おざわ・ゆか 神奈川県鎌倉市在住。中学3年生のときアメリカで1年過ごし、 大学時代にはブラジルに留学。2児の子育て中の経験から、 2016年より「外国人ママ」向けに子育て情報をSNSで発信。2022年NPO法人まるまーるを設立。 言葉のわからない大変さを経験して 写真/堂本ひまり
新しいアクションを起こしている人に注目する連載「動くヒト」。
今回は、わかりやすい日本語と英語で子育て情報を発信し、交流イベントを開催。
地域での子育てを通じて多文化共生を目指す小澤由香さんです。
【明日へのアクション 動くヒト】
文化や言葉を超えて子育てを地域でいっしょに!
NPO法人まるまーる 代表理事小澤由香さん
<言葉のわからない大変さを経験して >
子育てから多文化共生を実現したいと
神奈川県鎌倉市を拠点に活動する「NPO法人まるまーる」。
この活動は、2016年に2児の育児中である代表理事・小澤由香さんが、
外国籍や外国ルーツの親向けに、
地域の子育て関連情報を英語とわかりやすい日本語にして
フェイスブックに投稿したことから始まりました。
2011年と2014年に出産した小澤さん。
子育ては想像していたより大変だったと話します。
「それでも、私は不安なときは保健師さんや助産師さんに相談できましたし、
ママ友たちとのつながりにも元気をもらえました。
じゃあ、日本で子育てをしている、
日本語が得意ではない海外ルーツのお母さんたちはどうしているんだろう?
と思ったんですよね」。
そう考えたのは、小澤さんが中学生のときに親の転勤によって
アメリカで暮らした経験があったから。
当時、言葉がわからないことで悔しい経験をしたと話します。
「言いたいことが言えず、聞きたいことも聞けなかった。
その国の人にとっては『当たり前』のことでつまずき、
自尊心が下がってしまいました」。
その一方で、多文化の暮らしに興味もわいたそうです。
大学生のときにブラジルに留学すると、
日系ブラジル人たちが日本の文化や習慣を大事にしながらも地域に溶け込み、
さまざまなルーツをもつ人たちが
リスペクトし合いながら暮らしている姿がありました。
「もし自分が出産・育児で心身ともに大変なときに、
相談できる相手もいなく、情報も得られなかったら心が挫けると思った。
気になって、保健師さんや助産師さんなどに、
外国の人が来たらどうしているのかを聞いてみると、
公的な体制がほとんど整っていないことがわかったんです」
最初は小澤さんひとりで始めた活動ですが、
鎌倉市の子育て情報冊子に紹介されると、
「一緒にやりたい」という仲間が集まりました。
なかには、海外で子育てをして四苦八苦した経験があるという人も。
「次第に活動も広がり、海外ルーツのママと日本人ママが交流する
イベントも企画するようになっていきました」。
・・・続きは『のんびる』5・6月号特集をご購読ください。
◆5・6月号目次◆
【バックナンバーのご注文】 富士山マガジンサービスよりご注文ください。 【定期購読(年6冊)のご注文】 ・パルシステム組合員の方:ログインしてご注文ください(注文番号190608) ・パルシステム組合員でない方:こちらからご注文ください
【はじめる情報!】一緒にアクション しませんか? ・法人の正会員・賛助会員になるほか、さまざまな寄付の方法で、 活動への参加、応援ができます。 ・ボランティアメンバーも募集中! イベント運営やSNSでの情報発信など、 いっしょに活動してくれる方を募集しています。 外国語を話さない方も子育て中でない方も大歓迎。 詳しくは、「まるまーる」のWebサイトをご覧ください。