飲食店…と、
なんでもそろう商店街です。
そのアーケードの片隅に、3年前、小さな本屋が生まれました。
レトロ商店街の小さな止まり木
小鳥書房(東京都国立市)
<ささやく本に囲まれた空間>
おおらかなアイアンの曲線が木のようにも木の葉にも見えるガラスドアを開けると、
味わいのある木製の本棚が並んでいます。手前は新旧の文学がぎっしり。
さりげなく仕切られた奥の棚にはアンソロジー、ノンフィクション、ケアや音楽、
旅の本に絵本など、さまざまなジャンルの本が集まっています。
宣伝物の類は控えめで、図書館か友達の家の本棚のよう。
本そのものが語りかけてくるような、わくわくする気持ちが湧いてきます。
小鳥書房店主の落合加依子さんは話します。
「街の本屋だということを大事にして、なるべく特定のジャンルにこだわらず、
幅広い本を仕入れています。新刊書と古書がだいたい半々。
ここは出版社でもあるので、本を作る人や書店に関する本、
それに私が編集で関わる雑誌『怪と幽』や、その関連の妖怪本が多くなっています。
新しくスタッフになった雄一くんが詳しいので、音楽やまちづくりの本もここ数か月で増えましたね」
お客さんは小学生から高齢者まで、年齢も関心もバラバラな地元の人たち。
限られたスペースにどんな本を置くか悩みながら、
また、この本はあの方にとお客さんの顔を思い浮かべながら、仕入れているといいます。
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店主の落合加依子さん
撮影/堂本ひまり
この記事は、9・10月号特集でご紹介しています。
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