みんなで 楽しく 断熱を(特集快適な夏をつくる 「断熱」の知恵より)

写真提供/さいたま断熱改修会議
気象庁の3カ月予報では、今年の夏も全国的に気温の高い日が続くとの見通し。
こまめな水分補給や、エアコン・扇風機の適切な利用が呼びかけられています。
それに加えて「断熱」の重要性を訴え、小学校などでの断熱改修ワークショップや、
セミナーを進める人たちがいます。
みんなで 楽しく 断熱を
さいたま断熱改修会議
<子どもたちが効果を実感>
近年、全国の学校施設では空調の設置が進み、
文部科学省の調査では寒冷地を除き公立小中学校・高等学校の普通教室には
エアコンがほぼ行き渡っています。
ところが、学校建築自体に断熱が施されていないため、
教室によってはエアコンが効かず、冬寒く夏は暑くて学習に集中できない、
光熱費の高騰が自治体財政を圧迫するなど、課題が山積しているといいます。
 
芝川小の断熱ワークショップでは、天井裏と壁に断熱材を入れ、
窓辺には日射を遮る取り外し可能な遮熱パネルを作った
 
さいたま市の公民連携コーディネーターの宮本恭嗣さんは、
全国の自治体の先進的な実践として、
岡山県津山市の学校での断熱ワークショップの取り組みを知り、
「暑さで有名な埼玉でもぜひ取り組みたい」と考えました。
断熱改修を推進する専門家集団「さいたま断熱改修会議」
(議長:佐藤喜夫)に相談するなかで、
さいたま市立芝川小学校の元PTA会長で、
学校でヤギを飼うなど地域と学校をつなぐ活動もしている
岡野友敬さんの顔が浮かびました。
花火やキャンプファイア、肝試しなど、
子どもたちのための活動に取り組んできた岡野さんなら、
学校にかけあってもらえるのでは?
そのうえで教育委員会や市に働きかけよう……。  
 
宮本さんが岡野さんに声をかけると、話はトントン拍子に進みました。
「実はその前から、別のところでさいたま断熱改修会議の方と知り合い、
余った断熱材をヤギ小屋に張ってもらったことがあったんです。
サーモグラフィーで測ってもらったら天井付近の温度がけっこう下がっていて、
びっくりしました」と岡野さん。
 
断熱の重要性を理解する二人の働きかけで学校やPTA、
教育委員会からも賛同を得、
懸案の資金はクラウドファンディングで集めることにして、
2022年の夏休み、灼熱の4階教室の改修が実現しました。
在校生親子や地域住民、議員や市の職員など65名の参加で事前にはセミナーを開催。
事後に開かれた報告会では、室温が5〜8度も下がったことや、すずしくなった、
授業に集中できると効果を実感する子どもたちからの感想が紹介されました。
子どもたちが参加したワークショップは注目を集め、
各地からの問い合わせ等もあったといいます。
・・・続きは『のんびる』7・8月号特集をご購読ください。 
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