- 2017-10-13
- 医療と福祉(障がい者), 食, 茨城, 「のんびる」情報
頼れるアニキ、つとむさんの畑でいっしょに汗を
JAつくば市谷田部産直部会 沼尻務さん
JAつくば市谷田部産直部会で、
若手生産者を束ねるリーダー的存在の沼尻さん。
沼尻さんの畑では6年ほど前から、野菜作りの担い手として、
障がいのある人たちが働いています。
見た目は少し厳つく(失礼!)、
でも、やさしいハートの頼れるアニキ、沼尻さんの想いとは・・・・・。
反対されても実家を継いで就農したこと、
障がいのある人たちに畑を任せようと思ったこと、
そしてご家族のこと。
畑でお話しをうかがいました。
「障がい者から学ぶこと?特にないなぁ。自然な付き合いですよ。
誰がどんな障がいで、どんな病気か、そんなことは気にしない。
もう6年、うちの畑で同じことを続けている。それでいいんじゃないかな。
オレも、みんなも、いっしょに成長している気がするし」(沼尻さん)
◆JAつくば市谷田部産直部会
パルシステムではおなじみの野菜の産直産地。
約70名の生産者が、化学合成農薬や化学肥料を減らした環境保全型農業を実施。
野菜の全生産者が県の「エコファーマー」認証を取得するなど、
積極的な取り組みが評価され、「全国環境保全型農業推進コンクール」で優秀賞を受賞。
次世代を担う若手生産者も数多く活躍しています。
沼尻さんをはじめ、同部会の皆さんは、
2013年6月号「農家レストランを遊ぼう」の特集にも登場!
谷田部の野菜をつかった、1日だけの谷田部レストランが開店しました。
◆NPO法人つくばアグリチャレンジ「ごきげんファーム」
無農薬野菜・お米の栽培、体験農園、竹林整備のほか、
沼尻さんのような地域農家のお手伝いなどを行っている、就労継続支援B型とA型の事業所。
2011年4月、1.6ヘクタールの畑を借りて、8名の障がいのあるスタッフと事業開始。
現在は、地域の耕作放棄地などを使い、年間100品種以上の野菜を栽培。
さまざまな障がいのある80名以上のスタッフが働いています。
取材中、草取りに精を出すみんなのかたわらで、物思いにふける1人のスタッフが。
「彼は、種を撒いたり、苗を定植したり、収穫作業のときはすごくいい仕事をするんです。
絵を描くのがとても上手で、何事にもていねいに向き合うタイプ。
鎌でざっくり草を刈るようなことが、得意じゃないんです。
以前は、『あいつなんで仕事しないんだ』みたいな周りの声もありました。
それがチームワークもできてきて、
『他の作業でがんばるから、いいか』みたいに、互いを認め合う関係ができてきましたね」
(ごきげんファーム農業指導員・涼子さん)。
この記事は2017年11月号でご紹介しています。
◆『のんびる』2017年11月号 目次
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