メモしてあったことを次々とボランティアの方に尋ね、スマホの操作をサポートしてもらう進藤永子さん。 文/やまがなおこ 写真提供/TEN-SHIPアソシエーション
インターネットやパソコンなどの情報通信技術を利用できる人とそうでない人の格差を解消することは、 今大きな社会課題とされています。携帯電話会社や自治体などでもスマホ教室が開かれるなか、 ある小さな団体が高齢者に寄り添うスマホの支援をしていると聞き、訪ねました。 「困っている」と言ってもらえる高齢者への支援を TEN-SHIPアソシエーション(東京都渋谷区)
<なんでも聞ける個別支援>
「このマークはどういう意味なんですか?」
スマホ画面のアイコン(記号)を示しながら、進藤永子さんが尋ねます。
ここは京王線幡ヶ谷駅から徒歩10分ほどの、進藤さんの事務所です。
ボランティアの中西祐介さんが自分のスマホを取り出しながら、
言葉を選んで説明すると、画面を操作しながら、手帳も開き、
メモしてあったことを次々と尋ねる進藤さん。
スマホはおもに電話として使ってきたけれど、
ほかにもいろいろな機能があると聞き、
使い方を知りたいとサポートを依頼しているそうです。
「若いときはタイプライターを習ったりワープロをやったり、
60代、70代くらいまではなんとかやれていたんですけど、
仕事の都合でそういうことから離れていた間に、
ことばが英語(カタカナ語)ばっかりになってしまって……」
1980年から、商店街で古美術店を営んできた進藤さんは、
「スマホであらゆることができるみたいですけど、
とてもじゃないけれど、理解できそうになくて」と戸惑いつつも、
「少しでも何かできればなと思います」と前向きです。
中西さんは「全部の機能を使いこなすなんて、ぼくもできませんよ。
最初から全部理解しなくても、まず自分が使ってみたいと思うところから、
慣れていけばいいんですよ」と応じていました。
代表の戸所信貴さん(右)とボランティアの中西祐介さん 文/やまがなおこ 写真提供/TEN-SHIPアソシエーション ・・・続きは『のんびる』11・12月号特集をご購読ください。
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