高齢化率50%をこえる戸建住宅団地で住民同士の助け合い。「桃源郷」はわがまちにあり!(「はじめの一歩通信」より)

高齢化時代に、住民同士の支え合い 「桃源郷」はわがまちにあり

茨 城県日立市郊外にある「金沢団地」は現在65歳以上の高齢化率が50%を超える、戸建て住宅団地。退職後に地域でのふれあいを求める人が増えるなか、鈴木 さんはお茶会や音楽会などを通した交流の場を運営してきました。4年を経たいま、新たに高齢者の生活支援の活動に一歩を踏み出します。
ふれあいの郷主宰のおふたり

「ふれあいの郷・金沢」主宰 鈴木米征さんセカンドリーグ茨城主催実践起業塾修了生

いつまでも住み慣れた“故郷”で暮らしたい

金沢団地の開発が始まったのは1970年頃からのこと。地 元の大手電機メーカーや関連企業に勤務する30〜40代のファミリー層を中心に800戸近くが入居し、街が形作られました。私が引っ越してきたのも30代 半ばでしたが、同時期に同じ年代の人間たちが住み始めたので、同じように家族が増え同じように歳を重ねて退職し、この5〜6年ではいっせいに高齢化が進ん だ印象です。
ここはJR常磐線の内陸側の丘陵地帯を大規模開発した場所なので、多くの場合、仕事や買い物は遠く離れた外ですることになります。 駅からの路線バスが30分に1本通っていますが、毎日急坂を上り下りして用事を済ませなければなりません。会社員だった若いうちは気になりませんでした が、この歳になってここで暮らしてみると、不便さが身にこたえるようになりました。
それでも、団地の入り口にはパルシステムの店舗があって、それを中心に集会所や郵便局、書店など生活を支える施設はそろっています。住み慣れたこの地は、私たちにとってかけがえのない場所なんですよ。
ふれあいの郷 まちなみ
女性たちの「底力」に助けられて

そこで思い切って、2010年にこの地に「桃源郷をつくりましょう」と、交流の場作りを呼びかけるチラシを配ったんです。するとたくさんの方から声がかか り、有志13名で翌2011年に「ふれあいの郷・金沢」を立ち上げました。まずは、茶道の先生の経験のあるメンバーが中心となって「茶会」のサークルを始 めました。これがよかったんでしょうね。中心となる活動ができたことで、みんなが真剣に考える下地ができたんです。
立ち上げの際、驚かされたの は女性たちの底力です。「会社人間」として生きてきた多くの男性は地域の人のことを知らないのに対して、女性はどこにどのような特技をもった人がいるのか をよく知っていました。女性たちのおかげで人の輪が広がり、サロン活動は原則毎週火曜日のペースで続けることができました。
ふれあいの郷 サロンの様子
次の世代と家族のような支え合いを

私たちの活動の、もうひとつの目的は高齢者の生活支援でした。庭の草とりや電球の交換、通院といったちょっとしたことでも、高齢になると不自由になるもの。助け合うしくみを作りたいと考えていたのです。
ところが私には事業を起こした経験がありませんでしたので、2年前にセカンドリーグ茨城主催の「実践起業塾(※)」を受講して、ノウハウを身に付けまし た。高齢者の生活支援の会は「金沢・ゆいの会」と名づけ、この1月に発足。パルシステム金沢店の一角を無償で貸してもらい、「ミニカフェ」も開きました。 買い物帰りにコーヒーを飲みながらおしゃべりして、元気をつけてから坂道を上がって家に帰る。いいでしょう?
これからも、子ども夫婦といっしょに暮らしているように支え合う金沢団地をめざしていきますよ。

(のんびる2015年4月号はじめの一歩通信掲載)

 

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