FoE Japanの保養施設「ぽかぽかハウス」。 2015年1月に開館
写真提供/国際環境NGO FoE Japan
東日本大震災後の12年間で約5000名の子どもたちと保護者が参加しました。
コロナ禍でいったん中断を余儀なくされたものの、
福島で暮らす家族の切なる要望を受け、
2020年夏に再開、同地では保養プロジェクトはまだまだ必要です。
うちら、乗り越えられてるよね!12年続く「福島ぽかぽかプロジェクト」
国際環境NGOFoEJapan(東京都)
<「福島ぽかぽかプロジェクト」がスタート>
原発汚染処理水の海への放出、原発の再稼働に向けて事態が急転する今、
東日本大震災のことは忘れろとでもいうかのような言動が盛んです。
しかし、原発事故後福島に暮らす人たちがこの12年間に味わってきた辛苦は消えず、
癒されてもいません。
震災直後から福島の地で保養プロジェクトを12年の長きにわたって続けてきた
国際環境NGO FoE Japan。
プロジェクトの担当者、矢野恵理子さんにこれまでの経緯と
これからの抱負について話をうかがいました。
「私たちは、避難しても、とどまっても支援や賠償が受けられる『選択的避難区域』を設けて、
幅広く避難の権利を認めるべきと主張し運動をしてきました。
しかし日本政府は年20ミリシーベルト以下の地域では避難の必要はないとの方針を変えず、
結果として避難したくても、さまざまな理由で避難できない人が多くいました」
突然、見えない放射能に怯える日々を過ごさなくてはならなくなった人たちの
不安はいかばかりだったでしょう。物心両面の支援が急務でした。
矢野さんたちは他団体(※)とも協力して、
「福島ぽかぽかプロジェクト」という週末保養プログラムを、
福島県の景勝地土湯温泉を拠点として、2012年1月より開始しました。
同年の参加者は実に2500名の多きにのぼったそうです。
「2013年4月からは拠点を土湯温泉から猪苗代に移し、対象を福島県全域に広げ、
さらに千葉県南房総での春夏の長期保養も開始しました。
そして2015年1月からは猪苗代の保養拠点にしてきたペンションを借り受け、
『ぽかぽかハウス』を開設、他団体の保養プログラムの場所としても提供しています」
(※)運営団体:渡利の子どもを守る会・福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
協力:公益財団法人共生地域創造財団
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猪苗代湖畔では春夏秋冬、いろんな遊びができます。
放射線量の高い地域に住む 子どもたちにとって、
それを気にせず自由に遊べるこの地はまさに天国です
この記事は、3・4月号特集でご紹介しています。
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