写真/堂本ひまり
MOTINDI(モティンディ)。ここは、ビザも、パスポートもいりません。 扉の向こうにアフリカの音色と香り、人と文化。美味しいものに国境はなし! さあ、お腹をへらして、みなさんもごいっしょに♪
食べて、笑って、お好きに踊れ♪
アフリカンレストラン バー「MOTINDI」(千葉県柏市)
<「ドリームの国、ジャパニーズ」>
JR・東武柏駅西口から歩いて約5分、
国道6号線(水戸街道)沿いに異彩を放つ建物があります。
壁にはカラフルなポップアート、外まで流れるノリノリのアフリカンミュージック。
入り口のメニューに日本語の表記はなく、写真で想像するしかありません。
一歩足を踏み入れてみると、「どこでもドア」でワープしたかのような異国空間です。
極彩色の内装、魅惑的な家具とインテリア、店内に描かれたチャーミングな絵、
あちこちにある動物の置物、カウンターには珍しいお酒がズラリ。
お店というより、誰かのお宅に招かれた気分です。
「ようこそ!」と出迎えてくれたのは、ショーンさん、マイさんご夫妻。
オレンジの民族衣装が、とってもお似合いですね!
「せっかくの取材なので、お揃いにしてみました」(マイさん)
お店の名は「MOTINDI」。
金井真紀さんのエッセイに出てくる「フフ」をはじめ、
コンゴ民主共和国(※1)の家庭料理が味わえます。
コンゴ民主共和国(以下、コンゴと表記)は、
アフリカ中部に位置するアフリカで2番目に大きい国です。
1960年にベルギーより独立し、
97年まではザイール共和国と呼ばれていました。
日本語が堪能なショーンさんは、フランスはパリの生まれ。
ヨーロッパ、アフリカ、アジアと若いころから、
いろいろな国で暮らしました。
コンゴの首都キンシャサに近いバ・コンゴが、家族のふるさとです。
「ぼくにとってジャパニーズは、ドリームの国。小さいときから大好きでした。
テレビで『将軍 SHOGUN』(※2)も全部見た。
だから日本に来てガッカリ。ニンジャも、サムライも、キモノのレディもいない。
わざわざ金沢まで探しにいったよ」(ショーンさん)
約20年前に来日し、モデルの仕事をしていました。
しかし、日本で働くにはさまざまな制約があり、とても窮屈な毎日だったとか。
「自由になりたい」とモデルの仕事をやめ、日本で培った人脈を生かして独立。
東京で事務所を興し、多くのダンサーを抱えてショーやイベントを企画しました。
妻のマイさんは、千葉生まれ。コンゴやアフリカとの縁はありません。
携帯電話の店で働いていたとき、柏で暮らしていたショーンさんと出会います。
「携帯電話のショップって、そんなに行くお店じゃないですよね。
ところが彼は、すごく常連(笑)。
来るたびにケーキやお菓子をおみやげに持ってきて、
けっこう人気者でしたよ」(マイさん)
「お店の人はみんな親切で、仲良し。でも彼女は、ぜんぜんぼくのことに興味ないの。
携帯電話の説明しかしてくれない。でも、優しくて……」(ショーンさん)
「ひと目惚れですか?」と聞くと、照れてうつむくショーンさん。
それからふたりは親しくなり、14年前にゴールイン。
マイさんも、ショーンさんの仕事を手伝うようになります。
(※1)1908年にベルギー領となり、60年に独立。90年代のコンゴ内戦を経て、2003年に内戦終結。 人口9,901万人(2022年)。公用語はフランス語、ほかにスワヒリ語、リンガラ語など。 宗教はキリスト教(8割)、イスラム教(1割)など。西側に隣接する「コンゴ共和国」は別国。
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◆5・6月号目次◆
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国道沿いに異彩を放つ「MOTIND」
「手作りジンジャージュース」(700円) 「マデス&ンドゥンダ&マカヤブ」(2,300円)
はじめる! 情報 アフリカンレストラン バー MOTINDI(モティンディ) 〒277-0852 千葉県柏市旭町1-3-7-1F 【営業時間】17:00~24:00 (月のみ12:00~24:00) 火・祝休(火曜祝前日の場合営業) 【アクセス】JR・東武柏駅西口から徒歩約5分 【TEL】050-1481-2552 【Eメール】motindi@hotmail.com 【SNS】お店の最新情報はX(旧Twitter)、Facebook、Instagramにアクセス!